『DFFオペラオムニア』開発者インタビューの完全版をお届け!

公開日時:2017-02-20 17:00:00

2017年2月1日よりサービス開始した『DFFオペラオムニア』。週刊ファミ通2017年2月16日号(2017年2月2日発売)では、本作のプロデューサー・藤原仁氏とディレクター・井上大輔氏へのインタビューを掲載した。本記事では、スペースの都合で泣く泣くカットした話題も、余すことなく掲載する。

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そもそもの始まりはアーケード版のコンパニオンアプリだった

――まず、おふたりの『オペラオムニア』の制作における役割を教えていただけますか?
藤原 私は“ゲームの外側”の担当ですね。予算を通すために関係部署と交渉したりなど、マネージメント的な役割がおもになります。
井上 自分はバトルシステムやバランス調整、ストーリーやキャラクターの能力といったゲームデザインの舵取りをしています。

――『オペラオムニア』の前は、どのようなタイトルに携わっていたのでしょうか?
藤原 以前は、ニンテンドー3DS版『シアトリズム FF』のプロジェクトマネージメントをやっていました。スマートフォン系の作品ですと、『ピクトロジカ FF』や『FF アートニクス ダイブ』にも携わっていました。
井上 私は『ダージュ オブ ケルベロス -FFVII-』や、『FF クリスタルクロニクル』といった外伝作品をよく担当していました。『FFXIII』に携わっていたときに、鯨岡(武生氏。アーケード版『DFF』ディレクター)と知り合い、『ライトニング リターンズ ファイナルファンタジーXIII』の開発後、「アーケード版の『DFF』を作ろうと思うんだけれど、手伝わない?」と誘われて、『オペラオムニア』のディレクターを担当することになりました。

――つまり、アーケード版と『オペラオムニア』の企画は並行して進んでいたのですか?
井上 はい。この企画は“ゲームセンターにいないときにも、『DFF』に触れてもらうためのコンパニオンアプリを作ろう”というところから始まったんです。現在、アーケード版のプレイヤーズサイトとして“SANCTUARIUM”がありますが、当初はアプリで作る予定でした。
藤原 その中のミニゲームとして、『オペラオムニア』を遊んでもらおうと思ったのですが、井上が想定以上のものを作っていて……。
井上 ちょっと、誤解を招くような言いかたやめてください(笑)。私が歯止めがきかなかったみたいじゃないですか。

――当初の想定よりも高いクオリティーのものができていたと(笑)。その後、なぜアーケード版から独立したタイトルとなったのですか?
藤原 私がプロデューサーを担当することになった段階で、『オペラオムニア』とアーケード版『DFF』を切り離しました。アーケード版をプレイしていないと遊べないと思われるのは避けたかったので。ただ、『オペラオムニア』をきっかけに、アーケード版の『DFF』に興味を持ってもらいたいという意図はあります。

――なるほど。ちなみに、『DFF』シリーズに携わっていたスタッフの方々とは、どのようなことを話し合ったりしたのでしょうか?
井上 鯨岡や高橋(光則氏。『ディシディア デュオデシム FF』ディレクター)とは、“『DFF』としてなくしてはいけない部分とは何か?”を話し合いましたね。ブレイブシステムをどこまで踏襲するかとか。
藤原 あとはキャラクターのボイスを入れるかどうかも議論しました。自分は絶対入れたほうがいいと思っていて、間(一朗氏。アーケード版『DFF』プロデューサー)や高橋と話し合い、ボイスを入れる方向性にまとまりました。
井上 アーケード版はしゃべっていますし、3Dで動いている『FF』キャラクターに声が入ってないと、古臭く感じられてしまうかなと。

――キャラクターのデザインに関して野村(哲也氏。本シリーズのクリエイティブプロデューサー、およびキャラクターデザインを担当)さんとはどのようなお話をされましたか?
井上 キャラクターデザインの方向性が決まるまでは苦労しました(苦笑)。まずデフォルメするかどうか、そして野村のデザインをどう落とし込むかというところですね。最初に作ったのがクラウドだったのですが、野村の監修でオーケーをもらうまで、相当数のやり取りをしたことを覚えています。イラストができた後も、今度は3Dモデルをリアル寄りにするかデフォルメするかなど、デザイナー陣で話し合いながら、何度も野村にチェックしてもらいましたね。

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▲『オペラオムニア』では、各章の最初に登場人物の紹介が挿入される。そのため、未プレイのシリーズがあっても大丈夫なのだ!

認知度を高めるため、ジャンルはあえてRPGに

――PSP版やアーケード版の『DFF』はアクションでしたが、『オペラオムニア』をRPGとして作った理由はなんでしょうか?
井上 幅広いプレイヤーに『DFF』を知ってほしいというコンセプトがあり、FF』ユーザーにアプローチするならコマンドRPGのほうがいいだろうと。当初はターン方式か、アクティブタイムバトル(ATB)方式にするか悩んだこともありました。ただ、ATBだと、使うコマンドを考えているあいだに敵が動くこともあり、忙しいゲームになってしまいます。そのため、じっくり考えられるターン制を採用しました。

――確かにリアルタイムだと敵と味方のブレイブが変動しすぎて、たいへんそうですね。では、おふたりが思う本作のセールスポイントは、どういった部分になるのでしょうか?
藤原 『DFF』シリーズ初参戦のキャラクターが多いところです。初めてボイスがつくキャラクターもいますし、クロスオーバーするストーリー展開も見どころです。
井上 もともとRPGだった『FF』が、PSP版の『DFF』でアクションになり、その『DFF』を改めてコマンドRPGに戻したのが本作です。ユーザーテストをしたときに、私が当初想定していたよりも好評で、『DFF』らしいRPGを作れたという実感があります。

――『DFF』らしさを感じさせるために、どういう要素をゲームに落とし込みましたか?
井上 鯨岡や高橋と話し合いをしたときに、やっぱり“ブレイブシステム”だろうという話になりました。また、バトルに多少のリアルタイム性を持たせるために、PSP版の“追撃”システムも採用しています。
藤原 “追撃”で吹き飛んだ後にぶつかる謎の壁も『DFF』らしさだよね(笑)。
井上 確かにユーザーテストでも「壁からの追撃が『DFF』っぽかった。いきなり壁が出現したけど(笑)」という意見がありましたね。

――(笑)。そのほかに、『FF』シリーズをオマージュした要素はありますか?
藤原 ありますよ! HP攻撃やアビリティ使用時に出現するウィンドウは、各シリーズのデザインになっています。
井上 あと、キャラクターの待機中や勝利したときのモーションなどは、基本的に原作の動きをオマージュしています。

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▲『FFIX』のスタイナーと『FFXIII』サッズのウィンドウ比較。確かに各シリーズを意識したデザインになっていますね!

――『オペラオムニア』には主役級以外のキャラクターも数多く登場しますが、参戦キャラクターはどのように選ばれたのでしょうか?
井上 アーケード版にいるキャラクターといないキャラクターを、バランスよく配置しようと考えて選びました。本作には武器カテゴリーが7種類あるのですが、それらの武器が当てはまるキャラクターを優先して選んでいます。
藤原 それと、まずはもともと声がついているキャラクターを優先的に選びました。声優さんが決まっているので、実装までが早いんです。

――キャラクターをガチャで入手するゲームが多い中、クエストを進めることで確実に仲間にできるようにした理由は?
井上 レアリティーでキャラクターに優劣をつけたくなかったので、装備品をガチャ要素にしました。アビリティはキャラクターの育成に紐づいているべきだと思いましたし、武器や防具がガチャを回すモチベーションにつながりやすいと思ったので。武器や防具には“相性性能”が設定されていて、最大まで強化した特定の武具は、特定のキャラクターに装備させることで、有利な効果が得られます。

――『FF』ユーザーは、きっと自分の好きなキャラクターが明確に存在しているので、物語を進めるだけで仲間が増えていくのは、うれしい仕組みだと思います。そういえば、初期パーティがウォーリア オブ ライト、ビビ、レムの3人になったのはなぜですか?
井上 攻撃役、サポート役、回復役でバランスよくという意図です。初期はウォーリア オブ ライト、ビビ、ユウナという想定だったのですが、外伝作品からのキャラクターも早めに出したかったので、ユウナからレムに変わりました。

――レム以外に『FF零式』からはキングも参戦していますが、ほかの外伝作からキャラクターが登場する可能性はありますか?
井上 アーケード版にいるキャラクターは、将来的に『オペラオムニア』に必ず出すつもりなので、『FFタクティクス』のラムザは登場します。また、『オペラオムニア』は“アーケード版に出せないようなキャラクターを参戦させる”というテーマもあり、いろいろなキャラクターを出したいなと思っています。いまの段階で言えるのは、外伝からだと『FF クリスタルクロニクル クリスタル ベアラー』のレイルが参戦するということでしょうか。

――おお、キャラクターどうしの掛け合いが楽しみですね! ちなみに、ストーリーではガーランドやクジャが登場しますよね。ヴィラン側のキャラクターがパーティメンバーとして使えるようになるのかが気になるのですが……。
藤原 将来的に使えるようになります。ですが、どういう形で仲間になるかという部分は、構想中ですね。ただ、早めにひとりは敵勢力のキャラクターをパーティに加えて、「このゲームは敵勢力のキャラクターでも仲間にできるんだ」という点をユーザーさんに伝えたいと思っています。

――なるほど。ちなみに、ユーザーの反応を受けて、キャラクターの実装順が変わる可能性はありますか?
藤原 可能性はあります。やはり、ユーザーさんに求められていることに応えるのは大事ですから。現在立てている運営計画から、実装の順番を入れ換えたり、急遽キャラクターを新規で作るということもあるかなと。
井上 ただ、ストーリーの重要なところで登場するキャラクターもいるので、なかなか出せないケースもあるとは思いますが……。メインストーリー外のイベントで参戦予定のキャラクターは、実装の時期をある程度シャッフルできるんですけれどね。
藤原 最終的には、有名なキャラクターは全部出す予定ですので、楽しみに待っていただければと思います。

――イベントの話が出ましたが、期間限定でしか入手できないキャラクターも出てくるのでしょうか?
藤原 “限定”ではなく“先行”で使えるようにしたいと考えています。そのキャラクターの武器が手に入りやくなるとか、イベントを遊ぶことによるメリットは残しつつ、ですね。イベント限定のキャラクターを作ってしまうと、メインストーリーに絡ませにくかったり、後からこのゲームを始めたユーザーさんが入手できないなどの不利益が発生してしまうので、限定のキャラクターは追加しないつもりです。

――イベント実装キャラクターもメインストーリーに絡んでくるというのはうれしいところですね! 本作のやり込み要素は、どの部分になりますか?
井上 キャラクターの育成が、やり込み要素のメインになります。今後、イベントでスタミナ要素のあるコンテンツを配信する予定なのですが、スタミナはプレイヤーランクに応じて増えていく形にしようかなと構想中です。プレイヤーランクは仲間にしているキャラクターレベルの合計値で決まる仕組みですので、広く浅くでもいいのでキャラクター育成しておくといいですよ。本作では、“使えないキャラクターはいない”というのをコンセプトにしていて、どのキャラクターにも光が当たるイベントが必ず来ます。ですので、とりあえずどのキャラクターも育てておいて損はないです。キャラクターを育てるために能力を覚醒させるクリスタルを集めて、キャラクターが強くなったらアビリティを有効に使うために武器や防具を強化。そして、武器や防具を鍛えつつ、エンドコンテンツに挑むために召喚獣も強化して、エンドコンテンツに挑むためのスタミナはキャラクター育成で増やしていく……というサイクルが作れるようにしています。

――なるほど。メインクエストはスタミナの要素がないのもあってキャラクターの育成やアイテム集めが非常にはかどるのですが、そもそもスタミナの概念を導入しなかった理由とは?
井上 仲間増やすことをモチベーションにしてほしかったので、本編を好きなときに遊べるようにスタミナ制は廃止しました。
藤原 じつは開発の段階では、メインクエストの難易度はもっと高く設定されていたのですが、「キャラクターを仲間にするまでは、もうちょっと簡単にしてくれ」と私がオーダーしました。井上が作るとクエストが難しくなってしまう傾向にあるので(笑)。
井上 これまで携わっていたRPGでは、手応えのあるバトルばかりを手掛けていたので、ピーキーなバトルを作りたくなってしまうんですよね(笑)。“このタイミングでこの技を使わないと死んでしまう”みたいな。そうしたら、開発のメンバーも進めなくなってしまって(苦笑)。“家庭用ゲームと同じ感覚でバトルの難易度を決めたらダメだな”と教えられました。ただ、難しいバトルという思想は、ノーマルモードでマップをクリアーすると挑戦できるようになるハードモードに受け継がれているので、ぜひ挑戦してほしいです。

――ハードモードでは、敵の挙動などが変わったりするのでしょうか?
井上 基本的には敵のレベルを上げているだけですが、一部のボスに関しては行動パターンも変わります。また、今後開催するイベントでは、“このタイミングで、あえて敵の攻撃を受け止める”といった、通常のセオリーが通用しないバトルも用意しているので、どうぞお楽しみに(笑)。

――……覚悟しておきます(笑)。イベントやクエストの追加などは、どれくらいのペースで行われるのでしょうか?
井上 1ヵ月のあいだにキャラクターが仲間にできるイベントを2~3個と、月末には召喚獣を強化するためのイベントを実施する予定です。メインクエストの追加は2ヵ月に1回で、そこでも3人くらいの仲間が増える予定です。

――かなりのハイペース! ちなみに、コラボなどで『FF』シリーズ以外の作品からのキャラクターが参戦する可能性はあるのでしょうか?
藤原 いまのところ、具体的な予定はありません。

――いわゆるフレンドやレイド、マルチプレイの要素を、将来的に実装される予定は?
井上 レイド的なものは考えていないのですが、マルチプレイは導入予定です。それにともなって、今後フレンドの要素も実装し、まずはフレンドどうしでのマルチプレイを遊んでいただこうかなと。マルチプレイでは、アーケード版『DFF』のようにボイスチャットを飛ばしたり、「ここを狙って!」という意思をキャラクターのスタンプで表示させるなどのコミュニケーションが取れるようにします。

――ネタ的な遊びかたをするプレイヤーさんも出てきそうですね(笑)。アーケード版との連動要素はありますか?
藤原 本作には“ディシディアポイント”というものがあって、これはゲームをプレイするだけでも入手できるのですが、アーケード版が稼動しているゲームセンターに行くと、GPSで位置情報を判定し、ボーナスの“ディシディアポイント”が得られる仕組みを導入しています。このポイントは曜日クエストのアンロックやギルの交換に使えるほか、将来的にはマルチプレイで使えるスタンプとも交換できるようにする予定です。まずは『オペラオムニア』をきっかけにゲームセンターに足を運ぶ習慣をつけていただいて、そこで興味が出たらアーケード版もプレイしてもらえればと思っています。
井上 ディシディアポイント以外にも、アーケード版に対して興味を持つ“きっかけ”になるような連動要素の検討もしていますよ。

――先々の展開も楽しみです。では、最後にユーザーの皆さんへ、ひと言ずつメッセージをお願いいたします。
藤原 ユーザーの皆さん、たいへんお待たせいたしました。ようやくリリースできた『オペラオムニア』をぜひ楽しんでください。
井上 アクションが苦手で『DFF』をプレイできなかった方は、『DFF』らしさをRPGとして味わっていただければと思います。『DFF』のアクション性が好きな方にも、必ず“らしさ”が伝わる作りになっていますので、まずは一度プレイしていただければと思います。

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なお、本日(2017年2月20日)まで、下記の記事にて『オペラオムニア』に関するアンケートも実施中。ぜひご協力いただきたい。

【アンケート】『ディシディアFF オペラオムニア』追加してほしいキャラや見たいイベントなどのアンケート募集!

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『ディシディア ファイナルファンタジー』初心者の館

プロフィール

河合リヱ

『DFF』でゲーセン通いに目覚めた週刊ファミ通副編集長。シャントット様をメインに、SHOOTタイプのキャラをよく使ってます。ほぼソロなので、パーティ出撃での立ち回りも練習したい今日この頃。

コイチ

ゲームを最大限に楽しむ集団“ゴジライン”に所属するアルカディアの残党。ときに格ゲーマー、ときにIT戦士、ときに『DFF』ライターとして活動しています。自称・初心者代表ライトニングとして浅瀬を泳いでいましたが、ケフカが追加されたので本気出して初心者脱却します。

しんのすけ

ゲーセン大好きっ子な週刊ファミ通編集者。自称“器用系”で、『DFF』でもいろいろなキャラクターを触っているけど、相性がいいのはHEAVYタイプのキャラクターだったりする。『DFF』はバージョンアップの周期が早いので、使いたいキャラクターがすぐに変わるんですが、うれしい悲鳴ですたい!

西川くん

生涯で2度、美容師に「『FFVIII』のゼル・ディンの髪型にしてください」と言ったことがある、『FF』シリーズとモンクタイプが大好き系の新人ライター。とか言いつつ、ヴァナ・ディール&エオルゼアでは忍者。ゲームセンターにNESiCAカードを置き忘れて、2回ほどブロンズEからやり直しているうっかり者です。NESiCAカードの置き忘れにご注意クポ!

ブンブン丸

ファミ通のクロスレビュアーであり、さまざまなゲームイベント、配信などにも出演する、あらゆる意味でマルチゲーマー。『FF』シリーズはほぼプレイ。対戦ゲームにも目がないので、“初心者の館”に仲間入り。ちなみにマッチングすると特別称号がもらえますよ!

YU

稼動1年が経過してから、本格的に『DFF』をプレイし始めた途中加入メンバー。メインキャラクターはガーランドだが、ゴリゴリとしたキャラクターが好みというわけではないらしい。いちばん思い入れがあるシリーズが『FFXI』というのもあり、サブキャラとしてシャントットも使う。

リプ斉トン

『FF』シリーズ好きなフリーライター。“初心者の館”の攻略担当。『DFF』では全キャラクターが使えるようになりたいので、満遍なくプレイしています。召喚コアを巡る攻防が好き。いちばん好きなシリーズタイトルは『XII』しかないでしょ!

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