E86M1: 『Choo Choo Charles』さつりくきかんしゃチャールズをヤれ! オープンワールド機関車ホラーがついに登場

化け物機関車を討伐する異色のオープンワールドホラーシューターを紹介。
文:BRZRK 編集:ミル☆吉村

公開日時:2022-12-10 00:00:00

 ドモー。気づけばもう12月になってて戦慄といったかんじのBRZRKダヨー。ってか、毎年元旦に1年の抱負を決めるけど、1度も達成したことがねぇなって人は俺を含めて多数派なはず。たぶん。

 今回紹介するのは殺戮機関車チャールズが島で暴れまわる異色な爆走機関車オープンワールドサバイバルホラーアクション『Choo-Choo Charles』(Steam、日本語対応)だ。

きかんしゃ vs きかんしゃ、地獄の死闘

 本作ではモンスターハンターとして活動する主人公が島の老人からの依頼を受け、島中を徘徊して暴れまわっている機関車型クリーチャー“チャールズ”の駆逐を目指して冒険することになる。

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 そして対抗するプレイヤーが乗るのもまた小型の機関車。島にはあちこちに線路が張り巡らされているので、プレイヤーは基本的にこの線路上で機関車を動かしながら移動し、時には徒歩で探索をしたりNPCと接触することになる。
 
 肝心な機関車の移動操作はシンプルで、前進・後退・停止の3つのレバーを操作するだけ。たまに線路の分岐点でコースの切り替え作業をする必要はあるけどね。

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 機関車の後部には武器を取り付けられる銃座があり、最初は機関銃がついてるんだけど、道中で入手したロケットランチャーや火炎放射器に付け替えることもできる。ただ1度に1つしか設置できないので、状況に応じてマウントし直したりする必要はある。

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奇妙なNPCたちからのおつかい or DIE

 この狂ってしまった島にもまだ多数のNPCが残っており、しかしその誰もが島の現状に諦めたような感じを醸し出している。

 チャールズ撃破請負人としてやってきたプレイヤーはそんな島民の依頼を聞いてクエストをこなしつつ、その報酬として機関車の武装やアップグレードに必要なスクラップを貰ったりしながら、島で何が起きているのかを探っていくことになる。

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チャールズを迎撃して一時撤退させつつ、自身の強化を狙うというループ

 しかしこの地にはいろいろと事情があるようで、地元のギャングや幽霊なども活動を邪魔してくる。

 でも一番厄介なのはやっぱり、タイトルにも名前があるチャールズだ。この機関車は車両下部(下半身?)は蜘蛛の足のようにワサワサと動く気持ち悪い挙動をするだけでなく、その足を活かして線路のない場所でも出現してせわしなく動き回り、圧をかけてくる。

 その登場シーンもなんつーか遠くから警笛を鳴らしながら気持ち悪い動きで寄ってくるからとにかくキモい。

 ちなみにチャールズの攻撃を生身で食らうとほぼ即死で、死亡した場合は自分の機関車の位置までスクラップを消費してリスポーンすることになるが、機関車に乗った状態であれば機関車の装甲が身を守ってくれるので、決戦時は基本的に機関車どうしで戦うことに。

 とはいえ、最初は自分の乗る機関車は弱いので撃退するのは結構大変。なんとか無事に追い返したら次にチャールズが出現するまでNPCからのクエストをこなして機関車をアップグレードし、次の襲撃に備える……といったパターンを繰り返しながら物語を進めていく感じだ。

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元ネタを考察してみたり

 さて、ここまでで感の良い洋ゲーファンは気付くと思うが、本作は数々のゲームで猛威を振るいプレイヤーを恐怖のどん底に落とした某機関車トー○スのMODに強くインスパイアされた内容だ。特に『バイオハザード RE:2』で主人公を追い回すタイラントをトーマ○に変更したMODに近いんじゃないかな?

 あと、多脚デザインに関しては、恐らくYoutubeのこの動画シリーズから強い影響を受けてるんではないだろうか?

 ここ数年のMODの誕生のおかげで機関車○ーマスはピエロ恐怖症に近いなにかを見た人に与えるようになってきたが、そこに人間からの嫌悪感を受けやすい蜘蛛足を組み合わせるというのは結構な悪魔の所業かもしれない。うん、ナイスマッチング。

開発がゲーム開発系YouTuberなので仕込みネタもいろいろ

 ちなみにオープンワールドのゲームのお楽しみ要素のひとつとして挙げられるのが探索だ。本作はクエストと関係ない場所にある建物を調べたりしていると、島の補足情報が手に入ったりする。

 その中にはゲームとまったく関係ない情報が入っていることもあるし、チャールズとの関連性のなさそうなホラーなエリアも存在するらしく、作者が挙げている画像には人形がぶら下がりまくっているブレア・ウィッチっぽい場所もあったりで、思った以上にいろいろとネタが仕込まれていそうだ。筆者は残念ながらこのエリアを見つけ出すことはできなかったけどね。

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 そんな感じで殺戮機関車がプレイヤーに襲いかかる本作なんだけど、2、3時間もあればクリアできるライトなゲームだと言える。難度も高いわけでなく、サクッと遊ぶことができるので個人的には楽しかったかな。

 まぁ壮大なストーリーがあるわけではないので、年末なんかに「ちょっと軽く何かプレイしたいなぁ」という人にこそオススメという感じ。
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著者近況:首が痛い
編集者近況: 久しぶりに日本に帰ったりしたんだけど、Zip Airが安くてメシもうまくて超良かった

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)