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『餓狼MOtW』公式大会リポート。ファン悲願の大会を制したのは、家庭用をやり込んできたプレイヤー!【EVO Japan 2023】
公開日時:2023-04-04 20:25:00
2023年3月31日(金)~4月2日(日)の期間、東京ビッグサイトにて開催された、国内最大規模の格闘ゲーム大会“EVO Japan 2023”(以下、EVOJ2023)。
SNKブースでは2日間に渡って、4タイトルの大会が開催された。本記事では2日目の前半におこなわれた、『餓狼 MARK OF THE WOLVES』(以下、『餓狼MOtW』部門のリポートをお届けしよう。
餓狼 MotW|SNK Official Tournament in EVO Japan
『餓狼MOtW』とは?†
『餓狼MOtW』は、1999年に稼動した『餓狼伝説』シリーズ最終作。年齢を重ねたテリー・ボガードとともに、新世代のキャラクターたちが戦いをくり広げた。なお、“シリーズ最終作”と言ったが、現在『餓狼伝説』シリーズの新作が開発中だ。
今回使用されたのは、2016年に移植されたプレイステーション4版『餓狼MOtW』。こちらはネット対戦が可能な、家庭用版となっている。
おおまかなシステムは、2D対戦格闘ゲームの基本と同じ。特徴的なのは“T.O.P(タクティカル・オフェンシブ・パワー)”システム。対戦開始前に体力バーの前半、中盤、後半の3つから選択。体力ゲージがそこに達すると攻撃力がアップし、専用技が解放されるなど、さまざまな恩恵が受けられる。
“前半に設定して攻め切る”、“後半に置いて逆転性を高める”など、自分の立ち回りに合わせて設定できるのが魅力であり、大会の見どころにもなっていた。また、“ジャストディフェンス”や“避け攻撃”など、テクニカルなシステムも存在する。
予選の模様†
大会には総勢64名が参加。ルールは、トーナメント中に2敗すると敗退となってしまう、ダブルエリミネーションでのトーナメント戦。試合は2ゲーム先取した選手が勝利となる。キャラクターは試合ごとに変更が可能。試合中に1度敗北した側のみキャラクターを変えられるルール。
序盤に実況解説を務めたのは、自身もトーナメントに参加している、ツボプラス選手とAaru_hokutomaru選手。選手が試合に臨む際には、実況解説が適宜ほかの人に変わっていった。
会場ではメインステージ(配信台)のほか、横の対戦台でトーナメントが進行。『餓狼MOtW』はT.O.Pシステムなどの影響により、全体的にダメージが高いため試合が高速で進んでいくテンポのよさを発揮。また、試合自体も“大差が付いても逆転しやすい”ため、どちらが勝つのか最後までわからない試合の連続だった。
『餓狼MOtW』はおもにアーケードで対戦するプレイヤーがほとんどで、大会もおもにゲームセンターでおこなわれてきた。そのため今回、家庭用ならではの処理落ちや、ゲームセンターとは若干異なるアーケードスティックでの操作感に戸惑う選手も少なくなかったようだ。
“T.O.P”システムが非常に観戦としてわかりやすく、「いまこのキャラクターの火力がヤバい!」というタイムなことがわかるためか、観客も大盛り上がり。SNKブース全4大会の中でも、いちばん観戦者が多く、決勝トーナメント付近のブース前は試合を見たい人たちでギュウギュウだった。
また、海外からの参加者もちらほらいたが、全体的には日本のプレイヤーが大きな活躍をみせた印象。
そしてトップ8に進出したのは以下の8名。
■ウィナーズ
・アメ選手(フリーマン)
・アルミ選手(グラント)
・JR選手(ケビン)
・たなか選手(B.ジェニー)
■ルーザーズ
・ISH選手(テリー)
・ツボプラス選手(グラント)
・Vanira選手(カイン)
・tamura選手(マルコ)
トップ8に珍しくフリーマン使いが残り、ほかのフリーマン使いからアメ選手に多くの声援が寄せられていた。 |
しかし隙を付いて勝利したのは、アルミ選手。 |
強烈なキャラクタパワーを持つケビンを使うJR選手VSトップ8唯一のパッドプレイヤー・たなか選手。 |
たなか選手の使用するB.ジェニーは、空中時の食らい判定が特殊で、限定コンボが存在。JR選手がB.ジェニー限定コンボを決める、やり込みの高さを見せつけ勝利。 |
あえてテリーを選んだというISH選手VS実況も務めたツボプラス選手。グラントの火力を生かし、ツボプラス選手が勝利した。 |
高性能のカインを使うVanira選手VSマルコらしい魅せるプレイを披露し続けてきたtamura選手。一進一退の攻防が続くが、Vanira選手が押し切った。 |
たなか選手VSツボプラス選手 |
フルセットにもつれ込むが、たなか選手が対応力の高さを見せて勝利。 |
フリーマン使いからの応援に応えるアメ選手。 |
しかし勝負は、Vanira選手の勝利となった。 |
たなか選手 VS Vanira選手 |
たなか選手は大会全体を通して、B.ジェニーの超必殺技“メニメニトービードゥ”を差し込む精度が非常に高かったのが印象的。 |
イスの上にあぐらをかく、独特のスタイルで戦うアルミ選手VSJR選手。 |
勝利した際も、大きなガッツポーズを披露していた。 |
JR選手VSたなか選手。決め手となったのは、やはり“メニメニトービードゥ”。 |
決勝†
決勝に進出したのは、走攻守揃ったグラントのパワーを遺憾なく発揮してきたアルミ選手と、パッドプレイヤーでありながらも巧みにB.ジェニーを使いこなし、ルーザーズから這い上がってきた、たなか選手。お互い九州のプレイヤーという組み合わせに。たなか選手はルーザーズ側なので、アルミ選手に4勝しないと勝利できない。
たなか選手が2勝してリセットに持ち込むが、アルミ選手も負けじと試合を取り返し、お互い1本取り合うフルセットに。最後はたなか選手が立ち回りを変えて、完璧な対応力を見せつけて2ラウンド取り切って勝利。優勝したのは、たなか選手となった。
決勝となるアルミ選手VSたなか選手。 |
接戦を制したのは、たなか選手。最後はお互いに硬い握手を交わしていた。 |
優勝したたなか選手には賞金10万円と、SNK特製のトロフィー。さらに、上位3名には『餓狼MOtW』のグラフィックデザインを担当した、SNKの黒木信幸氏による描き下ろし特製イラストパネルが贈呈された。
なお、このドット絵はゲーム中で使用したものではなく、黒木氏よる完全に描き下ろしとのこと。 |
優勝したたなか選手は、賞金を「きっとプレイステーション5で発売されますよね? 『餓狼伝説』の新作が出ますから、プレイステーション5を買いたいと思います」と、ファン冥利に尽きるコメントを披露し、大会は終了となった。最後に優勝した、たなか選手へのインタビューをお届けしよう。
優勝者インタビュー†
――優勝した、いまの気持ちをお聞かせください。
たなか選手 まさか優勝できると思っていなくて、驚いています。目標としては、3位以内に入ればいいかなと思っていたのですが。パフォーマンスを100%発揮できたかというとそうではないのですが、配信台での対戦も緊張感がありつつも、しっかり力を出せたほうだと思っています。そこが優勝に結び付いたのかなと思います。
――『餓狼MOtW』はアーケードや家庭用がある中で、たなか選手はパッドプレイヤーです。家庭用をメインに遊んでいるのでしょうか?
たなか選手 ゲームセンターではやっていませんでした。『餓狼MOtW』は2005年に発売されたプレイステーション2版から始めまして、そのころは対戦はしていなくて、ひたすらひとりでトレーニングモードで遊んでいました。その後、2016年にネット対戦ができる移植版がでたときに、対戦をするようになりました。
――今回の公式大会は、家庭用版での実施となったため、アーケード勢は若干の戸惑いもある中、家庭用をやり込んでいた、たなか選手だからこそ優勝できた部分もありそうですね。
たなか選手 あると思います。同時押しボタンも許可されているルールですし、パッドのほうが得意な僕にとってはとてもうれしいルールでした。また、アーケード勢の方々は家庭用での独特の処理落ちなどに苦労していたようです。
――試合中は敗北しても勝利しても、つねに冷静にいるように見ていました。
たなか選手 そこはいつもの平常心でいるようにしていました。優勝したときは、さすがに顔に出てしまいましたが(笑)。
――決勝戦はルーザーズの立場から、リセットを掛けて勝利となりました。プレッシャーはあったのでしょうか。
たなか選手 相手は2ライフありますし、たいへんだろうなとは思っていました。ただ、自信はありました。対戦相手はグラントなので、世間的にはB.ジェニーのほうが不利な組み合わせだと言われています。ですが、僕はグラント戦が得意だったので、そこで大丈夫だろうと思っていたんです。また、同じ九州勢で、ネット対戦したことがあるプレイヤーです。人読みもありつつ、力を出し切れば勝てる自信がありました。
――『餓狼伝説』シリーズの新作が発売予定ですが、どんな期待を寄せていますか?
たなか選手 まだまだ情報が出ていないので、どんな作品になるのかわからないですが、発売されれば絶対にやり込むと思います!
■結果
1位:たなか選手
2位:アルミ選手
3位:JR選手
EVO Japan 2023ファミ通取材班:とよまん、イトラ、西川くん、あみだ
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