【シーズン7】世界に力を知らしめた“野良連合”とプロリーグ グローバルファイナル振り返る 「Rogueとあそこまで渡り合えたのは自信になった」

2018年5月19日~5月20日の2日間に渡って開催された『レインボーシックス シージ』プロリーグ シーズン7グローバルファイナル。ファミ通ではグローバルファイナル全日程を終えた野良連合にインタビューを敢行した。

公開日時:2018-05-25 17:00:00

 現地時間の5月19日、20日(日本時間5月20日0時〜)にアメリカ・アトランティックシティで開催されたPC版『レインボーシックス シージ』のプロリーグ‟Rainbow six Pro League Season 7”グローバルファイナル。本大会は、ヨーロッパ、北アメリカ、ラテンアメリカ、アジア各地域の予選を勝ち抜いた8チームが、シーズン7 ワールドチャンピオンの座を賭けしのぎを削るプロリーグの最終決勝戦だ。日本からはシーズン7 APAC(アジア太平洋地域代表)として、プロゲーミングチーム野良連合が参戦した。
 
 試合結果については、野良連合はRogueに引けを取らない非常にいい試合を見せれくれた。会場から、野良連合コールが起こるほどだ。
 1マップ目はウォッカ選手の活躍が見られたが接戦で敗北、2マップ目は野良連合の圧勝という形で1−1に巻き返す。しかし、3マップ目でRogueにほんの一歩叶わず敗北し、結果2−1でRogueが勝利した。

 なお、野良連合 vs Rogue戦のMVPは野良連合Wokka選手が獲得。世界中の『レインボーシックス シージ』プレイヤーとプロチームに、日本の強さを見せてくれただろう。

 ファミ通.comでは、全日程を終えた野良連合にインタビューを実施。グローバルファイナルを振り返るとともに、8月に開催されるSix Major Parisへの意気込みを伺った。

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左からCloud、CrazyPapiyoN、ウォッカ、Merieux、ジェノバ

「Six Major Pariでリベンジして、つぎこそは世界一を狙いたい」

――グローバルファイナル、お疲れ様でした。全日程が終わったいま、振り返ってみていかがでしょうか?

ジェノバ ワールドファイナルの初出場で、アメリカ1位のRogueとあそこまで渡り合えたのは自信になりました。ですが、こちらのミスで落としたラウンドは多数あったので、今後の大会で克服して、またパリ(Six Major Paris)でリベンジしたいと思います。

ウォッカ Rogue戦は勝てる試合だったので、落としたのはすごいもったいなかった。自分たちのミスでファーストキルを簡単に取られてしまう場面もあったので、そこを直して、パリで世界一を狙いたいです。

CrazyPapiyoN いい勝負はしたんですけど、負けは負けなので真剣に受け止めます。自分の判断ミスも多くあったので、自分の課題点としても、チームの課題点としても改善しないといけないです。改善してパリでブチかまします。

貴族(野良連合 代表兼オーナー) いち『レインボーシックス シージ』ファンとして言うと、Kantoraketti選手の強さが際立ったのかなと思います。日本は選手の力でゴリ押しするチームが少ないので、連携も高めつつ、個人個人の強さも高めていけば、いつか日本勢も世界チャンピオンになれる日が来るのかなと思いました。

Cloud 結果的に負けてしまったんですけど、今回の試合で対等に戦えることが分かったので、細かいミスを修正してパリでリベンジしたいです。

Merieux 今回配信などを見てくれていたファンの皆さんにいい結果を出せなくても申し訳ないと思っています。ですが、Rogueと実際に戦ってみていろいろと反省点が見つかったので、パリに向けてあと3ヵ月、チームみんなで練習を重ねてリベンジを果たしたいと思います。応援ありがとうございました。

貴族 あとは言葉の壁ですよね。外人のかたがコミュニケーションをとってくるんですけど、「小学生かな?」ってぐらい喋れないので(笑)。英語を本気で勉強したほうがいいなと改めて思いました。

――実際に英語が話せなくて、困ったことはありましたか?

ウォッカ 今回は通訳いたので、練習や本番では困らなかったのですが、試合後の交流やホテルで選手と会って話しかけられても、すべては理解できなくて。SNSで英語でメッセージをくれた方もいるのですが、なかなかよい反応ができなくて悔しいです(笑)。

CrazyPapiyoN ひとり仲介役(通訳)を挟むので、会話のテンポが遅いんですよね。こっちもうまく意思を伝えられなくて、お互い苦笑いで終わっちゃうみたいな。それが悔しいので、コミュニケーション能力も高めていけたらいいなと思います。

――8月に行われるSix Major Parisでの出場が決まりました。

CrazyPapiyoN Six Major Parisの出場権を得られて気持ちが浮ついてしまっているので、これまで通り変わらず気を引き締めて、目の前の一瞬・一戦に貪欲に、1勝したらつぎの1勝が待っているという気持ちで勝ち続けることが目標ですね。もう負けたくはないです。

――練習方法を変えるといった、具体的な改善点が見えてきましたか?

CrazyPapiyoN シーズン7優勝のブラジルチーム“TeamLiquid”はゲーミングハウスを持っていて、コミュニケーションがとても円滑で、僕が見た中では一番仲がよいチームに見えました。みんな家族のような感じなんです。僕たちもこれらかは、そういったコミュニケーションや連携が大事だと思っています。野良連合は6月からゲーミングハウスに入居するので、みんなの顔を見ながら連携を深めていけたら、もっと上達すると思います。オンライン上ではできないような練習を積み重ねていって、オフラインに強いチームに変わっていくことも目標です。

貴族 戦術的なことを言うと、臨機応変に動けるようにならないといけないね。

ウォッカ そうですね。いままでマニュアル的な動きに関しては忠実にできていましたが、何かひとつが崩れたときに応用力が欠けてしまう傾向でした。その応用力をもっと練習で鍛えられればなと思います。

貴族 Rogueはどんな状況でも臨機応変に動けていたので、逆転されてしまったのかもしれません。試合では、グラズを入れられたときの対策を考えていなかったので、後手後手に回ってしまい逆転されちゃったのかなと。

ウォッカ 開始1分の段階で自分たちがやられたくないことをやられてしまって結果的に負けてしまったので、敵の動きから予測して、応用をしていくことができなかった。今後はそこを練習していけたらなって。Rogueは戦略が多彩なチームだったので、僕たちの作戦も潰されてしまったところはあります。

CrazyPapiyoN 僕らも戦略が少ない訳ではないのですが、相手の攻めかたと守りかたで俺らのレパートリーが潰されていて、それによって多かった作戦が限られてしまいました。ウォッカが言ってましたが、どの守りにも攻めにも対応できるようにバリエーションを増やしていかないと、勝てないとは思います。勝負を仕掛けるラウンドや、絶対に落とさないような動きを敵が仕掛けてくるので、僕らも臨機応変に守りを変えられるようにしていくことです。いま頭の中でいろいろ考えているんですけど、この3ヵ月でどれだけ仕上げられるかが肝心ですね。みんなの力を借りつつ、全員で仕上げていきたいと思っています。

――Rogue戦で苦しかった場面はどこでしょう?

CrazyPapiyoN 領事館で、あと1ラウンド取ったら勝利という場面で、グラズとインで即ディフューザーを設置されたラウンドですね。あれはみんな焦ったよね。

ウォッカ 油断というか、あと1勝で勝利できるという浮き足立ったところでセットプレイを持ち込まれて、「どうしよう、どうしよう」みたいな。

CrazyPapiyoN 普段なら上からディフューザー設置を確認できる守りなのですが、それを使わなかったのが痛かった。焦りから穴を開けてあるのに誰も見れなかったりとか、個々に飛び出していったりなどがありました。そこは一旦落ち着いて対処していくことも、オフライン環境で慣れていけたらなって思います。

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Rogueは2戦目PENTA Sportsに敗れ、シーズン7は3-4位に終わった。

――大会2日目は、PENTA Sportsとスクリムを実施したと聞いたのですが。

ウォッカ Goga選手からSNSでメッセージがきました。「自分たちの本番前に、一回本気で(スクリムを)やらせてくれないか」とお願いをされて。

CrazyPapiyoN 即オーケーでしたね! 自分たちは朝一にセットアップして、準備しました。

貴族 メッセージがきた瞬間に、やろうの前に「ヤバ」から始まったよね(笑)。

ウォッカ 「え!? マジGogaからメッセージがきたんだけど、ヤバイヤバイ」って(笑)。

――それがGoga選手との初コンタクトですか?

ウォッカ そうです。そのあと、PENTA sportsの選手たいからフォローいただいて、ともて光栄でした。

――PENTA sportsとのスクリムの感想をお聞きしたいです。

CrazyPapiyoN 総括すると、ボコボコにされましたね。

ウォッカ 俺の場合はPCが何度も落ちたり、ボイスチャットが繋がらないといった機材不調もあったのですが(笑)。コミュニケーションが取れない状況でやっていたのでボコボコにやられてしましました。ですが、上手なチームではありましたが勝てない相手ではないなと思ったんです。これからひたすら練習を続けていけば、勝てる見込みを感じたのが率直な感想です。

――勝機が見えたと?

CrazyPapiyoN 接戦で負けてしまうことが多かったですね。ですが、PENTA Sportsは攻めかたがとにかく上手いです。ピークのタイミングの合わせかたがとても上手くて、結構個々で撃ち合った瞬間に「強い!」とみんな呟いていました。PENTA Sportaは残り時間が少ないシーンも焦らないんです。包囲網がジリジリ狭まっていき、最終的に別働隊と本隊がいて、3人が息の合ったタイミングでいやらしいピークをしてくるんですよ。

貴族 完全に詰み将棋に近い感じです。

CrazyPapiyoN 段階的にポイントを取り、僕らを引かせることも見事でした。設置だけではなく殲滅するパターンと多彩で、動きも落ち着いているし、見習っていけるところはたくさんありました。Six Major Parisまでの3ヵ月間で、PENTA Sportsを追い越して優勝したいと思います。

――最後にSix Major Parisへの意気込みをお願いします。

CrazyPapiyoN 今回のファイナルでは悔しい結果だったので、Six Major Parisでは絶対に日本のみなさんにいい結果を見せられるようにこちらも努力しますので、応援よろしくお願いします!

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タイトル:レインボーシックス シージ
メーカー:ユービーアイソフト
対応機種:プレイステーション4、Xbox One、PC

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