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Secret Level 12: 『S.T.A.L.K.E.R. 2』ついに遊んだぞ! オープンワールド廃墟世界を探索するサバイバルFPSがモダンに進化して帰ってきた
公開日時:2024-08-13 02:00:00
2007年から3部作が展開され、現代のサバイバルFPSにも繋がる独特なゲームプレイを築き上げたオープンワールドFPS『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズ。先月中旬、その待望の最新作『S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl』(Xbox Series X|S/PC、11月21日発売予定、公式サイト)のメディア体験会が、都内某所で行われた。
シリーズを遊んできた筆者としても気合を入れてそちらに参加してきたのだが、感想を先に書いてしまうと「シリーズのらしさはそのままに、さすがに今触ると若干古さを否めなかった部分が刷新されて、きっちり“いま”の大作洋ゲーとしてモダンに進化した令和最新版スタルカー」という感じだ。
というわけで、今回はチュートリアルを兼ねた序盤部分の感想を開発元GSC Game Worldのスタッフへの合同Q&Aでわかった内容を交えつつお届けしよう。
■危険地域“ゾーン”に足を踏み入れ、サバイバル術をマスターしろ!†
舞台となるのは、ウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所周辺に発生した立入禁止区域"ゾーン"。このゾーンと呼ばれるエリアは、1986年に発生したチョルノービリ原子力発電所の爆発事故、2006年に生じた謎の爆発の2度の出来事により封鎖された場所だ。
この二度目の爆発は本シリーズの設定上のものなのだが、それによってゾーン内は突然火を噴き出したり空間が突然収縮爆発したりするさまざまな超常的現象“アノーマリー”が各所に発生したり、放射線の影響を受けてミュータント化した動物などがいる超危険地域となってしまった。
まぁ早い話が、ゾーン内は外界と全く異なる生態系が広がっており、内部に存在する希少物質の収集や調査などは、ゾーン内のサバイバル知識に長けた命知らずの“ストーカー”たちの手を借りるしかないというワケだ。
本作の主人公である“スキフ”もまた、まずは請け負ったゾーン内での調査業務をこなすためにゾーンに足を踏み入れることになる。その内容はいたってシンプルで、観測機のようなものを3ヶ所に設置してデータを回収するというものだ。
チュートリアルを兼ねた物語の導入部ということもあり、最序盤はあまり接敵するようなこともなく歩みを進めていくことになるのだが、ここでプレイヤーの障害となってくるのが放射線を発する汚染された瓦礫や土壌だ。
この汚染された場所に接近すると、徐々にガイガーカウンターの「ジッ…ジジッ」というノイズが流れ、その濃度が高まると「ジジジジジジ」とノイズの音量と間隔が短くなり危険を知らせてくれる。
そのまま無視して進んでいくと体に異変が生じて体力がゴリゴリと削られていってしまので、ガイガーカウンターが反応したらそこを避けて移動するのが基本だ。
それだけでなく、前述したアノーマリーも複数存在している。アノーマリーは大概危険な性質を持っており、たとえば空間が歪んだようなタイプのアノーマリーは、気付かずに触れると爆発して大ダメージを食らってしまう。
しかしプレイヤーにストーカーとしての知恵があれば、その性質を逆に利用したり、うまく回避するすべがあったりするのが面白いところ。すでに公開されている公式動画でもちょっと出ているように、無限消費アイテム扱いのボルトを投げるだけで一時的に駆除できたりするのだ。
今回、開発の様子を報告するディープダイブ映像もひと足先に見せてもらったのだが、そちらにはアノーマリーの嵐や、ハイジャンプや高所からの着地を可能にする『エルデンリング』の霊気流的な便利なアノーマリーも出てきていた。
■探索、サバイバル&戦闘の絶妙な融合†
このように、ゾーンの内部は目に見える敵以外にも、有形無形の脅威が多数存在する。この一筋縄ではいかないハードな場所をいかにサバイバルしていくかが一人前のストーカーとしての腕の見せ所と言えるだろう。
道中には崩れかけの建物やシェルターのようないくつかの建造物が存在しており、そういった場所で物資をスカベンジ(物色)することも重要だ。
スカベンジできる物は飲食物や医療物資をはじめ、弾薬などさまざま。中でも大事なのが飲食物と医療物資で、飢餓状態やダメージによる失血状態などのステータス異常も死に繋がるので、それを回避するためにも上記のようなアイテムはできる限り拾っておきたい。
そのまま探索を続けていると、草むらのなかで何かが動く様子を目撃。なんだろうなと思いながら接近してみたところ、四足歩行する変異生物と遭遇。
手持ちの銃器で対応してみたところ、移動速度が速くて補足するのに少々手こずってしまい、何度か攻撃を食らうものの無事無力化。結構体力がゴリゴリと削られたので手持ちの医療品で直してみたのだが、残りが少ないので不安に駆られてしまう。
そうこうして目的地に到着し、機器を設置したところ、半円状のドームのような空間が形成され、なにやら不思議な光景が広がっていく。少ししてドームが消え、無事に機器を回収したところ、異変を察知したのかNPCが出現。
どういう相手なのかを見定めようと様子を見ようとしたところ、こちらを視認した瞬間から問答無用で撃ってきたので応戦したものの、結構手痛いダメージを食らってしまい死亡。
結構前のデータまで引き戻されてしまいションボリしてしまったが、今度は保険としてNPCが出現する直前でセーブをしてからチャレンジし、今度はなんとかクリアーできた。いやぁ、最序盤だからってナメてかかっちゃいかんね。
本作は直前のチェックポイントからの再開もできるのだが、そのチェックポイントの間隔がかなり空いているので、何かあれば細かくセーブをするといい。ちなみにセーブデータは複数作成できる仕様だったので、戦闘前や物語の節目で保存しておくと繰り返しプレイするときに役立つだろう。
そのまま別のスポットにも行き、機器を設置しては回収という作業を進めていくと、敵対勢力であろう集団に包囲され、命は取られずとも身ぐるみを剥がされほぼ無一文の状態でゾーンに放り出されてしまう。
やたら武器と弾薬が手に入ってホクホク顔だったのにハンドガンとちょっとしたアイテムで放り出されるのは割とショック。どうすりゃええんや……。といったところで本作の導入部は終了となる。ここまでは寄り道しながらジックリと探索もしてだいたい40〜50分といったところだろうか。体感ではもっと短く感じたのだが、意外と時間が経過していた次第だ。
ここから先の内容はまだ書けないのでまたの機会に……というところだが、マップを見た限りでは、合計64平方キロメートルという今作のオープンワールドは従来の縦長の構成からしっかり幅もあるものとなり、前述のディープダイブ映像には第2作のClear Skyの沼地地帯なども再登場。旧作ファンも再び潜りがいのあるものになりそうだ。
■グラフィックやキャラコン周りもモダンに進化†
システム周りにも言及しておこうと思う。Unreal Engine 5を使ったグラフィックについては美麗の一言に尽きる。夜の月明かりに照らされたゾーンや、太陽の陽が屋内に差し込む様子はもちろん、銃器のテクスチャーや発砲時のエフェクト、ややデフォルメされているがゾーンで活動するNPCたち、どれをとってもかなりの作り込みが見れる。
そして感動するのは目に入ってくる風景だろうか。筆者は2007年に発売された1作目からシリーズ作品をプレイ済みで、当時はノッペリとしてオブジェクトも少なく物悲しい風景がゾーンで続いていたのだが、本作では植生も増えており見た目が大きく変わっている。もちろんグラフィック的に数世代の差があるのは承知だが、それでもゾーンの様変わりには感嘆せざるを得ない。
そして、キャラクターの操作感についてもかなり現代的なものとなっている。元々のシリーズ作品では斜めにダッシュできなかったり、ジャンプもあまり高くできない印象で、今プレイすると正直、キャラコンをし難い印象を受ける。
それが今作では、ダッシュできる方向に制限は存在しておらず、ジャンプも飛距離と高さが増していて、かなりモダンなFPSと同様に気持ちよく操作できる。ADS(銃の覗き込み)の速度もモッサリしていないのでキャラコンに関してはまったく不満点はない。
今回プレイした序盤ではあまり手持ちの弾薬が多くなかった。そのため、トリガーハッピーよろしく乱射しているとすぐに弾切れを起こしてしまう。なので、ファイヤレートを状況に応じてしっかりと使い分けて無駄に弾を消費しないように弾薬のマネジメントは常に意識する必要がある。
なお、今回使用することが出来た銃器と防具はメニューの項目からカスタマイズすることが可能であることを確認できた。今回書ける範囲内ではコストも足りずまだ利用できなかったのだが、ミッションの報酬を貯めていけばどの武器をどう強化するかも戦略のひとつになっていくはずだ。
このあたり、今作ではメイン銃をふたつ携行できるのも面白かったかな。使用する弾の口径が異なる銃にしておけば、探索の中でのやりくりもやりやすい。
ちなみに小技ってほどではないが、相手に銃撃を与えると出血状態になる場合がある。この状態になると敵は体を引きずりながら物陰に隠れるように移動するのだが、時間経過とともに失血死させることが可能だ。
現段階では敵も止血する術を持っているのかは不明だが、こうやって敵を排除できるというのは頭の隅に入れておくと戦闘で役立つだろう。
ところで今回の体験会で筆者はキーボード+マウス(いわゆるWASD操作)で本作をプレイしていたのだが、障害物などから体を傾けて覗き込む動作の“リーン”をするキーがZとCという珍しい場所に配置されていた。
一般的なFPSやTPSの場合は、QとEキーがリーンに割り当てられていることが多いので、これはちょっと不思議だった。製品版でも同様のキー配置だった場合、気になる人は設定を変更しておくことをおすすめする。
なお、今回の体験会で見かけた銃器についても若干紹介しようと思う。まぁややマニアックなので、過去作をプレイした人向けではあるが。
・AKM
・AR416(HK 416風の銃)
・Viper 5(HK MP5風の銃)
・ブルパップのAR(モチーフはタボールかAUGかな?)
・狙撃銃
・ハンドガン
といったところ。過去作から引き続き登場する武器もあれば、新たに実装されたライフルもある。まだ見ぬ武器はそれなりの数がありそうなので、製品版では全種類を集めてみたいものだ。
最後に、今回の体験会ではASUSのゲーミングブランド“ROG”の製品を中心にPCの環境が構築されていた。試遊機として使われていたマシンは第14世代 Intel Core-i7のCPUにNvidiaのGeforce RTX 4090か4080 Superを搭載したモデルだったのだが、かなり快適にプレイすることができた。
描画解像度については確認できなかったのだが、それでもエフェクトが多重で表示されるような場所以外はあまり目立つような処理落ちもなかった。まぁこの辺はゲーム側のチューニングや、グラフィックボードのドライバーで変わってくるので製品版ではより快適になるといいなぁと思う次第。それにしてもロードも速いし、モンスターマシンだったなぁ。
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