【シーズン8 APAC Final】新体制でボロボロだった野良連合が優勝した裏には「弱かったからこそがんばれた1ヵ月」があった【インタビュー】

公開日時:2018-10-15 14:15:00

 2018年10月13日~14日に東京・秋葉原で行われた『レインボーシックス シージ』“Pro League Season 8 APAC Finals - in TOKYO”。本大会は日本、韓国、東南アジア、オーストラリアの各地域で優秀な成績を残した計8チームが東京に集い、APACチャンピオンの座とグローバルファイナル出場権をかけて戦う大会だ。

 Day1の準々決勝、Day2の準決勝と決勝を制したのは、日本チーム“野良連合”。決勝戦では、これまで幾度となく戦って敗北している世界的esportsオーガニゼーション“Fnatic”で、新体制からあまり月日の経っていない野良連合に少々不安を抱え手はいたが、結果は2-0の圧勝。野良連合の急成長ぶりに、会場も配信視聴者も沸いたのは言うまでもない。

 野良連合といえば、プレイステーション4版『レインボーシックス シージ』で活躍していたプロチームだ。闘会議優勝、アジア大会優勝を重ね、PC版に移行。現在活躍しているJJ選手は、もとをたどればプレイステーション4版で活躍していた選手だった訳で、コンシューマー版からPC版に移行し、両プラットフォームでアジア太平洋最強の地位を獲得したチームとなる。

 ここからは、試合後の野良連合インタビューをお届けする。Six Major Parisから新体制になり、約1ヵ月という短い期間で新たなチームを作り上げた彼らの苦労などを聞いた。

弱かったからこそがんばれた1ヵ月

Wokka 予選なのに優勝気持ちいいーーー!!

――Fnatic戦、これまでとは打って変わって、圧勝でした。

Wokka 前回タコ殴りにあったので、タコ殴りにしてやりました!

――今大会はコンディションもすごくよかったように見えます。

Wokka 調子はとてもよかったですね。以前、Fnaticとスクリムをやったときは負けてしまい心配だったのですが、皆さんの応援が力となり活躍することができました。(ファンの皆さん)ありがとうございます。

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――1ヵ月前はすごく「弱いチームになった」と言っていましたが、信じられない活躍ぶりですね。

Wokka これは本当で、Sengoku Gaming Extasyから移籍したPapiliaが「Sengoku Gamingに帰りたい」と愚痴をこぼすほどだったので(笑)。

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――ここまで強くなるには、どういった過程があったのですか?

貴族 単純に練習時間を1.5倍にしたことがよかったです。それと、ゲーミングハウスを立ち上げてPapilia、ReyCyil、Wokkaはすでに入居しており、衣食住をともに過ごすことでコミュニケーションが円滑に取れるようになったと思います。
いままで僕らはプライベートをともにすることはなく、ランクマッチも各々でプレイするような感じではありましたが、ゲーミングハウスに入ってからは選手がいっしょにプレイする時間も増えたことは、ゲーミングハウスを持って本当に良かったと思いました。いっしょにプレイしろと僕から強要してはいませんが、選手陣が自主的にいっしょに練習してくれたことは、とてもうれしいですね。

Wokka これまで練習が長くて、休みもない中でさらに時間を練習に割いています。新体制になってから、練習時間は1.5倍には増えています。それほど弱かったチームなので、危機感を覚えて練習時間を増やした訳ですが、いま思うと‟弱かったからこそがんばれた1ヵ月”だったと思います。

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――それほどまでによくない状況だったのですか?

貴族 弱すぎて、ゲンコツを入れようかと思いました(笑)。

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「時にはリアルBANしてやろうかと!」という貴族。もちろん冗談です。

Papilia JJとReyCyilは体育会系じゃないから、二度とプレイヤーとして戻れないですよ(笑)。そうですねぇ……野良連合に加入した直後は弱くて不安ばかりでしたが、それについては「弱いのは自分のぜいだ。自分の責任だ」という気持ちもあり、自分になにが出来るかを考えて、とにかくやるしかないと思いました。

――ReyCyil選手も、新加入にもかかわらず、Aerowolf戦のファーストマップ、そしてFnatic戦で大活躍を見せました。Papilia選手のように思い詰めたり、プレッシャーがあったのでは?

ReyCyil 本大会は単純に楽しかったです! 

JJ 雰囲気もよかったよね。

Wokka チーム内の雰囲気もずっとよく、ゲームを楽しむとこができました。

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貴族 ですが、Fnatic戦でMerieuxがバックのフラググレネードで自爆しました。これまでだったら「マジかぁ……」と落ち込むシーンではありましたが、実際には爆笑でしたね。「うわ~~~恥ずかしい!」って(笑)。選手や僕も「大丈夫! 大丈夫!」と声を掛け合いましたね。

――あのシーンは印象的でしたね。バックのフラググレネードで突き上げするのに慣れていないのかなと。

貴族 Merieuxのめったにないミスでしたね。

Merieux 突き上げに失敗してしまいましたね。

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Wokka でも昔っからフラグで自爆するよね⁉ エイムが強すぎるぶん、ガジェットの扱いに難ありみたいな。

貴族 FnaticがアッシュをBAN(※)してきたことも、予想の範囲内ではありましたが……。

(※FnaticのアッシュBANは、完全にプレイヤーBANの意図を持ち、アッシュでフラガーとしてキルを量産するMerieux選手への対策だった。)

――Six Major Parisでも、アッシュはBANされていましたね。

貴族 今回は想定の範囲内でしたが、Six Major ParisではアッシュとヴァルキリーをBANされて、予想だにしない状況だったので焦りはありました。ファーストマップ‟国境”でWokkaが大活躍だったので、セカンドマップでアッシュ、ヴァルキリーをBANされて、「やっぱり!」とも思いました。でも、「じゃあこうしよう!」と別のプランを出す余裕もありました。Fnaticとは付き合いが長く仲もよいので、試合前に控室で「お互い新兵をBANしようぜ」、「じゃあタチャンカをBANするわ」なんて冗談を言いあったりしましたね。

――とは言え、振り返ると野良連合のピックマップも、Fnaticのピックマップも落とすことなく、国境、海岸線ともに圧勝でしたね。

ReyCyil そうだった! 俺たちつんよー!

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貴族 正直、明日世界大会をやりたい。野良連合はいまが本当に絶好調です。つぎはブラジル・リオデジャネイロでの大会になりますが、今回のようなコンディションで挑みたいので、ぜひリオデジャネイロでブートキャンプをやりたいですね。ご協力企業様を探しております。よろしくお願いいたします。

――次のリオデジャネイロでの活躍も期待しております。

Wokka この勢いに乗って、日本チームが活躍している姿を世界に見せたいと思います。これからも応援よろしくお願いいたします!

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タイトル:レインボーシックス シージ
メーカー:ユービーアイソフト
対応機種:プレイステーション4、Xbox One、PC

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