●伝説の勇士の末裔、その職業は“罠師(トラップハンター)”!!
画面写真を見た限りでは、一見『King's Field』シリーズなどのようなアクション性のあるリアルタイム系RPGのように見えるが、本作をもっとも適切に表す分類は"ローグライクRPG"という言葉だろう。日本の家庭用ゲーマーには、『不思議のダンジョン』シリーズと言ったほうが理解しやすいかもしれない。ダンジョンRPGの一種で、毎回入るたびに構造が変わり、敵味方がワンアクションずつ動くというアレだ。
本作の主人公エドウィンは、特殊な血筋の戦士の末裔なのだが、格別に剣や魔法の技量に優れているわけではなく、ギアと呼ばれる神具(神の力を行使する古代文明の遺産)を使うことができるのだ。その能力は……多種多様なトラップ(罠)を操ること! 冒険者ギルドに加入したエドウィンは、武器とアイテム、そしてトラバサミや鉄球などさまざまなトラップを駆使して敵を倒しつつ、ダンジョンの奥深くに潜り、ギルドで請け負った以来を達成することとなる。
▲最初は簡単なトラップ3種類しか操れないがギルドレベルが上がるにつれて、多彩な(そしてエゲツない)罠を使えるようになる。 |
▲ただし、罠は最後の切り札……という程ではないが、使用回数の制限もあるので、通常のザコ敵は武器攻撃で倒すのが基本。 |
●『風来のシレン』+『影牢』=『TRAP HUNTER』?
本作の基本は、前述のとおり『トルネコの大冒険』や『風来のシレン』を想起させるシステムであり、実際『シレン』をやり込んだ人間には、"ワナ師の腕輪"を装備して潜るダンジョンを想像してもらうとかなり近いものがある(さしづめ、ギアがワナ師の腕輪代わりか)のだが、同時にもうひとつ連想させる作品がある。
勘のいい方ならおわかりだろう。そう、『刻命館』や『影牢』などのトラップシリーズである。実際、罠の設置に特殊なポイント(マテリアル)が必要で、また複数のトラップを連携させ、コンボ的に運用することでより大きなダメージが与えられる点なども、同シリーズに近いと言えるかもしれない。
また、本作においては主人公はふたつの成長要素を持っている。
ひとつは、単純にRPG的キャラクターとしてのレベル。敵を倒すことによって得られる経験値が一定数値たまると、主人公はレベルアップし、HPや攻撃力、防御力などが上がっていく。もっとも、先の項目で述べたとおり、主人公は本職の戦士ではないので、レベルが上がっても劇的に強くなるわけではないのだが。
もうひとつがギルドランク。ダンジョンをクリアーする(正確には、ギルドの依頼を達成する)ことで得られるギルド経験値が、一定値たまることで上昇する。こちらは、主人公が扱えるトラップの種類と関連しており、ギルドランクが上がるにつれ、多くのトラップを使えるようになる。
トラップとは、本作の主人公にとっては魔法使いにとっての呪文のようなものであり、当然たくさん使えるほど色々な局面に対処可能で、冒険は有利に進められる。ただし、一度の冒険に"装備"していけるトラップは7種類までで、どのトラップを持っていくかの選択が悩ましいところだ。
▲レベルより、むしろギルドランクを上げることこそが、楽にプレイするための近道かも!? |
多くのローグ系ゲームと異なり、ひとつのダンジョンをクリアーしても、このレベルとランクは維持されるので、プレイを重ねるにつれて以前のダンジョンに潜るのは楽になるが、それらのペースに負けないほど新たな(そして難度の高い)ダンジョンがつぎつぎに現れるので、プレイしていて飽きるということはない。自分なりのペースで新たな冒険にチャレンジできるのも、本作の好ましいところだろう。
▲ただし、『シレン』系のようにHPがターン経過で自動回復しないため、回復薬を使うタイミングが重要になる。 |
■基本操作
ダンジョンにおいては、キャラクターの上下左右方向をタップすることで、その方向に一歩移動する。また、その場での"足踏み"は画面右端の"stay"アイコンをタップすることで可能。敵との間合いの調整などで利用することになるだろう。
画面の左上には踏破エリアを表示したミニマップが表示される。アイテムや敵なども表示さとれるので、つねに気を配っておこう。また、画面右上のバーチャルスティックで、ズームイン・ズームアウトと、視点方向の回転ができる。
隣接した敵をタップすれば武器による直接攻撃を行う。武器には切断や打撃といった属性があり、敵によって有効な属性は異なるのだ。
▲落ちているアイテムに乗ると、"stay"アイコンが"pick"アイコンに変化。タップすることで足元のアイテムを拾える。 |
▲たとえば、スケルトン系には棍棒などの打撃武器の効果が高い。 |
本作のキモとなる"罠(トラップ)"については、画面右下の罠ボタンをタップすれば設置作業に移れる。現在装備している罠がリング状に表示されるので、回転させて設置したい罠を最上部の明るいウィンドーに持ってくればよい。
各罠には、設置作業に必要なTPと、罠自体の製作に必要な火・水・地・雷の4種のマテリアルが設定されている。
主人公の基本TPは100で、たとえば必要TP50のトラバサミは1ターンに2個まで設置できる計算になる。また、TPは1ターンごとに全快する。
各マテリアルは、店で買ったりダンジョン内で拾って入手する。これらは罠の材料とも言えるもので、必要なマテリアルが足りないと当然罠を設置することはできないのだ。
▲マテリアルを拾えるかは運頼りなので、装備した罠に合わせた必須マテリアルをある程度確保してからダンジョンに赴くのが無難。 |
また、本作の拠点となるダンベクの町には、主人公の家(アイテムの保管や罠装備の変更)のほかにレダの店(装備品やアイテムの売買)、指南所(本作のチュートリアル)、ギルド(依頼を受ける場所)の3ヵ所が用意されいる。ちなみに、セーブはダンジョンの各階層移動時のオートセーブ以外、任意には家でしかできないので注意しよう。
【TRAP HUNTER -LOST GEAR-】
メーカー:ASH
配信日:配信中
価格:500円[税込]
対応機種:Android 2.0.1 以上