E82M1: 『TMNT: Shredder's Revenge』カワバンガ! 最大6人Co-opに対応した、レトロで新しいタートルズの新作アクションで暴れまくれ!

アクションゲームに定評のあるインディースタジオによるタートルズの新作ゲームを紹介。
文:BRZRK 編集:ミル☆吉村

公開日時:2022-06-16 00:00:00

 ドモー。E3シーズンだというのにE3が開催されず大きな発表もあまりないので物足りなさを感じる今日このごろ。GamescomとTGSとかに期待ってところかなぁ。

 今回紹介するのは、『ベア・ナックルIV』をスマッシュヒットさせたDotemuがパブリッシングを担当し、数々のレトロ調アクションゲームを世に送り出してきたTribute Gamesが制作する『Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge』(PS4/Xbox One/Switch/PC、公式サイト)だ。

 鮮やかなドット絵スタイルの横スクロールアクションゲームで、最大6人でのプレイにも対応しており(Steamの場合は1人持っていればSteam Remote Playで6人プレイできる)、往年のアーケードゲームアクションっぽく暴れまくれるというのが特徴だ。スカッと遊べそうでいいねコレ。

 ところで、筆者は幼少期から結構ハードコアな忍者タートルズのファンで、NHKで放送していたアニメ版はもちろんコナミ版のゲームも一通り遊び倒した過去がある(LSIゲームも一時期収集してた)。ちなみに筆者はチーズを体が受け付けないのでピザが食えず、タートルズはピザが好きという設定だけ共感できず泣いた覚えがある。

 で、2022年発売予定となっている『T.M.N.T.カワバンガコレクション』の発売が待ち遠しくて早く発売日が発表されないかなとウズウズしていたところ、コナミ版にもガッツリ影響を受けているらしい本作(Shredder's Revenge)のレビュー版をプレイできるとのことで担当編集に「俺に触らせろ!」と要求した次第。

●こういうのでいいんだよ。ストーリーもシステムもシンプルなアーケードスタイル

 ストーリーとしては単純で、イカレ鉄仮面こと“シュレッダー”と脳みそオバケ(サワキ談)こと“クランゲ”がニューヨークで悪巧みをしているので、タートルズがこらしめに行くといった内容だ。

 最初から使えるキャラクターは双剣使いのレオナルド、サイ使いのラファエロ、ヌンチャク使いのミケランジェロ、棒術使いのドナテロに加えてタートルズの師匠であるネズミのスプリンター、チャンネル6看板レポーターのエイプリルの6名。ちなみにトレイラーにはプレイアブルキャラクターとしてケイシー・ジョーンズも居る。

 武器が違えばリーチや攻撃速度も変わるってことで、とりあえずひと通り使ってから自分に合ったキャラクターを見つけるといいだろう。一応、キャラクターセレクト画面でそれぞれの特徴が見れるようになっているけど、まぁ軽く触ってから判断したほうがいいかな。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

 ゲームシステムもまたシンプルで、要は昔ながらのアーケードライクなベルトアクション。各ステージに存在するボスを目指し、道中で出現するフット団やミュータンジェンで変異した敵を蹴散らしながら進んでいく。

 基本アクションは、ジャンプ/攻撃/必殺技/回避/挑発だ。それぞれ異なるボタンに割り当てられているのだが、レバー入力と組み合わせると、スライディングやジャンプ攻撃、ダイブ攻撃といった感じで派生する。うまいことやれば敵を浮かせたまま攻撃を連続ヒットさせて、いわゆる“お手玉”ができたりするので気持ちがいい。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

 敵のバリエーションは序盤こそ少ないのだが、ステージが進むにつれてかなり豊かになっていく。それぞれの強さや攻撃方法も異なるので、戦っていてダルくなるようなことはない。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

●細かい仕込みネタもたっぷり

 道中には隠しアイテムが配置されていて、これを集めてポイントを溜めていくと最大HP上昇などの恩恵が得られる。なので、隠しアイテムがありそうなオブジェクトを見つけたら漏らさず破壊することが大事だ。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

 そしてステージの最後にはボス戦が発生。ビーバップやロックステディ、ラットキングやバクスターといった、タートルズと長年敵対している敵が登場。もちろん、サワキちゃんことシュレッダーやクランゲも現れるので、往年のアニメ版やコナミ版ゲームのファンはたまらないだろう。

 ところで、攻撃を当ててダメージが蓄積していくと敵の体がカラータイマーよろしくピコピコと点滅するのだが、これはコナミ版から受け継がれているボスの体力を表すバロメーターといったところだ。実はボスの体力ゲージは別に表示されているので点滅で別途知らせる必要性は皆無なのだが、そこは過去作リスペクトということなんだろうね。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

 そしてステージクリアすると、双六のようなマップ画面が表示されて次のステージへ進めるようになる。アイテムを取りそこねたステージがある時は、そちらをやりなおすのもいい。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

●Co-opで手数を増やしてハチャメチャに暴れろ!

 ストーリーモードは各ステージ残機数が3からスタートし、ゼロになるとステージ最初からのリトライとなる。でも残基数が最大の状態から始まるので比較的攻略自体はしやすいかな? あ、でもステージ13から別次元の「ディメンションX」へ行くんだけど、そこからはやや難度があがるのでアクションゲームに不慣れだとややキツイかも。(※編注:ちなみに全ステージクリアーまでの公称タイムは2時間半程度)

 でも、そこでオススメしたいのが協力プレイ。ソロで遊ぶときより敵の数が増えるなどの調整が入るみたいだけど、それでもプレイヤーサイドの手数が増えることもあって攻略しやすくなったかな。ハチャメチャ感も増して楽しさ倍増という感じなので是非やってみてほしい。

Teenage Mutant Ninja Turtles: Shredder's Revenge

 本作は随所にコナミ版を彷彿させるような演出が仕込まれており、プレイしていて「あっ! これアレじゃん!」とニヤニヤしてしまう要素が多数ある。開発陣のコナミ版への愛情が色濃く感じられる良ゲーと言っていいだろう。

 当時と比べれば解像度や色数が増えたことでもっと表現の方法を変えられたはずだが、あえてドット絵のTMNTゲーをここまで作り上げたことはファンとして素直に称賛に値する。やっぱこのアニメ調のTMNTって最高だなぁ。
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著者近況: 熱いのか寒いのかワケワカランこの季節が一番キチィ
編集者近況: この時期の洋ゲー界ではプレスリリースの手前に季節の挨拶かのように「お前がクソ忙しいのはわかってる! でもこれ絶対好きなやつだから騙されたと思ってトレイラーチェックしてくれ」とか書いてある

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BRZRK
週刊ファミ通やファミ通Xboxに“スオミ松崎”名義で執筆していたFPS歴15年のフリーライター。現在は他媒体でも使用しているBRZRK(バーサーク)名義に変更し、執筆活動のほかにゲーム大会の実況・解説やインターネット番組に出演したりしなかったり。まぁ、そんな感じでイロイロやってます!

BRZRKの「うるせー洋ゲーこれをやれ」(仮)