ECO祭2014でほら貝を吹いた『エミル・クロニクル・オンライン』

公開日時:2014-12-03 00:00:00

 ほら貝を買ったのだ。

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▲ヴェネツィアンマスクとバスローブ、ほら貝がミス・ユースケ(左)の戦闘装備だ。市野ルギアさん(右)といっしょにステージに立ちました。

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▲うやうやしく扱う。

 通販サイトをチェックし続けること、およそ半年。ようやくサイズと価格のバランスがいいものを見つけた。「売切れる前に買わなきゃ!」と、すぐさまポチッた。

 ほら貝はテレビ番組に音源を提供するようなきちんとしたお店から購入。安い買いものではないので奥さんにも報告した。

ユースケ「ほら貝を買ったんだけど、安いやつにしたから」
奥さん 「ふーん」

 どうも納得できていないらしい。無駄遣いだと思われている。たしかに我が家には僕が衝動買いしたおもちゃがたくさんあるが、これはそういうんじゃないから! ちゃんと使うから!

 捨て猫を拾ってきた子ども VS お母さんみたいな構図。返してきなさいと言われる前に先手を打ちたいので、仕事で必要ということにする。それなら奥さんも納得するだろう。

 ECO祭2014で使えば仕事という体裁が成り立つのではないか。

動画【ほら貝を開封】

 あまりにうれしかったので、生まれて初めて開封動画を撮ってしまった。

★前日のリハーサルでほら貝の練習

 2014年11月23日、ハートフルオンラインRPG『エミル・クロニクル・オンライン』(以下、ECO)のオフラインイベント“ECO祭2014”が開催された。

 “ECO祭2014”はステージイベントあり、二次創作イベント“ECO★サミット”ありのお祭りである。お祭りだったらテンションが上がってほら貝を吹くやつがいてもおかしくないだろう。

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▲広い。

 ステージイベントは2部構成。第1部はライブステージで、僕も“G-SHINE&赤魂 featuring「月刊ファミ通feat.」メタルLIVE”コーナーに出演。ふたつのメタルユニットによるコラボライブだ。

【G-SHINE】
ガンホー社員によるメタルユニット。

【赤魂】
ファミ通の市野ルギアを中心に結成されたメタルユニット。

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▲前日のリハーサルにも参加しました。

 僕の役どころは“ガンホーフェスティバル2014”のときに引き続き(こちらの記事参照)、妖精だ。妖精だから自由に振る舞うし、ほら貝だって吹く。妖精が来りてほら貝を吹く。

 ステージに上がるメンバー構成は、ギター×4、ベース×1、ドラム×1、プログラミング×1、妖精×1、カレー×1。カレー担当は『ECO』運営チームの寺田教授だ。役割はステージ上でカレーを食べること。

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▲無駄のない現場スタッフの動き。

 なお、厳密に言うと、僕と寺田教授はG-SHINEと赤魂のどちらのメンバーでもない。言わばサポートメンバー。サポートしたい気持ちが高ぶった結果、ほら貝を吹いたりカレーを食べたりしてしまうのだ。そういう業を背負って生きている。

 リハーサル開始時点ではカレー用のテーブルは用意されていなかったのだが、

スタッフA 「テーブルある? カレー食べるんだってさ」
スタッフB 「カレー? 何で?」
スタッフA 「よく分からんけど」

 こんな会話をしているうちに、スピーディーにイスとテーブルがセットされた。現場スタッフのアドリブ力の強さよ。助かります。

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▲寺田教授(上の写真の女性)&ユースケ「ここにいて邪魔じゃないかなー」

 リハーサルではおもに音響のチェックを行う。ほら貝はアンプにつながないし、そもそも大した演奏はできないので、僕に綿密なテストは必要なし。立ち位置だけ確認して、2分で終わってしまった。

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▲カレー担当の寺田教授もやることなし。寺田教授「ドラム、かっこいいなー」

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▲みんな一生懸命リハしてますね。

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▲スクリーンのヘビメタイニー・アルマと動きがシンクロするブリキング榊田さん。

 わざわざ前日リハに参加したのは、広い場所でほら貝の練習をしたかったからだ。けっこう音がでかいので、会社で練習しようもんなら「この忙しいのに出陣しようなんてやつは誰だ!」と怒られること必至である。

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▲ふつうに吹くのはマスターした。

★出番の前に缶バッジ作り

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▲僕のために集まってくれてありがとう。

 一夜明けてECO祭2014当日。会場に着くと、開場待ちの行列ができていた。軽くおしゃべりでもしたかったが、そんな余裕はなかった。荷物が異常に多かったのだ。

 缶バッジマシン、取材用のデジカメ、衣装のバスローブとヴェネツィアンマスク、そしてほら貝。職務質問を受けたら返答に困るラインナップである。2日に分けて持ち込んだのに、それでも大変だった。

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▲写真の赤枠で囲んだ部分が僕の荷物。

 いちばん重かったのは缶バッジマシン。缶バッジを記念品として配ろうと思っていたものの、作るのを忘れていたので会場にマシンごと持ち込んだ。

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▲グッズを配って人気者になろうという魂胆だ。ステージの出番が来るまでエンターブレインブースで作業。

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▲缶バッジの絵柄はヘビメタイニー・アルマや『ECO』ロゴなど。

 僕は缶バッジを配るとき「ミス・ユースケはいい人だったと噂を流すように」とお願いしている。わりと本気だ。だが、このときは制作に必死であまり話しかけられなかった。

 なので、ここに書いておく。缶バッジをもらった人は僕のすてきな噂を流してください。

例)
・「若手にチャンスを与えるべきだ」と、アカデミー賞を辞退した
・FA宣言せずにチーム残留を決めた
・手から神秘的な粉を出すらしい

★大暴れしてやるぜ

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▲開演前のステージ上からの光景。何度見ても広い。

 僕らの出番は運営チームのおふたり(寺田教授とブリキング榊田さん)による開会宣言の直後。言わばオープニングアクトだ。イベント冒頭の、しかも昼間からメタルライブ。胸焼けしそう。

 ECO祭2014はショー的要素にも力を入れたイベントで、僕ら以外に音楽ライブが3つもあった。『ECO』楽曲を手がけるACEさん、チップチューンなどで有名なサカモト教授さん、9thアニバーサリーソングを歌う石田燿子さん。豪華。

 対して、僕らのメンバーはほぼ会社員だ。地味。ガンホースタッフさんとの雑談では、

「ACEさんたちにはイベントが盛り上がったころに登場してほしいけど、いきなりメタルは、ねぇ」
「G-SHINEをどこに配置していいか迷った」

 などの声が挙がった。やはり僕らの扱いに困っているのだ。申し訳ない。来場者を暖めるので許してほしい。

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▲舞台袖で待機。

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▲とくに緊張していないメンバー。左から、KY鋼鉄さん(ギター)、リッキーさん(ドラム)、Thief-Cさん(プログラミング)。

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▲呼び込まれてステージ上へ。

 お気づきのように(気づいてますよね)、前回のライブとは違うマスクを着けている。この日のために買った新作だ。すごく気に入っているが、鼻まで覆うデザインのため息が苦しいという弱点があった。あと、マスクは立派なぶん少し重い。激しく踊ると取れてしまうので、ライブ中は別のマスクを着けたりしている。壊れたら悲しいから。

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▲少し高価だったが奥さんからは何も言われなかった。前回は右のマスクを着用。酷使しているので飾りが取れている。

 自己紹介の後、ほら貝を取り出したらそこそこウケた。僕はもう満足だ。新作マスクとほら貝をお披露目し、用意したネタの大半は1曲目に入る前に出し切ってしまった。永遠の出オチ担当。

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▲ほら貝の音色でユーザーの士気を高めてライブの成功を誓う。

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▲カメラを持って登壇し、ステージからの光景を撮影。

 上の写真にもあるように、最初はみんな座っていた。オールシッティングライブである。イベントのステージは周囲の人の邪魔にならないように行儀よく見るもの。うむ、正解だ。

 だけど、これはメタルのライブなのだ。もっとこう、こぶしを突き上げて体を揺らしてノッてほしいじゃないか。

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▲ライブスタート。

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▲音楽を聴き、まずは心が感じるままに寺田教授にカレーを差し出した。当店のギャルソンは制服がバスローブとなっております。

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▲左から、ケントさん(ベース)、まっちゃんさん(ギター)、寺田教授(カレー)。

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▲寺田教授のカレーソロ。

 それに、今後もこういうステージに呼んでもらうためには、ユーザーに喜ばれていると偉い人に思わせる必要がある。僕らと来場者に温度差があっては困るのだ(正直に書きました)。

 そんな思いから客席に近づいて「立って立って!」と促したところ、すぐに総立ちになってくれた。ありがたい。『ECO』ユーザーは素直ないい子ばかりだ。

 素直すぎて心配なので言っておくけど、ここ以外ではヴェネツィアンマスクで顔を隠すような怪しいやつの言うことを聞いてはいけないよ。

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▲よく見ると必死でお客さんをあおってる。

 僕がいきなりステージから降りたのでびっくりした人もいるかもしれない。僕はすぐにステージを降りたくなる性分なのだ。ステージという狭い枠には収まりきらない男と解釈していただければ幸いである。

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▲よく動くからステージのケーブルに足を引っ掛けそうになるんです。このスピード感。

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▲Theif-Cさん(プログラミング)やKY鋼鉄さん(ギター)の周囲は広かったから何度か遊びに行った。

 ステージ下では来場者といっしょに盛り上がったり広いスペースを見つけて踊ったりした。一体感が生まれてきたところで秘密兵器を投入。来場者にもヴェネツィアンマスクを着けてもらい、さらに仲間意識を高めるのだ。

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▲これを配った。

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▲マスクを着けた人は妖精の素質あり。

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▲イベントだから浮かれても問題ない。一応、目元以外はぼかしました。

 できれば全員ぶんのマスクを用意したかった。全員でマスクを着けたら一体感がインフレを起こすに違いない。そう期待して安いヴェネツィアンマスクの取扱店を何軒か回ったが、15個ほどしか見つからなかった。ハロウィンシーズンが終わったからか。

 問屋に連絡しようかなと考えたところで我に返った。それはもはや仕入れだ。ネタの仕込みの域を超えている。

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▲Theif-Cさんは普段はエアドラムをするのだが、今回は本職のドラマーがいるのでエアバイオリンに変更。

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▲後半はマスクを外して妖精としての職務を放棄。

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▲ECO★サミットのスペースにまで配りに行ったら飾ってくれてた。

★ライブ後は近所のおっさんになりました

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▲「はいはーい、順番ねー」

 ライブ後はエンターブレインブースに戻って缶バッジ制作の続きに取り掛かった。最終的には60個くらい配ったのではないかと思う。

 缶バッジは上下のパーツと絵をプレス機で組み上げた後に安全ピンを取り付ける。途中から作業が間に合わなくなったので「安全ピンは自分で付けてね」と希望者にも手伝ってもらった。

 もうみんな大人なんだから自分のことは自分でやろうという缶バッジおじさんからのメッセージである。よく言えばフレンドリー。悪く言えば雑。昔、お祭りにこういう的屋のおっさんいたよな、と思う。

 缶バッジを配りながらユーザーと雑談するのは楽しかったけど、作業に集中しすぎてサカモト教授さんのライブを見逃したのが心残りである。

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▲ユーザーに近所のおっさんっぽく接するの、板に付いてきた気がする。

 あとは会場をふらふらしながらイベントを楽しんだ。ガンホーさんから「エンディングにも出演してほしい」と言われていたので、バスローブのままで。

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▲缶バッジは品切れ。

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▲顔を隠しているので広義では僕の仲間だ。

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▲観客としてライブを堪能。神永大輔さん(ACEさんパートに参加)の尺八がかっこよかった。しびれる。

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▲ブリキング榊田さんがACEさんパートのゲストボーカルとして登場して驚く。デスボイスで歌う会社員。

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▲声優の三上枝織さん、山下まみさん、大久保瑠美さん(ゲスト)によるWeb番組“アクロニア学院 ECO部 活動中!”公開生放送。気になっている人を焼き肉に誘うのは女子力高いと思いますよ。

 このほかに、コスプレイヤーさんも撮影させてもらったのだけど、写真に失敗したので掲載できず。せっかく許可をいただいたのに、ごめんなさい。

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▲ブリキング榊田さんに集中線がかかってるみたい。

 スペシャル発表会では2015年の『ECO』についての情報が公開。2015年にはめでたく10周年を迎えるので、いろいろな動きがあるみたい。詳細は下記の記事を参照してください。

全モンスターがアルマ化!? タイニー・かんぱにーに就職!? オドロキの新情報がザックザクの“ECO祭2014”リポート

 やはり気になるのは“総アルマ化計画”だ。“アルマ”とは、要はモンスターが擬人化した姿のこと。今後はあらゆるモンスター(特殊なボスなどを除く)のアルマ化を目標にするそうだ。かわいいキャラクターが増えるのはウェルカムである。

 なお、2015年最初のアルマはブリキング(右の写真のスクリーンに表示されたモンスター)で、目元だけ公開された。

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▲新キャラのタイ兄さんに隠されてるけど、かわいいっぽい。

 目元の画像をキャプチャーしてブリキング榊田さんにコラージュしたら想像以上におかしなことになったので、掲載するのはやめておく。

★不審者にも優しいハートフルな空間

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▲着け忘れてた。

 この手のイベント取材では、取材陣は一般来場者と区別するためにプレス腕章を身に着ける。僕はステージ登壇時に外したまま着け忘れていたのだが、とくにスタッフさんから注意されなかった。

 バスローブでステージ周りをうろうろしても不審者扱いされないのはECO祭だけかもしれない。なんてハートフルな空間だろう。

 出演者のみなさん、集中を乱してすみません。妖精の仕業なので諦めてください。

 来年は10周年。こういう機会があったらまた呼んでください。ほら貝に続くネタはたくさん用意してますので。

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▲はしゃぎすぎて、ぐったり。

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▲ふつうエンディングクレジットには役職(役割)が書かれているものだが、僕の役割はゲスト。ものすごくざっくりした扱い。

『エミル・クロニクル・オンライン』公式サイト

ECO祭2014特設ページ
※タイムシフトで僕の雄姿を見てください。

(C) BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc.

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ファミ通グループでおもにPCのオンラインゲームを担当。企画記事を作るのが好き。
『まいにちがβテスト』は、ミス・ユースケがPCオンラインゲームで遊んだり考えたりしたことをテーマにしたブログです。タイトルには「つねにβテスト時のわくわく感を抱きながらゲームを遊び、実験的な企画もやっていきたい」という意味を込めていると、後付け設定的に考えました。

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