●金鉱脈を求めて、ひたすら掘り続ける探索ゲーム
タイトルを見ればわかるとおり、本作は19世紀半ばにアメリカ・カリフォルニア州で巻き起こった“ゴールドラッシュ”を舞台にしたゲーム。とは言え、史実に基づいていると言える部分はほとんどないので、予備知識としては「当時、アメリカで金鉱採掘のブームがあったらしい」程度で十分だ。
メインとなる“ストーリーモード”では、プレイヤーは腕利きの女性金鉱掘りとなり、金鉱のある土地の地主から依頼を受けて30ものエリア(=ステージ)をツルハシ片手に掘り返し、金鉱石を集めていくことになるのだ。
ツルハシで地面や岩を掘ったり、移動したりすると画面右上のスタミナゲージが少しずつ減っていく。スタミナが0になる前に規定量の金を集めて持ち帰ればクリアーだ。
エリアごとに定められた最低限(ひとつ目の★ゲージまで)の金を集めればそのエリアをクリアーできるが、3つ目の★ゲージまで集めてクリアーすると、ボーナスクリアーとして、メインメニューで見られる“トリビア”コーナーの項目が増える仕組みになっている。
●アクション? パズル? アドベンチャー?
上で述べたとおり、主人公はステージごとに定められたスタミナをやりくりして、規定量の金を集めるために、地面を掘り、できた穴に潜ってさらに地中深くへと掘り進んでいくことになる。このあたり、アーケードや家庭用ゲームで人気の『ミスタードリラー』を連想しないでもないが、本作の場合、『ミスタードリラー』のように色を合わせるパズル的な要素は存在しない。また、タイムアタックモードを除いて時間制限もないし、ごく一部を除いてアクション要素もないと言ってよいだろう。
しかし、そうなるとゲームを語る人間としては、じつはジャンル分けに苦慮することとなる。パズルゲームともアクションゲームともパズルアクションとも言い難いのだ。強いて分類するとすれば……アドベンチャーゲームと呼ぶべきだろうか? 字義本来の“アドベンチャー”、すなわち「未踏の地に足を踏み入れて冒険&探索する」という意味において。
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▲アクション的な要素が関与するのは、まれに出現するコウモリなどに襲われたときくらい。このとき、コウモリに向かってツルハシを振り下ろせば、撃退できる。 |
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▲溶岩を掘り当ててしまった際も、ボヤボヤしていると噴き上がってくる溶岩に飲まれてスタミナが大幅に減ってしまう。迅速に溶岩から離れよう。 |
そう、本作の魅力は、一部を除いて見えない(=未踏の)場所を掘り返して金や宝石などを見つける、いわば“手さぐりで発見する楽しみ”なのだ。その楽しさは、RPGで初めて入った洞窟をおっかなビックリ進んでいるときに、ふと宝箱を見つけた際の喜びに近いかもしれない。
加えて言うと、「採掘に行って落盤に巻き込まれた鉱夫の救出」だとか、「地中に閉じ込められた状態から開始して地上へ脱出」といった具合に、ステージごとに微妙に異なるサブ目標を掲げていることもある。これもプレイヤーを飽きさせないほどよいスパイスとして機能していると言ってよいだろう。
また、先ほどパズル的な要素はないと書いたが、金鉱のある場所を予測して、そこへ向かって掘削するルートを考案することも、考えかたによってはパズルあるいはシミュレーション要素だと解釈することもできる。
いずれにせよ、幅広い層が、自分なりのスタンスやペースで向き合うことができるし、またそうすることが、本作を楽しむための近道と言えるだろう。
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▲クリアーしたエリアは◎で表示。★マークの数で、金をどれだけ採掘できたかがわかる。 |
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▲特定のエリアには、古代文明の工芸品(アーティファクト)が埋もれている。このアーティファクトを5つ揃えることも、ゲーム全体の目的のひとつだ。 |
■基本操作
本作の基本操作は非常にシンプルだ。各エリアでは、主人公を移動させたい目的地をタップすることで、そこまでのルートが破線で示され、主人公はそのルートに従って移動するのだ。移動途中で別の場所をタップすれば、そちらへ向かって進路転換するし、いまいる場所をタップすれば立ち止まる。
もし目的地までの間に地面や岩などの障害物があれば、ツルハシを振るって障害物を破壊する。ただの土塊なら1回、岩は種類によって複数回ツルハシを当てることで破壊可能。また、任意の障害物の前に立って、その障害物をタップすることで障害物の破壊だけを実行することもできる。ただし、いずれの場合も、ツルハシで破壊できるのは主人公の真下と左右方のみ。頭上方向を“掘る”ことはできないのだ。
堅い岩を掘る行為はスタミナを通常より消耗するし、ツルハシでは掘れない地形も存在するので、スタミナ残量に応じて進行ルートを選定する必要があるだろう。
金色に輝く鉱脈を掘り当てたら採掘開始。と言っても、これまたターゲットをタップしてツルハシで掘るだけ。障害物と異なり、鉱脈は頭上方向にも掘ることができるのがうれしいところだ。
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▲主人公の背負うリュックには、金は一定量までしか入らない。満杯になったら、地上の金収納ボックスに預けに行こう。 |
地中には、金鉱脈以外に宝石や宝箱、アイテムボックスなどが埋もれていることもある。宝石を掘り当てれば所持金が大幅に増えるし、アイテムボックスからは後述する有用なアイテムが手に入るのだが、宝箱の中身はランダムで、ラッキーなこともアンラッキーなことも起こる可能性がある。開けるか否か、悩むところだ。
採掘をよりスムーズに行うために、本作には爆薬などのアイテムも用意されている。右下のアイテムボタンでアイテムメニューを開くことができ、ここで使用するアイテムを選ぶのだ。
このアイテム類は、前述のようにアイテムボックスを掘り当てるか、地上のショップで買うかすることで手に入る。ちなみに、アイテムはエリアを越えて持ち越せないので、ケチケチせずに入手したステージで使ってしまおう。
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▲爆薬類以外にも、落盤を防止する“支柱”や、鉱脈の場所がわかる“マップ”、スタミナを回復する“休憩”なども店では売っている。 |
【California Gold Rush!】
メーカー:Digital Chocolate, Inc.
配信日:配信中
価格:無料
対応機種:Android 1.5 以上