E1M1 いま、ニンジャがヤバい! 『Shadow Warrior』(前編)

公開日時:2013-04-17 00:00:00

 ドモー、BRZRKです。早速始まってしまった本ブログ、まぁ早い話がゴチャゴチャと面倒くさいことを考えてないで、面白いと思った洋ゲーをザックリと紹介していくのが目的。というか、完全に俺が自己満足するためで、大統領っぽく言えば“俺の、俺による、俺のための洋ゲーブログ”といった感じかな。

 このブログを見る人はだいたい知っていると思うけど、昔から「日本」という要素を大幅に取り入れた海外産のコンテンツはイロイロと間違いが多い。COOLだからという理由で意味を理解せずに並べまくった漢字や、中国と文化融合しすぎてメルトダウンしかけている建築物などなど。今回はその中でも“勘違いジャパン”レベルの非常に高いオールドFPSタイトルを紹介する。その名は……。

Shadow Warrior』(以下、SW)
GOG.comでWin8対応版がApp StoreでiOS版が販売中

 すでに名前からして危険臭が漂っている訳なんだが、このゲームはDukeNukemシリーズを世に出した3D Realmsが開発を行い、1997年5月に発売した忍者モノの作品。様々な間違った日本像と中国的な雰囲気をチャンポンのように混ぜ入れた結果、訳の分からない独特の世界を構築することに成功したFPSだ(商業的には失敗)。物語も完全にぶっ飛んでいるのでざっくりと紹介しておく。

~ストーリー~
主人公のロー・ワン、複合企業ジラ・エンタープライズ付きの護衛(暗殺者)で、圧倒的な実力を持つ唯一無二の存在、すなわちShadow Warriorである。ある日、ロー・ワンは社長であるジラが日本を完全に征服するため、”ダークサイド”からバケモノを力を利用しようとしていることを知り、職を辞することにした。だが、ロー・ワンのShadowWarriorとしての能力を危惧したジラ社長は、彼に対して強力なクリーチャーを送り込み、亡き者にしようとするのであった……。

 ……はい。自分なりの翻訳なので正確じゃないけど大筋はこんなの。つーか、突っ込みどころが多すぎて、どう突っ込めばいいのかチト難しさを感じるレベル。
 まぁ、最初に突っ込むべき所は主人公の名前だろうか。ロー・ワン。うん。日本人じゃないよなこれ。しかも見た目がこんなの。

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▲忍んじゃう気ゼロ。これなら突然変異した亀忍者のほうが説得力がある。しかも、キャラクターに異常なほど喋らせまくる傾向の強かった3D Realmsの主人公ということで、何かあるごとに喋りまくる。そのセリフは下品な物から真面目な物までイロイロ。

 さらに、このロー・ワンさん、日本最強のShadowWarriorという設定の割に、壁を殴っていると死にます。こんな感じで

壁殴っていると体力が下がり、さらに死ぬゲームなんて僕はSWが初めて。というか、なんかダラダラと書き連ねても仕方がないので、実際にゲームの導入部分をプレイした動画を撮影したんで見てもらおう。

(面倒くさいので難度は一番低くしてるよ)

 はい。とりあえずこんな感じで適当に最初のステージをプレイしてみたんだけど、どうだろう。端々に突っ込みどころがあるのに気付いだろうか。もう、なんつーかスゴイでしょ。つっても、動画なので気付かない人もいたと思うんで、いくつかスクリーンショットで紹介。

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マンションの一室にあるスタート地点には、『LO WANG’S DOJO OF DEATH』と書いてある。直訳すると『ロー・ワンの死の道場』とのことだけど、もうイロイロお腹いっぱい。

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もう、看板の文字からして意味不明だけど、日本のどっからしい。なんつーか、映画「ブラック・レイン」に出てきたような、日本風オリエンタルワールドが展開されている。

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FarEast Railroad鉄道』。まぁFar Eastは東方ってこと解るけどさ、『Railroad鉄道』ってどうなんでしょうね。『楽しんでエンジョイ』とか、『力こそパワーだ』という頭痛で頭が痛くなるレベル。そして、東京の地下鉄マップでしょうかねこれ。

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罪 TOW AWAY』という看板。罪という漢字がカッコイイので使ってみた感がダダ漏れ。『駐車禁止』という意味なんだけど、大雑把すぎてなんとも。

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観光用のポスターだろうか。大阪と富士に行くらしい。

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駅構内にはパチンコ設置済み。ATMも完備で電車の待ち時間を楽しく過ごすことが可能。ラスベガスの空港じゃないんだから。

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パチ屋にはラジコンが遊べるエリアもある。この白いクルマは『マッ○GoGoGo』のクルマとソックリなんだけど、操作するとロー・ワンが『Go! Speedracer Go!』と、歌い出す。海外版のテーマソングですねぇ。

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洋ゲーで日本をイメージさせる要素として高確率で登場するのがアニメのポスター。SWでは『スレ○ヤーズ』、『○ラックジャック』、『爆れつハ○ター』のポスターが駅構内に貼られている。まるで秋葉原駅だ。

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駅構内には屋台も完備! 『ス別』と書いて『スープスペシャル』と読む(読まねーよ)! 驚くべきそのメニューはサメの背びれ。スープとしてグツグツと煮込んでいる。それよりも気になるのが、吊るされている猫とネズミのような何か。日本人は猫を食べないから。

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電車内の中吊り広告は酷い。堂々とソープラ○ドの広告が貼りだされている。制作が3D Realmsというだけあり、こういった夜の商売ネタをチョイチョイいれてる点が非常に笑える。

 とまぁ、こんな感じで日本人からすれば、アイタタターな感じの世界が構築されているSWなんだけど、FPSのゲームとして見ると適度な難度で非常に面白い。開発者の悪ふざけで取り入れているシモネタやデタラメな日本のイメージをプラスの方向でプレイヤーが楽しむことができれば、絶対に印象に残るゲームだと言える。

 さて、今回はここまでとするが、次回はSWの面白世界だけでなく、真面目にゲーム的な部分も存分に紹介していこうと思う。では、次回更新で!


 今ニンジャがアツい、ヤバい、間違いナイ! というわけでBRZRK氏による新連載第1回目、いかがだったでしょうか。
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※終了しました

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)