E51M1: 親父から90年代FPSの英才教育を受けた20歳の若者が開発! レトロ風から独自進化したドット絵FPS『Project Warlock』

公開日時:2019-03-12 13:11:00

 ドモー、PC版を持ってるのにスイッチ版『ディアブロ3』を買って遊んじゃってるBRZRKです。いや、単純に日本語でやりたかったのと友達が買うとのことなので乗っかった感じなんだけど、空いた時間でもサラッと遊べるのはやっぱりいいですなぁ。

 今回紹介するのは『Project Warlock』(SteamGOG)。開発したのはBuckshot Softwareだ。この開発会社については2016年にスタートしたばかりで、これが処女作にあたる。

 ちなみに作者はまだ齢20歳くらいと非常に若いのだが、90年代初頭のFPS黎明期を感じさせる作品作りがされている点が面白い。

 どうやらこの製作者、父親に90年代の名作FPSをオススメされてドハマりして自らゲーム開発をするようになり、Steam Greenlightの登録費用を稼ぐためにKickStarterで投資を募集することになったらしい(編注:当初は割とショボい習作感があったが、後に現在のスタイルにいきなり進化する)。

 このKickStarterではこの登録費用に必要な90ユーロをゴールに設定したところ、227パーセントにあたる205ユーロを集めることに成功。まぁそのへんの話題はプロモ動画を見てもらえればと思う。

 本作がどういったゲームかというと、“一人の男が時間と時空を移動しながらあらゆる悪を根絶するためにWarlockとしてトリガーハッピーにに撃ちまくる”という、まぁ90年代のFPSにありがちな薄い設定(褒め言葉)で暴れまわる内容だ。

 グラフィックも初期のFPSに多く見られたスプライトによる擬似3D風味で構成されていて、さらにはグラフィックオプションを変更していくことで画面をCommodore64風にしたり、ゲームボーイ風にしたりといったアレンジが可能。

 ゲームテイストとしては前述したとおり、プレイヤーがトリガーハッピーになって気持ちよくなるために、敵がワンサカと湧き出てはぶっ殺しまくるという感じだ。

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 テイストこそ90年代風ではあるが、遊びの部分には今のゲームとしての工夫が入っていて、マップ上でアイテムを獲得したり、拠点で主人公のパークを増やしたり、武器のアップグレードを行うことができる。

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 難度調整もなかなか秀逸で、武器のアップグレードをしたくらいのタイミングでちゃんと強い敵が出現するような作りになっている。バランスは比較的ちゃんとしているので、変に無駄撃ちとかしなければ詰まらず進むことができるはずだ。

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 また、初期FPSに対してかなりのリスペクトをしているらしく、Quake1のE1M1の序盤を模したステージがあったり、エジプト風ステージでは『シリアスサム』のサムがあられもない姿になっているイースターエッグが仕込まれていたりもする。全部のシークレットを見つけた訳ではないので、もしかすると他にも有名作品を彷彿とさせる何かが仕込まれているかもしれないなぁ。

 ただボス戦に関しては割と厳しめで、戦っていると雑魚がモリモリ湧き、その対処に手間取っているとボスの攻撃で爆死なんてことが頻繁に起きてしまう。でもなにか戦いのピースが上手くハマればサックリと撃破できたりもするので、ややトライ・アンド・エラーが要求される感じはあるかな。

 最初はGoG.comでの専売のみだった本作、現在は無事Steamでも発売されて手頃な値段で購入することが可能なので、興味があれば一度プレイしてみてはいかがだろうか?

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著者近況:誠に残念なことにAnthemは僕には合いませんでした

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)