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E91M1: 『Texas Chainsaw Massacre』キラー3人はアリだぜ! ホラー映画『悪魔のいけにえ』が3対4の非対称ホラーになって登場
公開日時:2023-08-14 23:00:00
ドモー。こないだエアコンが壊れて屋内で熱中症になりかけたBRZRKです。割増料金を払ってでも翌日取り付けを依頼して事なきを得た感じだけど、ガチで危なかった。
今回紹介するのは3対4でプレイする非対称サバイバルホラーの『The Texas Chain Saw Massacre』だ(PS4/5/Xbox/PC、8月18日午後11時発売/Game Pass対応、公式サイト)。ちなみに本作はSteamだと日本語は非サポートとなっているが、筆者が触っているリリース前のバージョンでも95%くらいが日本語化されていた。これは嬉しい想定外だった。
The Texas Chain Saw Massacre releases globally at 10 AM EST on Friday, August 18th.
Here's what that looks like worldwide: https://t.co/qtf76MeJJj
— The Texas Chain Saw Massacre (@TXChainSawGame) 2023-08-11 05:49:46
第一幕: 開幕からレザーフェイス登場! 拷問から逃げろ!†
The Texas Chainsaw Massacreといえば、邦題『悪魔のいけにえ』として公開されたホラー映画。それがゲームとなった本作でも、原作をかなり忠実に再現している。プレイヤーは殺人一家側(3人)であれ被害者側(4人)であれ、あのテキサスの片田舎で起きる惨劇を非対称サバイバルホラーとして体験できるのだ。
なのでゲームも開幕からいきなり、悪魔のいけにえの象徴的なキラーであるレザーフェイスの拷問から始まる! 生存者プレイヤー4名は一家の所有する家の地下室で吊り下げられた状態からのスタートとなる。
プレイヤーが選ばなかった余りのキャラクターが拷問されている隙に拘束を解いて逃げるのだが、この猶予となる拷問時間はそこまで長くないので、レザーフェイスがこちらに移ってくる前に拘束を解いて行動を開始したい。
地下空間は薄暗いが、いくつか地上に通じるドアが存在する。プレイヤーは地下でレザーフェイスの追跡を振り切りながらピッキングツールを探し、このドアを開けて地上に出るのがオープニングの第1フェーズの目的となる。
第二幕: 一家の追跡を振り切り、脱出ゲートを目指せ!†
地上に出たプレイヤーは4つの脱出ゲートのうちどれかを使い、一家の手の届かない場所へと逃げ出すことが出来れば勝利となる。以下、簡単ではあるがその手順を紹介しておこう。
1. ヒューズを使い地下のゲートを開けろ
敷地内の地下には外部に繋がる電気式ゲートがある。しかしこのゲートを開けるには敷地内でヒューズを発見し、ヒューズボックスに設置しないといけない。
ゲートは解錠に成功すると1分ほどは開きっぱなしになるので、その間に脱出すべし。閉じてしまった場合は再度ヒューズボックスのスイッチを入れれば再度開放可能だ。
2. ガス圧式のゲートを開け
敷地内にはガス圧式のゲートもあり、こちらは圧力弁を回すためのバルブが必要。バルブは納屋の側面などにあるので、入手してポンプを作動させれば脱出可能になる。
3. 発電機を止めて正面入口から逃げろ
正面ゲートは家畜用の電気柵で守られているため、通電を切らないといけない。ボタン長押しで発電機にインタラクトし続けて稼働停止に持ち込めば、正面ゲートから堂々と逃げられる。
4. ピッキングで裏口ゲートから逃げろ
敷地の裏手側にも脱出ゲートが存在する。しかしこのゲートは施錠されているので、ピッキングをして解錠しなければならない。
また、錠だけでなく電気柵/床で妨害されていることもあるが、こちらも通電を切ればオーケー。電気を流しているバッテリーはゲートから伸びているケーブルをたどるとことで発見できる。
といった感じで4つの脱出方法がある。ただ、本作は映画の世界観にかなり忠実に作っている印象で、一家から逃げるのは楽ではない。
体力がゴリゴリ削られながらの決死の脱出行!!†
実際、一家の人数(3)より逃げる手段(4)のほうが多いとはいえ、ゲームのバランスとしては少し一家側が有利な作りになっている。
というのも、そもそも被害者は重症を負った状態でスタートし、時間とともに体力が自動で減っていく仕様。マップ上には一応体力回復薬が配置されているのだが、根本的な解決とはならない。一時しのぎとして体力が回復するものの、時間とともに再び減っていくのは変わらないからだ。
そして、アイテムを漁っているときのインタラクトで物音を立てすぎると居場所がバレてしまい、一家側のプレイヤーが続々現れて逃げられないなんてこともザラ。まぁこの「追い詰められているゾクゾク感」がたまらんのだけどね。
NPCのグランパとも協力して、家族仲良く生存者を追い詰めろ!†
対する一家側はどうするかというと、単純に被害者の逃亡を阻止……まぁ全員殺害すれば勝利となる。
一家側は3人でスタートするのだが、必ずレザーフェイスを交えた構成にしなければならないという制限が課せられている。オープニングは必ず地下のレザーフェイスの処刑シーンでスタートするので、残りの2人は地上のどこかでスタートとという形になる。
ちなみに使用できる一家側のキャラクターは、レザーフェイス、コック、ヒッチハイカーといった『悪魔のいけにえ』を代表するキャラクターが登場。
さらにジョニーやシシーといった映画には登場していない人物も増えているのだが、これは映画版で脚本を担当したキム・ヒンケルから映画では使われなかったアイデアの提供なども受けて公認で開発したものだという。
そして一家側でプレイする場合に重要なのが、プレイヤーキャラ以外に存在するグランパ(爺さん)だ。
グランパは基本的に建物の1階に配置されている(マップによる)NPCキャラクターで、最初は寝ているのだが、被害者が大きな物音を立てたり地下のドアを開くと目を覚まし、一家のハンティングの助けをする役割がある。
グランパを強化する要素もあり、一家側のプレイヤーがマップ上にある血袋か倒した被害者から獲得した血液を与えることでレベルがあがる。
そして定期的に叫び声を上げたりする音響ソナーのような探知能力を発動すると、そのタイミングで動いている被害者の居場所がハイライトされ、一家プレイヤーの狩りの手助けとなる。
ただ、被害者側が骨で作った武器を持っていると逆に殺害されてしまうこともあるので注意。まぁすぐ生き返る謎爺なんだけどね。
スキルツリーやパークなどのシステムも存在†
一家側と被害者のキャラクターたちにはロードアウトとスキルツリーが用意されている。これはパブリックでのマッチングを重ねていくと経験値が入り、一定量貯まるとポイントを獲得し、これをもとにキャラクターを強化できるという仕組み。
ただ今回のレビュー期間ではパブリックマッチができなかったので、スキルやパークなどがどれくらい強力なものなのかは正直不明だ。まぁ製品版が出た暁にはイロイロ試してみたいなぁ。
3人キラー制はアリアリのアリ!†
でまぁ、ぶっちゃけ遊んでみてどうだったのか? という点についてだが、これは結構楽しく対戦することができたというのが正直な感想だ。その大きな理由のひとつは、いわゆるキラー側のプレイヤー(本作の一家側)が3人存在するという点だろうか。
類似タイトルだと「殺人鬼をやり過ごしたら作業に戻って……」という流れだが、そこにさらに別のキラーが現れるのではないかという恐怖感を味わう面白さがとても良い。
キラーの立場でも同じく、ボイスチャットで連携を図って被害者の先回りをできたりすると、キラー側の醍醐味である狩りをする感覚が味わえてこれも良い。
あとまぁ、キラー側1人でのプレイだと責任重大で負けるとションボリ具合が結構ひどいもんだけど、3人で責任分散できると気持ちラクになるのも嬉しいね。
原作愛も、各キャラきっちり説明するチュートリアルもバッチリ†
ところで、こういったゲームでプレイヤーが困るのが「何をすればいいんだ?」だ。被害者側での脱出手順など、知らなかったら他のプレイヤーに迷惑になってしまう可能性がある。
だがその点は安心して欲しい。本作は一家側と被害者側それぞれに事細かなチュートリアル動画が搭載されていて、プレイヤーが何をすれば良いのかをちゃんと解説してくれている。日本語化もされているので、英語が苦手というひとでも問題なく遊び方を学べるはずだ。
最後に、本作は制作者の映画への愛がものすごく強く伝わってくる作品だ。特にそう感じたのが、映画のオープニングで少しだけ流れる「路上に放置されたアルマジロの死体」がそのままあったところ。細かいよ!
また、勝っても負けてもレザーフェイスのチェーンソーダンスが忠実なモーションで流れたり、さらには1974年当時のフィルム特有の若干色褪せた映像美をゲーム上でしっかり再現していたりと本当にリスペクトを感じる作りになっている。これはファンならニヤニヤすると思うよ。
ゲームとしての難度はやや高いけれど、あのハードな映画の世界で遊ぶという前提でプレイするなら気にならないレベル。まぁキャラクターを成長させたら立場逆転なんてこともあるだろう。そこまで遊び続けるという気概があるかは置いておいて、一線を画す非対称対戦ホラーゲームを求めているのであれば遊んでみて損はないはずだ。
‐‐‐‐
著者近況:リメイク版の悪魔のいけにえは認めたくない
編集者近況:最近日本に一時帰国したんですが、日本の夏暑すぎ!
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