石元丈晴氏&伊藤クリスさんが、珠玉の名曲をアコースティックで奏でる! 『ディシディアFF』サントラ第2弾の発売記念イベントをリポート

公開日時:2017-10-11 16:55:00

今年も残すところあと3ヵ月。2017年11月26日には『ディシディア ファイナルファンタジー』(以下、『DFF』)の稼働から早くも2周年を迎えるということで、時の流れの速さにバインガを掛けたい西川くんです。その2周年より少し前となる2017年9月30日、池袋のシアターカフェ&ダイニング“STORIA”にて公式イベント“『DISSIDIA FINAL FANTASY -Arcade- Original Soundtrack vol.2』発売記念イベント”が開催されたので、行ってきました!

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このイベントはその名の通り、『DFF』のオリジナルサウンドトラックCD第2弾発売を記念して催されたもの。『DFF』の数々の楽曲を手掛けるコンポーザー・石元丈晴氏と、『Massive Explosion』など石元氏の楽曲でもはやおなじみの歌手・伊藤クリスさんをステージに迎え、MCのファミ通編集部・河合リヱを交えてのトークや、アレンジ楽曲の生披露など、ファン必涙のステージとなっていました。

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イベントが開始されると、まずは石元氏のトークパートがスタート。最初の話題は、石元氏がスクウェア・エニックス(旧・スクウェア)にコンポーザーとして入った経緯について。石元氏は1998年にアルバイトとしてスクウェアに入社し、当時はコンポーザーとしてではなく、下村陽子氏、崎元仁氏といった名だたるコンポーザー陣のもとで働いていていたそう。そうして現場を見ているうちに、自身も曲を作りたくなり、社内でコンペに参加したものの、残念ながら4回落選! しかし諦めずに挑んだ5回目のコンペで、野村哲也氏に注目されたところから、『ビフォア クライシス FFVII』、『クライシス コア -FFVII-』といった作品に関わることになったのが、石元氏がコンポーザーとして起用された経緯なのだとか。野村氏と石元氏は、お互いに個性が強いため、最初こそ「ぶつかるのでは」とまわりの皆さんから心配されたそうですが(笑)、結果としてフィーリングが合ったんですね。

そこから野村氏の指名によって、PSP版『DFF』のコンポーザーにも抜擢され、その流れでアーケード版『DFF』、PS4版『DFFNT』も担当することになった石元氏。現在手掛けている『DFFNT』の楽曲はすべて自分でやりたいという意志が強く、現状は全楽曲を石元氏が作られているそうです。

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また、アーケード版『DFF』のメインテーマ曲に『Massive Explosion』を新たに作曲された経緯については、ディレクターの鯨岡武生氏の意向が反映されているとのこと。鯨岡Dは、アーケード版として新たな作品を立ち上げることになるからこそ、曲もいままでとは違ったものにしたかったのだとか。その気持ちを汲み取ったことで全体の方向性が定まっていき、「曲調もすべてロックなアレンジを施したんです」と、石元氏は語ります。

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続いて話題は、楽曲の収録について。サウンドトラックのみで聴ける『我ら来たれり (Acoustic ver.)』と、初回生産特典の『Massive Explosion (Acoustic ver.)』は、PCなどの機材は使わずに、テープで収録しているそうです。石元氏は「僕はボーカルのピッチを機械で修正したりするのが嫌いなんです。だったら、しっかりと練習して1発でオーケーのものを出そうと」と、生音源にこだわる理由も明かしていました。また、なぜアコースティックにしたかという話題では、石元さんは前回と同じことをするのではなく、毎回違ったことをしたいという思いがあり、バリエーション豊かなサウンドトラックにするべく、今回はこれまでにないアレンジをしたとのことでした。

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さらに今回のサウンドトラックには、石元さんがコンポーザーを務めた『FF零式』の楽曲に、石元さん自身がアレンジを施したバージョンが収録されています。『FF零式』の楽曲は石元さん自身思い入れがあり、アレンジをほかの人に任せると後悔すると思ったので、どんなに忙しい状況でもすべてご自身で担当されたのだとか。石元さんは「正直しんどかったですが、そこを乗り越えることで、自分を進化させたかったわけです」と、みずからを追い込んでまでいい曲を作ろうとする、強い思いを熱く語っていました。

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▲このほかにも、ビートルズが収録したことで有名なイギリスのスタジオ“アビー・ロード・スタジオ”で、今回の楽曲を収録した際に、みんなで舞い上がってしまったエピソードなどを披露。世界的なタイトルである『FF』の楽曲を収録するにあたって、世界的なスタジオを選んだと語り、収録時の映像も流されました。

そしてここで、伊藤クリスさんが登場し、いよいよライブパートのお時間に。まずはメインテーマのアレンジである『Massive Explosion (Acoustic ver.)』を、石元氏の弾くメロディアスなアコースティックギターの音色とともに、しっとりと歌い上げます。激しいロックサウンドとは違った、ちょっとせつなさを感じる響きに、会場全体もうっとり。

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続く曲は、なんと『クライシス コア -FFVII-』より、『自由の代償』(『Price of Freedom -I Want To See You Smile-』)! 曲目が発表されると、観客の中から「うれしい!」という歓声が。石元氏のギターの弦が擦り切れるような音と、訴えかけるような伊藤クリスさんの声が会場全体に染み渡っていました。僕もザックスを思い出して、うるっとしちゃいました……。

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3曲目は、『FF零式HD』より『UTAKATA ~泡沫~』。アコースティックアレンジでも力強さを失なわず、それでいてどこかゆったりしたサウンドが観客の皆さんを包み込みます。そしてラストを飾るのは、『FF零式』より『我ら来たれり (Acoustic ver.)』。パワフルなギターと、高く低く響く神秘的な歌声がミックスされて恰好よすぎます。0組のみんなの姿が目に浮かぶ! 最後には石元さん、伊藤クリスさんから、観客の皆さんへのお礼とご挨拶があり、ライブはあっという間に終了となりました。

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イベントはこれで終了……と思いきや、最後になんと石元さん&伊藤クリスさんのサイン会+記念撮影タイムが! 滅多にない機会に、直接触れ合えた方は感動しきり。おふたりも、ファンとの交流を楽しんでいる様子でした(ちなみに、サウンドトラックCDのジャケットへや、NESiCAカード用シールにサインをもらう方が多かったようです)。最後に感想をうかがうと、石元さんは「演奏をほぼ間違えずに終えることができました!(笑)」と、緊張がほぐれた様子。伊藤クリスさんは「暖かい会場で、とても楽しく歌えました。これも皆さんのおかげです」と、感謝の気持ちを述べていました。僕自身もこんなプレミアムな場所にいられて、耳が超幸せでした~! つぎのサウンドトラック発売イベントも、ぜひぜひ! お願いいたしますよ!

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▲ちなみに、イベント終了直後の会場に鯨岡Dが「終わっちゃった!」と言いながら来訪。この日はオンライン交流会など別件があり、ギリギリ間に合わなかったそうです(涙)。

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▲最後に、イベント後のおふたりのショットを。本当に素晴らしい演奏を、ありがとうございました!

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