ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション

“ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション”は、ニコニコ動画で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス3”の参加作品の中から、ゲームフェス運営が選んだゲームを毎週紹介していくコーナー。

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4年の歳月を掛けて完成させた、青春SFノベル『Colors/Forest』 多数のショートシナリオが絡み合うその結末は……!?【ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション 第14回】

2014-04-02 17:00:00

『Colors/Forest』
【著作権者】Home Security Company 氏
【対応環境】Windows2000/XP/Vista
【ソフト種別】フリーソフト
【作者のページ】 Home Security Company


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“ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション”は、“ニコニコ動画”で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス3”の参加作品の中から、ゲームフェス運営がピックアップしたゲームを毎週紹介していくコーナー。今回はワケありながら、明るく力強く生きる少年少女たちをじっくり描いた青春SFノベル『Colors/Forest』を紹介していくぞ。


●ストーリーにキャラに音楽も!全部いいからよりハマれるノベルゲーム

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▲システムはスタンダードなノベルゲーム。1シナリオは数分で読み終わるボリュームなので、セーブやロード機能は用意されていない。

▲明るい昼間と暗い夜、美しい自然と人工的な研究施設、楽しい学園生活と暗く重苦しい怪異など、対照的なシーンは美しいイラストで彩られている。

緑豊かな地方都市を舞台に、少し不思議(SF)な出来事や人物を暖かい目線で描いた青春SFノベルゲームが『Colors/Forest』だ。

数分で読み終えるボリュームの短いシナリオがたくさん用意されており、読み進めるごとにその都市で起こった出来事や、かかわりのある人々の動向が徐々に追えるようになっている。


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▲特定のシナリオを読み終えると、関連する次のシナリオが解放されるシステム。読めるようになった新しいシナリオは、赤字で“new”と表示されるので分かりやすい。

▲年代別でシナリオを表示させたところ。ストーリー中盤くらいでこれだけ増える。「2010~」年周辺はかわいい女のコが多く、コミカルな内容も多め。

ゲームスタート時こそ分からないことだらけだが、10個ほどシナリオを読み進めると、楽しい学校生活に突入。そこから描かれるのは、美しい自然とかわいい女のコ、ちょっと気持ち悪い化け物に彩られた、明るく不思議な学園ストーリーなのだ。


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▲意外性バツグンの女教師・えくちゃん。本名は石川英公(いしかわえく)といい、2010年前後に登場するが、趣味は男のコいじめらしく……?

自作ゲームながら、きれいに描き込まれた背景イラストやかわいいキャラクター、場面ごとにマッチしたBGMと、作品全体のクオリティが高く、違和感なくストーリーに没入できる。学園青春ものからミステリー、SFまでストーリーが幅広く展開するなかで、終盤に向けうまく収束させたのもお見事。

ちなみに制作団体の「Home Security Company」は、niconico内のネット配信サービス「ニコニコ生放送」で知り合ったメンバーの集まりで、ゲーム制作の経験はほとんどないという。『Colors/Forest』はリリース2作目となるが、クオリティを重視し4年の歳月を掛け完成させたとのこと。

メンバーはクリエイターとして個別の活動を行っているが、今作ではそれぞれの個性が集まり、より魅力のある作品となった。特にBGMは世界観とマッチしたすばらしい仕上がりで、iTunesで配信が行われているほどだ。


●かわいい女のコには“裏の顔”が!? 正体不明のイケメンも登場

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『Colors/Forest』のゲーム本体を起動すると、ブラウザーのような画面が。これはあとあと効いてくる仕掛けなのだ。「LOGIN」と「URH事業所」ボタンの2カ所をクリックできる。

▲最初のシナリオを読み始めると、いきなり衝撃的なシーンが。意味深な表現が続くが、内容は後から理解できるものが多いので、とりあえずは読み進めていこう。

実際にゲームを始めると、まずはよく分からない画面が登場。ここはスルーして、画面右下の「LOGIN」ボタンを押しておこう。すると、シナリオの選択画面になるので、「陽動-すみれ-」から読み進めていく。

シナリオには、年代ごとにまとめられた「年代別」と、だれ視点で物語が語られているかでまとめられた「視点別」という、2種類の目次が用意されている。最初は「年代別」から読み進めたほうが、分かりやすいだろう。

『Colors/Forest』はざっくりまとめると、「1985~1994」年周辺の北条奏時(ほうじょうそうじ)と、「2010~」年周辺の石動悠(いするぎゆう)というふたりが主人公。それぞれの青春時代に起こる不思議な出来事がキーとなり、シナリオ全体をまとめる物語となっている。


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▲悠をムリヤリ引っ張り込んだ「オカルト研究部」の面々。部活に乗り気ではない悠だが、気が付けば部室に足が向くようになり……。

▲楽しい学園生活の一方、宵闇の街ではさまざまな怪異が登場。たまにイケメンも登場。

特にかわいい女のコやイケメンがもりもり登場するのが、「2010~」で活躍する、悠のストーリー。“魅惑”の女教師・えくちゃん、想像力過多の元気少女・遥(はるか)、不思議な影を持つ美少女・すみれなど、ドライな気質の悠を引っ張り込み、にぎやかな学園生活へと巻き込んでゆく。

クラスで目立つ金髪イケメンにムリヤリ部活動に誘われるも、それが意外さ満点の「オカルト研究部」だったり、部活動の内容がどこかのサークルで聞いたような町内パトロールだったり、ところが実際に町内に化け物が出てしまったりと、悠の学園生活は実ににぎやか。


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▲ポニテ美少女のすみれは、寡黙で何を考えているか分からないタイプ。その“裏の顔”ともいえるのがこのシーンなのだ。すみれお気に入りのパフェは、記憶が飛ぶほどのおいしさと評判。

しかし、主人公をはじめとしたほぼ全員が、最初の印象とは異なる“裏の顔”を持っている。ストーリーを進めるごとに“裏の顔”が見え、その顔を持つにいたった理由が明らかになり、その理由がさらに過去のストーリーを読むことで明らかになる。

終盤ではまた衝撃的な事実も明かされ、飽きずに最後まで読み進められる『Colors/Forest』。性格の良さが際立つ女性陣が魅力的で、男性だけでなく女性がプレイしても十分楽しめる。美しい筆致で緑あふれる自然が描かれた作品だけに、森林浴のようなさわやかな気分で楽しめる、魅力的な作品なのだ。


ニコニコ自作ゲームフェス3とは

“ニコニコ自作ゲームフェス”は、ゲームを作る人、遊ぶ人、二次創作をする人をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指す祭典。3回目の開催となる“ニコニコ自作ゲームフェス3”は、2013年12月13日(金)から2014年3月2日(日)の間で作品募集を行ない、4月上旬に受賞者を発表するぞ。4月26・27日に“ニコニコ超会議”の会場にて展示を行う予定だ。

ライター:市川美穂