E95M1: 『MechWarrior 5: Clans』重厚な歩行メカをガションガションいわせながら出撃しろ! 最大5人協力プレイ対応のメカアクション

重厚な歩行メカで戦うメカアクション『MechWarrior 5: Clans』を紹介。
文:BRZRK 編集:ミル☆吉村

公開日時:2024-10-16 23:01:00

 ドモー、そういや栗ご飯なんて何年も食ってないなぁと突然思ったBRZRKです。秋と言えば人によっては「食欲の秋」や「スポーツの秋」が頭に過るんじゃないかと思うのだけど、僕の場合は「秋の夜長」が真っ先に浮かぶんだよね。で、そんな夜長にモリモリとゲームを遊ぶのがまたオツなわけで……ってよく考えたら普段からゲームばっかりだった。
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 今回紹介するのは人気メカアクションシリーズ『MechWarrior 5: Clans』(PS5/Xbox Series X|S/PC、Game Pass対応、公式サイト)。本作は新任のパイロットとして様々なメックに乗り込み、困難な戦場を仲間とともに戦っていくゲームだ。

■クロスプレイ対応で1~5人協力プレイ可能なバトルテック/メックウォーリア最新作

 日本ではかなり古参のゲーマーでもなければ若干知名度が低いシリーズなのだけど、40年前の1984年に発売されたボードゲームの『バトルテック』を祖とし、TRPGやアーケードゲームなど様々なシーンで人気を誇るシリーズ作品となっている。

 ちなみにアーケード版『バトルテック』は昔、渋谷で稼働しており対戦プレイすることができたそうだ。残念ながらリアルタイムでプレイする機会には恵まれず、気付いたら営業が終了していたので涙を飲んだ覚えがあるんだけど、風の噂では国内で稼働する筐体を持っている方がまだ居られるとかなんとか。すげぇわ。

2018年版バトルテック

 話がそれてしまったんだけど、本作でプレイヤーは“スモークジャガー”と呼ばれる勢力(クラン/氏族)の新人パイロットである主人公のジェイデンを操作し、味方の部隊を率いて困難な戦場を駆け巡ることになる。

 バトルテック世界の中でも有名な争いである“クラン侵攻”をテーマとしていて、その辺に詳しいファンコミュニティからすると大分アガるらしいんだけども、シリーズ世界の基本的な歴史や設定を知らない人にはなぜそれぞれの勢力が戦っているかなどの説明が足りず、もうちょっとこの辺のフォローは欲しかったなぁというのが正直なところだ。

■重厚なメックに乗り込み、5機小隊で出撃せよ

 「メックウォーリア」の名を聞いたことがある人ならご存知かもしれないが、このシリーズに登場するメックは、日本のアニメやゲームなどでよくある機敏な動きをするタイプのロボットではなく、歩行時に車体を大きく上下させ、ガシャンガシャンと重厚感のある音を奏でながら大地を踏みしめて移動するタイプだ。

MechWarrior 5: Clans

 その中でもライト、ミディアム、ヘヴィーといった感じで重量のクラス分けがされていて、ライトなら高速で移動できるが装甲と火力にデメリット、ヘヴィーは火力と装甲に長けているものの移動速度にデメリットが、ミディアムはその中間といった印象だ。

 プレイヤーは5機による小隊(ソロ~5人協力プレイ可能)でミッションに出撃するのだが、各ミッションでは部隊内のメックの総重量の制限が設定されている。序盤はかなり軽めの総重量なのだが、物語が進み新たな機体を導入できるようになってくると総重量の上限が少しずつ上っていく仕組みだ。まぁ敵が強いメックで登場するので自分たちも相応の機体を配備しないと戦えないってことかな。

MW5Clans Team

■極太レーザーをぶっ放せ! どの部位を攻めるかも重要

 そしてゲームを進めていくと、こういったゲームではお馴染みとなっている武装や装甲のカスタムといったことも当然可能だ。ただ、機体ごとに重量制限が存在し、その中で足し算引き算をして新たな装備を……というのが苦手という人も居ると思う。ぶっちゃけると、カスタムせずとも十分に戦うことが可能で、あくまでもこだわり派な人がカスタムすればより機体ごとにできることが変わるという感じである。

MW5Clans Customization

 戦闘で主に使用するのは実弾系のマシンガンやロケット、ミサイルに加え、レーザーなどの光学兵器、そして腕での殴りとなっている。どれも強力な攻撃なんだけど、とりわけ重要なのが遠距離の敵も楽に攻撃できる光学兵器だ。

 しかし登場機体には両腕に2つずつレーザー兵器を搭載したメックなんてのもあるのだけど、調子に乗って撃ちまくっているとものの数秒で熱処理が追いつかなくなりオーバーヒートしてしまう。そうなると冷却がある程度進むまで次の攻撃が一切できなくなるペナルティを課せられるため、使い所の見分けが結構難しい。

MechWarrior 5: Clans

 じゃぁ実弾系でやればいいと思うかもしれないが、メックに搭載できる弾薬も無限ではない。そのため、トリガーハッピーよろしくミサイルを乱れ撃ちすると何も出来ない棺桶の出来上がりになんてことも。ミッションによっては途中で弾薬の補充ができるケースもあるんだけど、ゲームバランス的には光学兵器を主体として、距離を詰めたら実弾系を投入するといった感じかな。

MechWarrior 5: Clans
MechWarrior 5: Clans

 機体には腕や足、胴体といった感じで部位ごとにダメージが蓄積されていくんだけど、右腕に攻撃を受け続けると腕がもげたり、足を攻撃されると移動速度が極端に低下するといったダメージ表現も搭載されている。なので、敵を攻撃する場合、画面右上に表示される損傷具合を見て的確に部位攻撃をすることが攻略のカギだ。

 敵のコアがある胴体にダメージが蓄積しているようであれば、そこをレーザーなどで重点的に攻撃して破壊。胴体の装甲が厚いのであれば足回りを攻撃して移動を阻害し、次に武器の搭載されている腕を破壊して……といった立ち回りをするとゲームを進めやすくなるだろう。

MechWarrior 5: Clans

■AIへの指示をマスターするか、オンライン協力プレイでワイワイやるか

 なお戦闘はマップ上に示されるウェイポイントに従って進みながら出現した敵を排除していき、ミッションによってはボス格との戦闘をこなすことになる。で、道中の戦闘を進めようとしたとき、最初に気になるのが味方だ。

 正直に言ってしまうと味方のAIはかなりおバカさんで、プレイヤーが交戦しているときに射線上に出てきてダメージを食らいプレイヤーに文句を言ってくる。ソロプレイだとこれが自分以外の残り4機で起き得るので結構キツイ。特にレーザーの撃ち合いでオーバーヒートぎりぎりの戦いをしているところで前を塞がれたときは俺も怒りでオーバーヒートしそうに。

 じゃぁどうするかというと、コマンドホイールを使用して防衛や攻撃等の指示、操作機体の切り替え等を行うことが可能だ。ただこの方法だと、操縦者視点での指定となっているため、建物や崖の裏をコマンドホイールで指定することはできない。
その代わりに、マップを開いて俯瞰視点から機体を選んで移動先を指定することでコマンドホイールでは手の届かない場所に移動させることが可能だ。まぁ、離れて移動させた味方が敵にボコスコにされて戦力ダウンなんてことも多々あるので正直使い所が難しいのだけどね。

MechWarrior 5: Clans
MechWarrior 5: Clans

 ちなみに戦闘中に自機が大破してしまった場合、他の隊員の機体を操作することができるんだけど、乗り移った先の機体が両腕ともに削ぎ落とされて何も出来ない状況になっていたことがある。ジワジワとなぶり殺しされていく恐怖感ったらなかったわ。

 そこでオススメしたいのがオンラインでの協力プレイだ。少なくともソロで遊ぶときよりも射線に出てきて誤射をすることも少ないし、淡々と進むゲームを楽しく会話しながらプレイできる。筆者は本作を遊んでいてソロでも十分楽しめているんだけど、やっぱ仲間とワイワイ会話しながら遊べるほうがより楽しめたかな。

 ゲームのボリュームは20時間以上プレイした今でもまだ終わりが見えてないけど、開発曰く25~40時間ほどでクリアできるそうだ。秋の夜長にじっくりソロで遊ぶもフレンドと共闘するもヨシなタイトルなので遊んでみてはいかがだろうか?

 あ、今作は日本語対応してるのはいいんだけど、ところどころ日本語訳が変で上官に敬語で話していたのに突然タメ口を利いたり、誤字があったりもするけど、そういうのをひっくるめて楽しんで欲しい。

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著者近況:腰痛になりそうだ
編集者近況:今日は深夜にもう一個出すよ

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)