ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション

“ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション”は、ニコニコ動画で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス3”の参加作品の中から、ゲームフェス運営が選んだゲームを毎週紹介していくコーナー。

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表情からウソとホントを見抜けるか!? ブラウザで遊べる推理アドベンチャー『嘘発見人『万目今日助』』 【ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション 第13回】

2014-03-26 17:00:00

【ニコニコ自作ゲームフェス3】嘘発見人『万目今日助』

『嘘発見人『万目今日助』』
【著作権者】アナバシス 氏
【対応環境】GoogleChrome/Internet Explorer9以降/Safari/FireFox/Opera、iOS6.0以上、Android2.3以上
【ソフト種別】フリーソフト
【作者のページ】 アナバシス

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“ニコニコ自作ゲームフェス3 セレクション”は、“ニコニコ動画”で開催されている自作ゲームの祭典“ニコニコ自作ゲームフェス3”の参加作品の中から、ゲームフェス運営がピックアップしたゲームを毎週紹介していくコーナー。今回は感情のウソ・ホントを見抜くウソ発見人から表情の読み方を学べる『嘘発見人『万目今日助』』を紹介していくぞ。

●ふたつの事件を推理しながら表情のウソを見抜く!

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▲ゲームはブラウザ上で動作するものと、スマホアプリが用意されている。今回はブラウザ版をプレイした。

▲重要参考人を取り調べしているシーンからスタート。中段のコワモテが刑事の鬼口(おにぐち)、下段のイケメンが嘘発見人である万目今日助(よろずめきょうすけ)だ。

「人の気持ちを読めたらなー!」と思ったことは誰しもあるはず。『嘘発見人『万目今日助』』は探偵のような立場で持ち込まれた事件を推理しながら、さらに人の表情の読み方まで分かってしまう推理アドベンチャーだ。

嘘発見人である主人公・万目今日助(よろずめきょうすけ)は、相手の表情や言動からウソを見抜くことができる“生きるウソ発見器”のような存在。警察の捜査の手助けをしながら、私立探偵のように一般の人からも事件を請け負っている。

彼が今手掛けているのは、警察に依頼された12人を殺した“通り魔”事件、元妻から突如“暴行”で訴えられた男性の事件、このふたつ。それぞれの依頼者や関係者と会話しながら、ホントの感情とウソの表情を見抜き、事件を解決に導いてゆこう。

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▲尋問は刑事である鬼口が行う。プレイヤーは今日助と共に男の表情や動作をじっくりチェックし、ウソかホントかを判断するのだ。

▲男が気になる表情をした際、CGで作られた顔のアップが表示される。一瞬だけ特定の表情が現われるので、それを見抜き選択肢で答えよう。

このゲームで重要なのは、今日助からアドバイスを受けながら、プレイヤー自身がウソかホントかを見抜き解答する点。成功率はスコアに換算され、結果として表示されるぞ。

しかも、表情の鑑定はかなり難しめ。会話の途中で人の顔のアップが登場し、キーとなる表情が表示されるのだが、動きはほんの数秒。何度も見ることができるものの、喜びや悲しみといった「感情の種類」に加え、「ウソかホントか」も同時に見抜かなければならない。序盤は少し戸惑うかもしれないが、何度も繰り返すうちにコツがつかめるはずだ。

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▲専門知識が必要な部分では、万目今日助の姉である洋子が登場しアドバイスをしてくれる。今日助の話は難しいことが多いので、洋子の分かりやすいアドバイスは貴重なのだ。

もし感情をうまく見抜くことができなくても、今日助や姉の洋子が正解を教えてくれる。同時にアドバイスや豆知識も教えてくれるので、知識を増やしながら、徐々に成功率を上げて行こう。

●人を殺してコッソリ喜ぶ男……複雑な事件にダマされないぞ

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▲選択肢が登場する前には、画面に「LIE CATCHER」のロゴが表示される。自信がないときは画面右上の「ここで保存」ボタンを押しセーブすべし。

▲重要なシーンで正解すると、画面のように成功率と総合スコアが表示される。成功率は「観察」「分析」「推理」の3種類があり、それぞれ別にカウントされる。

ゲーム最大の魅力は、なんといっても複雑に入り組んだ重厚なシナリオ。扱う事件は「ウソかホントか」で済むだけの単純なものではない。例えば“通り魔”事件では犯人はすでに死亡しており、犯人の逃亡を助けた協力者を取り調べることになる。

ところがこの男、「自分はダマされていた」と主張するのだ。しかも逃亡中に一般人をひき逃げしており、その一般人が死んだと聞くと驚いたフリをしながら一瞬だけ“●●”の表情を見せる。

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▲警察から依頼された“通り魔”事件。重要参考人の男がひいた一般人が死亡したと告げると、男はおかしな表情を。少しネタバレになってしまうが、初回の選択肢が難しめなのでヒントにしてほしい。

▲男は「エーッ」とショックを受けたフリをするが、一瞬だけ見せたのはこんな表情。これは間違いなく●●している! 無関係な人をひいてしまったはずなのに、一体どういうことだ?

犯人は死亡、車にひかれた一般人も死亡し、証言を聞けるのは男だけ。無関係に思えたひき逃げの被害者に対して男が死亡を●●したとなると、何かしらの関係があるようにも思える。あるいは、男は人殺しが好きな変質者なのか……? また、犯人はなぜ死亡したのか。

と、筆者の頭では混乱してきそうなウソとホントが入り混じる。ここまでくれば「犯人はコイツじゃないか!」と想像は付く人がいるかもしれないが、このゲームでは犯人を当てるだけではダメなのだ。逮捕するのが目的なので、事実や証言を積み重ね、“証拠”を集めなければならない。そして、証拠を集めるためにも発言や表情の真意を読むことが重要になってくる。

実際にゲームをプレイしてみると、画面の移り変わりはややゆっくりめ。序盤は覚えることも多く、少し難しさを感じるかもしれない。しかし、断然おもしろくなってくるのは“暴行”事件の依頼者となる、女子大生の真村あすかが登場してから。

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▲真村あすかは警察関係者の叔父に勧められ、今日助の元へやってきたが、「嘘発見人」の存在は半信半疑というところ。そこで今日助は実力を見せるため、あすかの初恋年齢当てに挑む!?

▲あすかはノーコメントを貫くものの、結果的にはみごと当てられてしまった様子。一瞬、とある表情を見せつつも、「怒ってない!疑ってない!」と主張。あすかさん、分かりやすいです。

あすかは明るく、単純な性格。「嘘発見人」に依頼にきたものの、ウソとホントを見抜く精度については懐疑的なのだ。そのせいで今日助に恥ずかしい質問をされたり、知識を試されたりする。ここであすかの表情から真実を見抜く選択肢が提示されるので、プレイヤーは分かりやすいあすかに助けられ経験値を積むことができるのだ。

事件によって刑事の鬼口、女子大生のあすかとパートナーを変えながら、事件に隠れる真実を見抜いていこう。このゲームをクリアすれば、人の表情のウソ・ホントを見抜けるようになるかもしれないぞ!

ニコニコ自作ゲームフェス3とは

“ニコニコ自作ゲームフェス”は、ゲームを作る人、遊ぶ人、二次創作をする人をつなぎ、個人で作ったゲームがもっと多くのひとにプレイされるようになることを目指す祭典。3回目の開催となる“ニコニコ自作ゲームフェス3”は、2013年12月13日(金)から2014年3月2日(日)の間で作品募集を行ない、4月上旬に受賞者を発表するぞ。4月26・27日に“ニコニコ超会議”の会場にて展示を行う予定だ。

ライター:市川美穂