E63M1: 『シリアスサム4』すんげー数の敵を凶悪な銃をぶっ放しまくって倒す、脳筋コンセプトを突き詰めたキワモノFPS最高峰!

敵が多くて具もデカいカルトFPSが、まさかの日本語対応で帰ってきたぜ!

公開日時:2020-09-25 08:00:00

 ドモー、次世代機の価格と発売日が発表されたけど、ローンチは外すことにしたBRZRKです。いずれ遊びたいタイトルが出たらそれに合わせれば良いかなと。

 今回紹介するのは、クロアチアのCROTEAMが制作し世界的にカルト作となったFPSシリーズの最新作『シリアスサム4』(SteamGOG)。物語は単純で、“メンタル”と呼ばれる宇宙からやってきたクリーチャー軍団から地球を守るべく主人公のサムが奮闘するという内容だ。

やべー勢いですげーやってくる敵にぶちかます

 プロットだけを見ればよくある洋ゲーといったところなのだが、シリーズ最大の魅力は“とにかく物量でサムを亡き者にしようと攻撃してくるメンタル軍に対し、圧倒的な火力でなぎ払う”という脳筋を突き詰めたようなゲームプレイだと言える。

 ちなみに、“ヒーローがたくさんの強力な銃をフル活用しながら物量で攻めてくる大量の敵をぶっ倒していく”というのはFPSジャンルを確立したid Softwareの『DOOM』からすでにある傾向だと思うが、シリサムシリーズはそれを極端に強調しているというのがポイント。

 なんせ、その本家の後継作である『DOOM 3』がフラッシュライトなんかも使いながら比較的じっくり進むホラー寄りに方針転換した際に、開発者から「敵がひたすら出てくるやつはサムにでも任せればいい」という趣旨の発言をしていたぐらいなのだ。実際にどれくらいの物量で攻めてくるのかというと、動画を見てもらったほうが早いだろう。

特盛りの戦闘の合間のバカネタという一服の清涼剤

 基本的に“少し進んではひたすら敵を倒す”というルーティンを繰り返しながら進むため、人によっては食傷気味になるかもしれないが、まぁそういうタイプの伝統芸ということでご理解いただきたい。

 でも、ゲームが進むと見られるスキット(カットシーンなどの小芝居)などは所謂B級映画を地で行くおバカさが強く、どことなくDukeNukemみを感じさせるものがあり、胃もたれ気味なフィーリングを多少中和してくれるだろう。実際、筆者はダレはじめたタイミングでの程よいスキットが清涼剤となった次第だ。

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 ちなみに、各エピソードの進行は基本的に1本道となっているのだが、道中でサイドミッションを受けることが可能だ。このサイドミッションは出現する敵の数が道中の戦闘と比較しても数倍はあり、かなりの無茶が強いられるが、無事に達成すると強力なガジェットやメインミッションで後々入手できる火力の高い武器を早い段階で手に入れるチャンスとなる。なので、厳しい戦いになるが挑戦してみるといいだろう。

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つよい武器とすごくなるスキル

 使用可能な武器は、アサルトライフルからロケットランチャーやカノン砲までバラエティ豊かなものが揃っている。そのどれもが強力無慈悲な武器で、波状攻撃を仕掛けてくる敵を文字通り粉々にする様はスカッとした爽快感を得られて気持ちがいい。筆者的にはカノン砲とダブルバレルのショットガンがおすすめかな。

 また、戦闘で力強い味方となるガジェットも凄い。一定時間範囲内の敵の動きを遅くしたり、ブラックホールを展開して敵を吸い込むといった凶悪なものも存在する。ただ、入手できる数はあまり多くないので、使い所を間違えると後々の戦いに響きやすい。なので、うまく突破できないような場面で使うようにするといいだろう。

 ちなみに本作はスキルツリーが実装されており、道中で得たアーティファクトをもとに、サムの強化を図ることが可能だ。といってもいわゆるRPG的なこまごまとステータスをいじっていくスキルツリーというわけではなく、両手で火器を持てるようになったり、敵に騎乗できるようになったりする、戦闘における補助的な要素が強いものだ。

 個人的にオススメなのは銃を両手に装備するスキルで、凶悪な威力を誇るカノン砲やロケットランチャーといった強武器を2丁装備してバカスカと撃ちまくるスタイルが可能になる。日々のストレスが霧散していくんじゃねぇかという気持ちよさが感じられるので是非お試しアレ。あ、スキルはノーリスクで割り当てし直せるんで、慎重になんなくても大丈夫。

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 なお残念ながら筆者は体験することができなかったが、本作は最大4人の協力プレイにも対応している。なので、友達とワイワイと馬鹿な話をしながら遊ぶといったスタイルなら盛り上がるのではないかと思う。

 特に、高難度モードであーでもないこーでもないと言いながら少しずつ進めていくのはやりごたえがあるはずだ。筆者は一人寂しくシングルをクリアするまでプレイしたのだが、リリース後は改めて友達と遊んでみたいと思う次第。いや、フレンドにシークレット探しをさせようなんて思ってませんて。全然。

知能を低下させながら撃ちまくれ

 さて、久しぶりの新作となるシリアスサムだが、遊んでみた感想は、過去作を知る人には"凄くシリアスサム"と答えれば安心するだろう。これまでの作品を知らない人には"すんげー数の敵を蹴散らすキワモノFPS最高峰(だけどB級映画感が強い)"といったところ。端的に言えば"オモレー"だ。

 繰り返し同じような戦闘が続くという点が欠点ではあるのだが、とにかく数が多い敵、やたらでかい敵とかをブッ○しまくれる爽快感やネタスキットなどがあるので、そこまでダレずに遊べるのではないだろうか。
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著者近況:血液検査とCTとエコーやりました。尿酸値が基準から僅かに超えてたなぁ

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)