自由に生きてもいいですか?『ArcheAge』

公開日時:2013-05-02 00:00:00

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▲『ArcheAge』は自由度が高い。何でもできるからこそ、ユーザーの遊びかた次第でおもしろさが変わる。

 最近、『ArcheAge』が気になっている。

 『ArcheAge』は自由度の高さが魅力のMMORPGだ。“自由度が高い”なんてMMORPGにとっては使い古された言葉だけど、事実なのだから仕方ない。

 これまたありきたりな表現だが、“仮想世界で自由に生活できること”こそがMMORPGの醍醐味だと思っている。冒険したり強い敵をみんなで倒したりするのも楽しいのだけど、そこに“冒険しない”という選択肢があってもいいと思うのだ。

 たとえば、RPGには盗賊に狙われた村がよく出てくる。村人の依頼(クエスト)を受けて盗賊退治に行くのが一般的なRPGの遊びかただが、僕としては一度でいいから村人側の気持ちを味わいたかった。

 『ArcheAge』なら、やりかた次第で村人側の気持ちも味わえる。

【村人の気持ちを知るためのフロー】

1. 大人数で力を合わせて農場を作る
      ↓
2. すごく強い悪徳プレイヤーが農作物を盗む
      ↓
3. どうにかしたいが自分たちでは太刀打ちできない
      ↓
4. 報酬を用意して強いプレイヤーに退治してもらおう!
      ↓
5. 危機が去ったらみんなで酒盛りだ!

 こんな感じだ。別にやる意味はないのだけど、苦労して準備した悪党討伐作戦が成功したらすごいグルーヴを感じられると思うのだ。そりゃ村全体で宴会するよなってくらい。

 『ArcheAge』には、こういう楽しみかたを自分で考える余地がある。遊びかたを委ねてもらえるなんて、ユーザー冥利に尽きる。幼いころに組み立てブロックを与えられたときの感覚を思い出す。

 いまの僕にとって大切なのは、どんなロールプレイができるかだ。仮想世界のなかでくらい自由に生きたいのである。現実世界に不満があるわけではないです。

★なにができるか教えてプロデューサー

 気になることは直接聞いてみればいい、ということで、4月27日に先行体験会が行われた秋葉原のネットカフェ、アイカフェAKIBAPLACEさんを訪れた。

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▲当日はニコニコ生放送での配信も実施。右側は『ArcheAge』プロデューサーの野田真央さん。左側は助っ人として参加した石元さん。

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▲みんなで船を作るために桟橋に移動。
石元さん「海に落ちると戻るのが大変なので押さないでくださいね」
野田さん「押してくれっていうふりじゃないですからね」
石元さん「押さないでって言ってるじゃないですか!」
ニコ生コメント「いしもとさんおこなの?」
石元さん「落ちたら激おこぷんぷん丸ですよ」

 海辺で製作図を使うと造船ドックが出現し、そこにみんなで協力して材料を持ち込むと、船が少しずつ出来上がっていく。完成するとアイテムインベントリに入り、十分な広さがある水辺で使うと呼び出せる。このときは野田さんがすでに作ってあった船を召喚した。3分クッキングスタイル。

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▲大型の船には数十人単位で乗れるということで、みんなでクルージングに出発することに。蜘蛛の糸に群がるように乗り込んでいく参加者たち。そして、石元さんが乗り込む前に誰かが船を勝手に操縦し始めた。自由すぎる。

 この後、船は巨大なクラーケンに襲われて大破。搭乗者たちは見事に全滅した。

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▲クラーケン戦後はフリープレイ時間。

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▲グライダーで空を滑空してみたり。

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▲畑で農作物をチェックしたり。

 イベント終了後、野田さんと石元さんをつかまえて、僕がやりたいロールプレイがシステム的に可能かどうかを聞いてみた。

【路上詩人】
なれる可能性・・・★★★★☆
実装は正式サービス以降になるかもしれないが、家の壁などにオリジナルの画像を貼れるようになる予定らしい。絵やスクリーンショットだけでなく、字を書いてもいいので、すてきな言葉をしたためて販売すれば路上詩人として生計を立てられるかもしれない。同様の方法で画家にもなれそうだ。

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▲写真はイメージです(私物)。こういうマスクを装備できるゲームはすべて名作だと思っている。

【仮面舞踏会マスク職人】
なれる可能性・・・★★★☆☆
僕は貴族が身分を隠すために着用するマスクがすごく好きなので、『ArcheAge』の世界ではマスク職人になりたいと思っている。だが、そういう装備があるかどうかは未確認。実装されてさえいれば、なれるのは間違いない。

【ヒーロー】
なれる可能性・・・★★★★★
上記のマスクを装着したヒーローというのも憧れる。敵対種族に攻め込まれて仲間がピンチになったら、マスクと派手な服に着替えて颯爽と登場したい。敵を倒した後は何も言わずに去っていくのだ。かっこいい。名前は見えるので正体はバレバレだけど。

【万引きGメン】
なれる可能性・・・★★★★☆
万引き犯(窃盗犯)だけをターゲットにした小規模なヒーロー、万引きGメン。隠れて畑を見張り、盗んだのを確認したら声をかける。もし逆上して襲いかかってきたら正当防衛成立だ。戦闘不能にしてしまっても僕は悪くない。念のため、血痕は回収しておく(PKすると血痕がドロップし、回収すると証拠が消える)。Gメン容赦なし。

【貴族】
なれる可能性・・・★★★☆☆
“貴族の○○”みたいな家具があるようなので、貴族を名乗るのは不可能ではなさそう。個人的には、舞踏会用のマスクと豪奢な正装に身を包んで大型船の甲板で船上パーティーに興じれば、貴族を名乗る資格があると思う。ただし、まずは領主になって税収で大金を得られるようにしておかないと、プライドだけは高くて貧乏な“没落貴族”が関の山。

★まとめ

 意外と何にでもなれそうで驚いた。なんて懐の深いゲームだろう。ロールプレイのネタは考えれば考えるだけ出てきそうなので、今度はほかの人のロールプレイを取材してみたい。たぶん、「えっ、そんなことやってるの?」という人もひとりくらいはいると思うし。

 最強の万引きGメンを目指して、戦闘能力も鍛えておくことにする。

ArcheAge』オフィシャルサイトはこちら

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ファミ通グループでおもにPCのオンラインゲームを担当。企画記事を作るのが好き。
『まいにちがβテスト』は、ミス・ユースケがPCオンラインゲームで遊んだり考えたりしたことをテーマにしたブログです。タイトルには「つねにβテスト時のわくわく感を抱きながらゲームを遊び、実験的な企画もやっていきたい」という意味を込めていると、後付け設定的に考えました。

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