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E72M1: 『ディアブロII リザレクテッド』実際いま遊ぶとどうなの? 名作ハクスラRPGのリマスター版を“ディアブロおじ”たちがクロストーク
公開日時:2021-09-26 11:30:00
ドモー。今年は5年ぶりにRed Bull 5Gが開催されるので非常に楽しみなBRZRKです。もう予選が始まってるんだけど、今回はファイナルにどんなツワモノが集まってくるのかワクワクが止まらない次第。
さて、2021年9月23日に発売された『ディアブロII リザレクテッド』(PS5/PS4/XSX|S/XB1/SW/PC, 公式サイト)。ここではそのオリジナル版を遊び倒していたオッサンライター(BRZRK、文中ではB)とオッサン編集者(ミル☆吉村、文中ではM)が実際に遊んでみた印象などを、簡単ではあるがクロストークしていこうと思う。
■衝撃!『ディアブロII リザレクテッド』は……『ディアブロII』そのものだった!?†
B 早速だけど『ディアブロII リザレクテッド』(以下、D2R)をプレイした感想をぶっちゃけていいかな?
M 基本のプレイ体験は、これはもう本当に『ディアブロII』そのままでしたね!!
B もともと「ゲームバランスに関わる部分は弄らない」と公言されていたし、2000年にプレイしていた『ディアブロII』そのものをリマスターしたという感じだね。プレイヤーフレンドリーとは対極的なあの遊びがまたやってきたぜ!
M まぁ2000年のゲームの作りなんですよね。『ディアブロIII』とか『トーチライト』とか『Path of Exile』とか、モダンなハクスラアクションRPGの合理的なシステムに慣れた身からするともう逆に新鮮。「昔は普通に食べてたけど、これ今食うと珍味だぞ?」みたいな。
B 未プレイの読者のためにこのあたりを簡単に説明しとくと、たとえばインベントリを圧迫するようなアイテムがしこたまあるんだわ。ポーションだけでもHP用、MP用、HP・MP兼用、スタミナ用、毒消し用、攻撃用の毒・火炎……とか、もういっぱいすぎて正直多すぎ。
M しかもポーションがスタックしてくれないし(※)、スロットに一個ずつ入れなきゃいけない。(※同種のアイテムを重ねる機能)
B そのクセ敵の攻撃がクッソ痛いわけで、どうあがいても最初の頃はポーションを大量に持ち運ぶから圧迫がやべぇ。
M だからベルト装備が大事なんですよね。ポーションをセットしておくスロットを拡張できる。今で言うバトロワゲーの上級なバックパックみたいなもの。
B キャラによってはそれでも足らねーんだよね。さらに使用する武器によっては、弓矢の矢とかジャベリンとか遠距離攻撃系の武器は一射・一投で一個本当に消費するから、予備も含めて持ち運ぶ必要がある。それがまたスペースを圧迫するわけだ。
M 拠点に帰るタウンポータルの巻物とかもスロット占めますからね。そうなってくるとダンジョンの奥地で良いアイテムとかクエストのキーアイテム拾っても持てなくて「どれ捨てよう……」と悩まされる。
B さらに、インベントリに入れておくとステータス強化できる“護符”なんてアイテムもあって、いろいろ効果を狙って大量に仕込むと、もう気付いたら5スロットくらいしか空きがないんだよね。
M このやりくりを“インベントリテトリス”って呼んだりしますけど、どうサバイバルするかがインベントリの整理とすごく結びついた設計になってる。やってることは要は今のサバイバルFPSとかバトロワゲーと変わらない、っていうか先祖。
■グラフィックがすげぇ向上したから逆にキモイ(褒め言葉†
M 今回、リマスター版グラフィックとオリジナル版(以下、OG版)グラフィックをワンキーで切り替えられる仕様なんですが、どうでした?
B OG版はベースとなるフレームレートというかキャラクターアニメーションの枚数が少なかったじゃん? それがヌルヌル動くようになったのと解像度が増したことでかなり気持ち悪い動きをしちゃうぜ。
M OG版グラフィックでプレイする場合でも、要は全体の解像度や安定性が当時と比べると段違いだから、あのガビガビなスプライトで表現されるオドロオドロした世界の細かいディテールが生々しくなってるんですよね。
B ガビガビのOG版のほうがダンジョンの不気味さは良く表現されてた気がするんだよね。荒いからこそプレイヤーの想像を沸き立たせるというか。
M じゃ、リマスター版グラフィックはどうですか? D2R発表当時は「もしかして血痕とかの表現がマイルドになるんじゃ?」とかザワッとしてましたけど。
B そこは大丈夫というか、そりゃ解像度で描画範囲が広がったから少し目立たなくなった部分とかはあるけどさ。まぁOG版は解像度も使用できる色数少なかったから、目立たせるしかなかったからね。
M 単なる血の量だとリマスター版の方が多いシーンとかもあるんですよね。まぁ血の色が落ち着いたトーンになったりはしてるけど、モダンなアートスタイルのリマスター版グラフィックで完全に同じゴア表現やったら多分それは怖いというよりギャグになっちゃうんで、しょうがないですね。
B 俺はゴア表現よりリマスター版の中間色の多いトーンの方が気になったかな。パキパキにハイコントラストなOG版に思い入れがある自分としてはかなり印象が違うんだよね。
B まぁそれでもリマスター版でヌルヌル動くキャラはやっぱキメェ。
■ゲームパッドに対応しちゃったディアブロII†
M オリジナルとモダンな環境の比較というと、操作どうでした? 今回は家庭用ゲーム機版はもちろん、PC版でもゲームコントローラーにも対応しているわけですけど。洋PCゲーマーのBRZRKさんはもちろんマウス&キーボードですよね?
B そりゃ当然。敵にカーソル合わせて親の仇かってくらいクリックしまくってカチカチカチカチ言わせるし、ファンクションキーも押しまくってナンボだわ。でも、クッソ疲れる。
M キーの割り当てと使用方法がチョット独特なんですよね。スキルをファンクションキーに割り当てられるけど、使うのは左クリックか右クリック。つまりいろいろ発動しようとすると、切り替え→クリックで発動→切り替え→クリックで発動……とやらなきゃいけない。
M 自分はキーバインドを思い出せなかったんでコントローラーでやりました(老化)。簡単にスキル出せてサイコー。
B ……それは認める。正直ゲームパッドで遊ぶほうが直感的に操作できるし楽なんだよね。特にオッサンにはな!
M オッサンどうしの煽り合いは見苦しいっすね。
B 冗談はおいといて、ゲームパッドも制約はあるけど、攻撃対象への補正とか優れた部分があるから、決してマウス&キーボードに劣っているわけではないのよ。キーマウ原理主義じゃないんだったら全然アリでしょ。
M 一長一短ありますしね。バーバリアンのリープとか一部スキルの場合、マウス&キーボードだと場所を指定して発動するけど、コントローラー操作の場合は距離が固定の発動になっているんで、そこに慣れが必要とか。
B マウスをカチカチカチカチカチカチするの疲れたらパッドに切り替えるなんてハイブリッドスタイルでもいいでしょ。老化した我々でも安心プレイだね。
M ただコレ注意しておきたいのは、D2Rのコントローラー対応は『ディアブロIII』の蓄積を踏まえたものではあるんだけど、やること自体がD2とD3で結構違うので、操作感はD3と違うというとこですね。
B それはベースのシステムが違うから仕方がないね。割り切れ
■そもそも、プレイヤーが目指すところは?†
M ところで、このゲームでのプレイヤーの最終目標ってなんすかね? ストーリー的なことじゃなくて、プレイヤーが目指すところ。
B そりゃレアな宝石とかルーンを出して最強装備を目指すことになるんじゃない? で、ラダー(オンラインランキング)の頂点を目指す。
M あぁ……“The Stone of Jordan”(全スキル+1レベル、最大マナ追加などの効果を持つ強力な指輪)を出すためにひたすら周回する地獄を思い出す。
B 今も出来るか知らないけど、SoJは町に居るギャンブラーから入手することが出来たんだよね。でも、すんげー割りに合わない博打でFXで100万溶かしたような顔しながら品揃えを変えるためにゲームを立て直して、持ってたら挑戦……と脳死でくり返していた若き日の過ち。
M 行動が完全にギャンブル中毒の人ですよね。
B 説明すると、ギャンブラーは未鑑定品を異常な価格で売っていて、運が良ければ良い装備とかが手に入るんだけど、糞の役にも立たないものも含まれてたりするからマジでギャンブル。
M 装備以外にも石を組み合わせて追加効果を発生させるルーンのシステムとかもあるから、最高を目指すために何百回と周回する、そういうゲームですね。んでD2R用のラダーシステムもちゃんと用意してあると。
■やっぱマルチでワイワイやるのがベター†
B ひとりで黙々と周回するってのもアリなんだけど、俺は耐えられないから友達とマルチでくっちゃべりながら遊ぶのが好きだな。
M ちなみに当時はどういう方法でコミュニケーションを? ボイスチャットはあったかなかったぐらいの時代ですよね。
B OG版の発売当時はゲーム内のテキストチャットくらいしか使ってなかったよ。今は手軽にPCでもゲーム機でもボイスチャットできるけど、当時はボイスチャットという概念すら自分らにはなかった。
M 確かに。ボイスチャットツールはギリあった気がするけど、回線圧迫されますし、圧倒的にテキストコミュニケーションだったのじゃ(老)。
B あ、でもプレイ中の緊急連絡で携帯電話使ったことあるな。
M いちいち通話料払ってかけてるのがヤバい。必死ですね。
B 無駄に試行錯誤してた感あるなぁ。
■こういうケースにオススメ。いまD2Rを遊ぶ意義†
M モダンなハクスラではない、今からすると少しクセのある部分もあるD2Rをいまやる意義ってどうでしょう?
B 俺の場合は懐かしさが先行している部分が大きいけど、最近ここまでシビアにハクスラハクスラしているゲームを遊んでなかったからかな。そこを楽しみたかった。あと日本語化がでかい。
M 要はオリジナルをやってた“ディアブロおじ”が遊ぶパターンですね。あとOG版自体はBattle.netの直販でまだ買えるけど、公式な日本語は昔のカプコン版にしか入ってなかったんですよね。だからD2Rで手軽に日本語で楽しめるというのがある。
B まぁあとは『ディアブロIV』に向けてシリーズの予習という感じもあるかな。
M 『ディアブロIV』は明らかに『ディアブロII』のダークなトーンとかを参照して原点回帰の形で作られてますからね。
B ディアブロチームも色々大変みたいだからお布施という感じでもいいんじゃない。
M 今回触れたように、『ディアブロII』以降で洗練されていく前のゲームだからこその異形な部分を楽しむというのもアリだと思いますね。快適なハクスラを遊びたいなら他のゲームでいいじゃないですか。けどサバイバル感だったり、キャラ強化と密接に絡んでくるインベントリーテトリスだったり。そうじゃない部分を今の視点で捉え直すと逆に面白い。
B あくまでも当時のゲームということを前提に、今プレイするならこれを味として捉えて遊ぶことをオススメするわ。まぁなんだかんだ言ってもやっぱり面白いんだけどね。
---
著者近況:それじゃハードコアでキャラロスト(※)してきまーす! (※ハードコアモードでは死んだらキャラが消滅してやり直し)
編集者近況:いやー、ログインオンライン状態(※)を久しぶりに体験した。いまは多少マシになったはず。 (※サーバー負荷などでゲームに入れないことが続く状況)
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