E48M1: スゴい地獄描写と、悩ましいステルスゲーム部分の板挟みな『Agony』

公開日時:2018-07-02 12:15:00

 ドモー、E3で発表されたアサシンクリードの新作を早く遊びたいなぁと心待ちにしているBRZRKです。例の前蹴りだけど、やっぱ映画『300』のスパルタキックが元ネタなんかな? あれで敵をガンガン高所から蹴落としたいものだね。

 今回取り扱うのは、地獄でひたすら憑依しながら探訪するサバイバルホラーというか、ファーストパーソンアドベンチャーなタイトル『Agony』(Steamでの配信ページ)。

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 海外産のゲームとしては珍しく、発売直後にSteam版が日本語字幕に対応。でも、ぶっちゃけ日本人にはあまり馴染みのない宗教観なので、字幕読んでも世界観がイマイチ分からない。

 ただ、物語を進めていくと要所で地獄の先輩が残したメモ書きなどが残っていて、おぼろげながら全容が少しずつ掴めてくる……と思ったけどやっぱり「地獄怖い」ということしか分からない。

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 で、物語としては、地獄の創造主である“赤の女神”の秘密を解き明かし、なんとか脱出することが目標。その道中では、謎の存在に取り憑かれたことにより、他の殉教者や悪魔に憑依することが可能になる。

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 とはいえ、この殉教者たちは、プレイヤーが操作しているキャラクターがデーモンとかに殺されたとき、魂だかアストラル体になったプレイヤーが乗り移るための器という扱いになっている。まぁ、ゲーム的に言い換えると残機ってこったね。

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 ただ、殉教者は数が多くないし、残機を使い切ってしまうとゲームオーバーになる。また、アストラル体になった状態のプレイヤーを食い殺そうとする敵に捕まってもゲームオーバーと、結構な厳しさ。まぁ、頻繁に行われるオートセーブからすぐやり直せるので、それで特に困ることはないんだけどね。

 ゲームとしてのビジュアルは、“地獄の極み”といった感じでひたすらグロテスク。そのへんにある調度品とかオブジェクトを見ているだけでも、これを考えた作者のイっちゃってる具合が感じられる。ほんと、よくこんなの作れるなぁと関心するわ。

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 肝心のゲームはどうかというと、序盤から中盤にかけてはひたすらデーモンに捕まらないように物陰に隠れては移動を繰り返すステルスゲームで、中盤以降にもうちょっと憑依が活きてくる流れ。

 「うーん、なんか過去にも似たような作品で遊んだな」と思ったけど、これ『エイリアン アイソレーション』と同じ感じなんだよね。ただ、エイリアンのほうが題材としては慣れ親しんでいたので入り込みやすかったけど。

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 マルチエンディング採用ということで、道中の行動とかが大きく影響することもあり、全部のエンディングを見るには何回もやり直さなければならないんだけど、正直もうお腹いっぱいといった印象。

 やたら暗いし、理不尽な死に方するし、序盤の難度が少し高かったりやや難ありだなぁ、というのが正直なところ。でも、前述したように狂った映像美というか美術作品としては個人的に凄く好きだなと思っている次第。

 現状でもかなりエグいのだけど実は発売前に全世界通しての規制がかかってしまったタイトルで、表現がマイルドになったそうな。というか、これでマイルドとかそうとうイカレてるなぁと思う。(※編注:さらなる無修正版が予定されていたが、諸事情によりキャンセルされた)

 ぶっちゃけ「値段相応のタイトルか?」というと少々キツイんだけど、こういう世界観を楽しめる人なら遊んでみてもいいかもしれないね。

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 そういやPC版『OUTLAST』みたいに、男性キャラはブラブラしているものが丸見えで声出して笑ってしまった。

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著者近況:五平餅の串に張り付いたヤツを食べるの好き

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)