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E8M1: アハトゥンク(傾注)! 新ウルフェンの海外発売日が決定ということで『Return to Castle Wolfenstein』
公開日時:2014-02-26 00:00:00
Auf Wiedersehn meine damen!
ドモー、BRZRKです。最近の記事がid色が濃すぎるので、ちょっとテコ入れをしようかなと思った矢先に、海外で新生『Wolfenstein:The New Order』の発売日発表&『DOOM』新作へのβ参加権付与(編注:詳細についてはこちら)というニュースが飛び込んで来た。
それならば! と「Wolfensteinについて触れるしかないんじゃね?」ってことで、割と前から原稿を放置していた『Return to Castle Wolfenstein』について書こうと思う。
源流となる『Wolfenstein 3D』はFPSの開祖で、過去に本ブログでも紹介した作品だ。本作のシナリオはこの『Wolfenstein 3D』をid tech3エンジン、通称QUAKE3エンジンを用いてリメイク(というより再定義)した物となっているため、チョビヒゲが両手にガトリングを持って登場しなかったり、魔導師みたいなのが登場しなかったりとオリジナルとはストーリー自体が結構違う物となっている。
ちなみに開発はid softwareではなくGray Matter Interactiveなんですが、この会社は後に『Call of Duty』シリーズの開発スタジオとして飛躍を遂げたTreyarch(CoD:WaWとかCoD:BOを担当)に吸収され、現在のFPS業界を牽引していると言っても過言ではないだろう(編注:ちなみに前身のXatrix Entertainmentとして初期FPSの怪作『レッドネック』シリーズや、渋いクライムFPS『Kingpin』、『Quake II』の拡張“The Reckoning”などを手掛けている)。
大筋の物語はこんな感じ。
諜報局のエージェントであるブラスコビッチ(通常、BJ)となり、ナチスの超常現象部門の活動を調査するため、ウルフェンシュタイン城に潜入し、人体実験の有無や何が行われているかを調べよ
といったところ。主人公のBJはウルフェンシュタイン城に潜入したところ、運悪く敵に捕らえられてしまう。で、とりあえずウルフェンシュタイン城から脱出しなきゃってところからゲームがスタート。
BJが最初に持っているのはナイフのみ。背後から突き刺せば、ほとんどの敵を一撃で葬り去ることが可能だけど、やっぱり銃を手にした敵には厳しいので、倒した敵から武器を奪いながらウルフェンシュタイン城から脱出することになる。
ということで、導入部分と序盤を録画したのでご視聴あれ。
で、物語を進めていくとSFめいた世界になってくるのだけど、この超常現象部門の恐らくトップであろうジェネラル・デスヘッドが登場。この人物、実は後の2009年版『Wolfenstein』と今後発売予定の『Wolfenstein:The New Order』にも登場するイカレポンチというかマッドサイエンティスト。人体実験とかの成果物をBJ相手にどんどん投入してくる。
さらに物語をガンガン進めていくと、第二次世界大戦+SFという世界観に新たにオカルトの要素が追加される。で、どうやらウルフェンシュタイン城の近くにあるハインリッヒ一世を蘇らせて世界を混沌に落とし込むのが最終的な目的だと悟ったBJは現地に向かうが、時すでに遅し。
復活を遂げたハインリッヒ一世を倒すのが本作の最終的な目標となり、ミッションを完遂させれば『Return to Castle Wolfenstein』のクリアーとなる。
はい。そんな訳でチョビヒゲが一切登場しなかったりと『Wolfenstein 3D』の再定義版として見ると若干物足りない感じがある。とはいえ、出したら出したでドイツを始めとして多くの国で発禁になっちゃうので仕方ないんだろうね。エピソード数も7つともう少しボリュームがあればなぁと思ってしまうことも。ただ、以降の作品にレギュラー参戦するデスヘッドが登場するなど、改めて遊んでみると興味深い所は多い。
なお、本作にはマルチプレイヤーモードも含められており、クラス制を導入した最大32人参加可能なチーム戦を遊ぶことができた。基本的にルールは3つあるのだが、中でも人気が高かったのがWolf MPと呼ばれる物で、攻撃側と防衛側に分かれて制限時間内に指定された任務を達成できれば勝利という物だった。
僕がプレイした中でもWolf MPは非常に思い入れがあるモードで、特にオマハ・ビーチを連想させる連合側が上陸、ナチス側が防衛という海岸線で展開されるマップが熱かった。
ナチスの防衛隊から雨のように降り注ぐ弾丸を避けながら砂浜を必死に駆け上がり、敵の砦に入り込もうとした瞬間、曲がり角から噴射される火炎放射器。苦労の末、施設内に潜入しても、飛んでくるパンツァーシュレックで粉々にされたりと、なかなか一筋縄ではいかないゲームだった。
ちなみに『Return to Castle Wolfenstein』は追加のアドオンが制作されていたのだが、シングルプレイヤーの開発が難航。最終的にシングルプレイヤーの開発は中止となり、すでに出来上がっていたマルチプレイの部分だけを単体として『Wolfenstein: Enemy Territory』として無料でリリース。こちらはバランスやシステムが再調整されており、今もなおプレイしている根強いファンがいる。
以上、今回はマルチプレイの動画撮影等ができなかったこともあり、シングルプレイをメインに書いてみた。というか、ここまで書いてなんだが、個人的に『Return to Castle Wolfenstein』のシングルはあまり好きではない。というのも、結構単調に物語が進んでいってしまうため、淡々と作業プレイに徹してしまい、特にコレといった印象深い所もない。これについてはあくまでも僕の感想なんだけど、今回の記事作成のために改めてプレイし直してみたが、やっぱり印象は変わらず。
1点だけ心底スゲェなと思っていたのが火炎放射器の表現。当時、火炎放射器が搭載されているゲームの多くは炎のテクスチャー1枚を筒の先から連続で射出させる物がほとんどだったのに対し、『Return to Castle Wolfenstein』ではまさに炎を射出している表現になっていた。詳しい技術的なことは分からないが、当時の僕は物凄く衝撃を受けたのを覚えている。
そうそう、現在Steamで配信されている『Return to Castle Wolfenstein』だけど、高解像度でプレイするとロード画面でフリーズする。対処方法を下記に記すので、これから遊ぼうという人は試してみるといいだろう。
1. RtCWのインストール場所にあるMainフォルダーを開く
(例 Steam\SteamApps\common\Return to Castle Wolfenstein\Main)
2. フォルダ内にあるwolfconfig.cfgをメモ帳などで開く
3. 以下の記述をコピペ
bind F1 "r_mode -1; r_customwidth 1920; vid_restart"
bind F3 "r_mode 8; r_customwidth 1440; vid_restart"
4. wolfconfig.cfgを上書き保存
5. ゲームを起動して進め、EXITの手前でセーブ後、F3を押して解像度を低くする
6. EXITして次のマップがロードされたら再度セーブしてF1を押す
恐らくこれで問題なく遊べると思う。セーブをしている理由は、EXIT目前なのにフリーズして最初からプレイし直さないように保険をかけているから。
うまく動作しない場合は、autoexec.cfgというファイルを同フォルダに作成後、上のF1とF3のコマンドをコピペすれば恐らく大丈夫じゃないかな? ダメだったら適当にググって解決してね。
はい、次回はとりあえず続きということで、2009年版の『Wolfenstein』を簡単に扱う予定。そんな感じでまた次回の更新でお会いしましょ!
著者近況:近所の二郎インスパイアが閉店しやがりました。歩いていける距離のインスパイアだったので重宝してたのに!
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