E6M1: ビデオカメラ片手に絶叫! 秋の夜長のホラーゲーム『OUTLAST』

公開日時:2013-10-24 00:00:00

 ドモー、BRZRKです。今回はですね、PS4版での発売も予定されている(※)海外産のホラーゲームである『OUTLAST』(公式サイト)のPC版について書いていこうかなと思います。(※編注:一応、日本のプレイステーション公式サイトにページがあったりする

 まず、このゲームを制作している会社はRed Barrelsと呼ばれる新しい開発スタジオなんだけど、元々はUbisoftのモントリオールスタジオに在籍した開発者達が独立して立ち上げた会社。
 主要メンバーは、過去にプリンス・オブ・ペルシャや、スプリンターセル、レインボーシックス、アサシンクリードといった、大きめのタイトルを開発した経験者達なので、初作品とはいえ遊べないことはないはず! という願いも込めて取り扱う感じです。

 ちょっと話が脱線するけど、カナダのゲーム産業と言えば州による税制の優遇措置や奨励金などが有名で、本当に優遇されている。それゆえに大手のスタジオが増えていくわけですが、今後は大手からの独立デベロッパーも増えていくのではないかなと思っている次第。もしかすっと、このRed Barrels Incもそういった流れなのかな?


 まぁそんなわけで、OUTLASTに話題を戻そうと思う。どんなゲームなのか説明すると…

“コロラド山中にある隔離された精神病院で、ある巨大な企業がよからぬことを行っている”という匿名のタレコミを受けたフリージャーナリストの主人公が単身調査に赴き、真実の解明に挑む……

 という、至極シンプルな内容。ただもう、この病院は見た目からして酷いっつーか、物語の導入から異常さを醸し出しすぎてて凄い。
 んじゃま、実際どんな感じでこの病院に入り込むか、ゲームスタートの時点から録画した動画を用意したので、さっそく見てもらおう。あ、ちなみにこのゲーム、結構グロい。スプラッタな感じが苦手な人にはあまりオススメできないのでご注意を。

 なんつーか、露骨ヤバそうな場所に乗り込んじゃった感が伝わったと思う。ちょっと何枚か写真を撮影しといたので、実際に数枚見てもらおうかな。

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▲壁に頭をぶつけてるマン。危ないですからねー、お薬の時間ですよー。

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▲「しるきー、しるきー、しるきー、しるきー、しるきー」お薬の時間ですね―。

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▲ちょっと先生呼んできて!

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▲「安らかに眠れ」と血文字。

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▲腕がにょきーん! お休みの時間ですよー。


 一般的なFPSの場合、こういったジャーナリストでも基本的にハンドガンくらいは護身用に持って行くんだけど、この主人公が手にするのはビデオカメラのみ。かといって、このビデオカメラは『零』シリーズのように攻撃手段であることも一切なく、ただの記録用にとどまっている。
 じゃぁ、実際にどうやって危害を加えようとする相手に対応するかというと、そちらも動画を用意したので見てもらおう。

 はい。こんな感じで相手に発見されないように逃げまわりながら、どんどん施設の奥地へと進んでいくことになる。発見された場合は、とにかくダッシュで逃げまわりながら、隠れられる場所を探すか、追手が通れないような通路に逃げ込むのだ。

 ただ、動画を見て貰えれば分かるとは思うけど、とにかく暗い場所が多い。そこでビデオカメラのナイトビジョンモードを使い、暗闇でも周囲が視認できるようにしなければならないのだけど、ビデオカメラにはバッテリー残量がある。このバッテリーが切れてしまうとビデオカメラとして機能しなくなってしまうので、マップ上に落ちている単三電池(なぜ単三電池なんだろ)を集め、バッテリーを切らさないようにしながら進まなければならない。

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▲電池を大切に。


 物語を進めていくと結構な頻度でヤツらに追い回されるんだけど、クッソしつこい。なので追っ手が複数出現するような場面では、初回プレイの段階でカードキーや正しいルートを見つけ出せず、バッテリーを切らしてしまい、何も出来ずにボコボコにされるといった展開も少なくない。つーか、何度もトライ・アンド・エラーをくり返し、極力バッテリーの消費が少なくて済む進み方を見つける必要があるかな。

 と、本来ならここで追われている動画を実際に見てもらうのだけど、このゲームで主人公をしつこく追い回す一部のキャラクターは、男のナニがハッキリクッキリとモデリングされちゃってるのでちょっとナシの方向に。そのへんのモブキャラにはないのに、なんでコイツラには付けちゃったんだろうか。

 そんなこんなでゲームを進めていくと、主人公はとにかく悲惨な目にあう。どんくらい悲惨かというと、指をゴリゴリともがれたり、よく知らないオッサンに命令され瀕死の重症を負ったり、あらゆる良くないことを体験させられるんだけど、まぁひどいの一言。あんま語るとネタバレしすぎるのでこんくらいにしようかな?

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▲遠くの被写体もズームでバッチリ。(カメラの宣伝ぽくなってしまった)


 総プレイ時間なんだけど、5時間もあればクリアーできる程度で、ちょっとボリューム不足感はある。また、途中からホラーというか、なんかオカルト路線だったのが急にSFホラーっぽくなるので、その色の違いが人によって好き嫌いが大きく分かれそう。
 とはいえ、PCでも数少ないFPS+ホラー(というかスプラッタだろうか?)というタイプのゲームであり、攻撃手段が一切ないという、一風変わった本作。メタスコアでは80点を獲得し、多くのユーザーも高評価を出している。実際に遊んでみたところ、2周遊ぶ気はしないけど1周ならソコソコ楽しむことができたんじゃないかな。
 まぁ、序盤はビックリして背中が反りまくってたんだっけど、慣れるとあんま驚かなくなる。というか、同じようなパターンが続いてしまうのが残念。ま、秋の夜長にサクッと遊んでみてはどうだろうか。

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)