第5回: なぜひどい品質の翻訳が世に出てしまうのか?(スケジュール編: 完結)

公開日時:2013-06-03 00:00:00

 さてずいぶんと時間が経ってしまいましたが、ようやく SimShip (同時期発売) の後編が書きあがりましたのでお送りします。今回はクライマックスにふさわしく、最高に猛烈に地獄的に紹介していきたいと思います。
 おしながきは、「チョイ足し地獄」、「コンテンツ七変化地獄」、「秘密主義地獄」、「Excel 地獄」、「頼むからテストさせて地獄」の 4 本立て。その後、ちょっとだけ明るい未来の話をしてみます。それではまず、「チョイ足し地獄」、張り切っていってみよー!


チョイ足し地獄
 第四回でも示したとおり、SimShip は''“複数のバージョンを複数の地域でほぼ同時にリリースする”ということで、それはつまり開発中のゲームタイトルを作りながらローカライズすることに他なりません。完成したタイトルをローカライズする場合とSimShipの場合を比較してみると、だいたいこんな感じになります。

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図1: 完成したタイトルをローカライズする場合
ご覧のように、一回翻訳がスタートしたら、基本的にはそのまま最後まで走りきります。しかしゲームを作りながらローカライズする場合、次のようになっていきます……

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図2: SimShip の場合
もうどこぞのマヨネーズですよ! 青色入ってカロリーちょっとオフですよ!!!!!!!

 さすがにこのままだととてもじゃないですけど管理しきれないので、間に入った人 (人材編でいうところの「開発側のローカライズ担当者」、「パブリッシャー側のプロジェクト担当者」、「ローカライゼーションベンダーの総合プロジェクトマネージャー」) が間引きします。「今回の変更はちょっと翻訳出さずに貯めとこうか」、みたいな話がなされたりするわけです。
 そうするとマヨネーズ感がずいぶん減ってこんな感じになります。

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図3: みんなががんばって間引いた後

 現状、ローカライゼーション管理ツールを持っていない企業は、これをエクセルでやっています。はい、すごく大きい会社でもまだ結構そうです。今年のGDCでもActivision Blizzard社が「『World of Warcraft』のローカライズは途中まで Excel で管理してました」と言っており、場内がちょっとだけザワツキました。

 これが、「チョイ足し地獄」です。  それは勝ち目のないワンコそば合戦であり、2日に1回中身がちょっとずつ書き換えられていく不思議な「夏休みの友」です。要するに普段なら間違えようのない問題を間違える可能性が出てくるのです。 さてさてお次は、先ほどご紹介にあずかりましたァ「Excel 地獄」です。


Excel地獄
 さてゲーム業界でローカライズといえば、ずいぶん長いこと Excel スプレッドシートを使った管理が一般的でした。
 これはSimShip時代でなければ(上の図にあるみたいにファイルが何度も更新されない流れなら)、今だってべつにそれほど大きな問題にはならなかったのですけど、SimShip時代には現場に地獄が顕現します。
 この地獄ではExcelが職務外の仕事を割り当てられて酷使されており、Excelに労働組合があったら即起訴されて2日で結審して勝訴もぎ取るレベルでExcelが酷使されています。

 イマイチイメージしにくいと思うので、ここに過去LYEが作ったプレゼンから資料画像を引っ張ってきました。ローカライゼーション担当者になった気分でご覧ください。

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編注:ここで言うライターは脚本・シナリオ担当のこと

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 ……ハー恐ろしい。見ていただいたように大変ろくでもないことになりますが、これはすなわち、過去は機能していた仕組みが機能しなくなってきていることを意味しています。
 ココ数年でローカライズのシステムを構築したぜという話が各社から出るようになってきたのは、こういう背景があったからだと知っていただければ幸いです。
 SimShip を目指す以上これは避けられないことなので、今後もフルプライスのタイトルに関しては各社取り組んでいかなければならないところダナアとLYEは考えます。
 蛇足ですが、僕が架け橋ゲームズをはじめたのも、そういったノウハウを企業の壁を超えて提供したいと思ったからです。

 こほん、それでは続いて、「コンテンツ七変化地獄」に移ります。


コンテンツ七変化地獄
 続いてご案内するコチラの地獄では、皆様にゲーム内の世界やストーリー、キャラといったコンテンツがゴリゴリ変わっていくところをご覧いただきます。
 えー、第一に、SimShipプロジェクトのローカライズ着手時には何もかもが作りかけです。ヘタすると、翻訳者に手渡されるテキストの中に「ここで何かやるけどまだ決まってない」とか「あばばあばばば(みたいなこと)」なんて書いてあります。

 また、開発中のビルドは起動して2分でフリーズする、なんてことも結構あるので、そもそもゲーム渡してもらってもまともに遊べるようになるのは「ベータ」と呼ばれる、コンテンツ的にはあらかた完成したね、というフェーズに入るかどうかくらいの時期です。

 要するに、SimShipでローカライズを間に合わせるには、何もかも宙ぶらりんなまま翻訳を開始しなければいけないということです。
 例えば、「あれ、コイツ昨日までクールな男設定だったのに、今日からオモシロ黒人設定になってる!」なんてことが起こりえます。さらにさらに、数日かけて既存の訳文を面白黒人さんキャラ風に修正したら、次回のアップデートでクールな男に戻ったりすることもあります。WTF!

 この地獄の具体的な例としては、たとえば『Call of Duty Modern Warfare 2』においては、 とあるインタビューで開発者が「いやあ、遊んでて面白い順番になるように、イテレーションを回して(小さなゴールを決めて短期間で実施し、その後成果物を見なおしていくサイクルを繰り返して) いく過程でストーリーの順序入れ替えまくったんだよね」と語っていたりしています。なにそれこわい!
 短いサイクルでガンガンゲームをより面白くしていく“イテレーション”という概念の普及が、ローカライゼーションにとっては問題の種になっていたりするわけです。
 ハー怖い。続いては皆様を「秘密主義地獄」へとご案内します。


秘密主義地獄
 えーさて、皆様よくご存知の通り、すごく人気のあるものの開発中にはいろんな「リーク」が生じます。たとえばとあるリンゴマークの携帯電話などでは、発売前にあるメディアさんが落し物だった試作機を入手して記事書いてリンゴの会社さんに怒られる事件もありましたし、超大作なんかだと時折誰かがこっそり撮影した画面直撮り動画がネットに上がったりしますよね。

 アレって待ち望んでいる人からしてみたらわー、見たい! ってなるけど、作っている側からしたら、「まだみんなに評価してもらえる段階じゃないから、現段階で評価されたくないから」隠しているのに、誰だよコンチキショーってなるわけです。
 キャラクター着ぐるみの頭外して休憩してるオッサンの写真が流出するようなもので、きちんとファンに夢を見てもらうために、隠しているコトがあるわけですね。でもそれをリークする人は世界中におり、そういうことされると世の中に「ああ、このゲームなんかガッカリだわー」みたいな空気が “できかねない” (可能性はいつだって怖い!)。

 大作のマーケティングには凄まじいコストがかかっているので、そんなリスクは誰も負いたくない。リークした開発中のゲームがファイル共有ネットワークなんかに流れるともう目も当てられません。
 そういう事情や歴史や経緯があったために、大手の会社さんは開発チームとパブリッシャ担当者以外にはゲームを見せたくない、みたいな秘密主義ができることが珍しくありません。ヘタしたら、開発中のビルドをさわるために飛行機乗って海外オフィス出張! なんてこともありえます。NDA (機密保持契約) を結ぶ結ばないの話じゃなくて、文字通り”門外不出”であり秘伝のタレなのです。

 これがローカライゼーションの品質にどう影響するかというと、要するに実際に翻訳を担当している人に全然情報が降りてこないということになります。だって、翻訳者は基本的に門の内側どころか自宅で仕事してますからね。  この地獄は、後にご案内する「実機テストさせてください地獄」と組み合わせることで即死コンボになります。


実機テストさせてください地獄
 さて、ゲームがほぼ完成、という段階まで来ると始まるのがゲームの「テスト」や「デバッグ」です。しかし実はこれ、機能テスト (挙動としておかしな点はねえかー) と言語テスト (言語的におかしな点はねえかー) の2種類があります。どちらも実機でチェックするんですが、違いはというとこんな感じです。
 「 あの…… エンディング直前にRボタン連打したら真っ黒になっちゃったんですけど 仕様…… ですよね?」みたいなの(「東京トイボックス」2巻17Pより)が機能テスト、「ココのドイツ語、枠カラ ハミデテマース」が言語テストの領分です。

 でも機能テストでおもっきり手を抜くことはまずないのですが(機能上問題があると出荷できないし!)、それと比較すると言語テストはあんまりしっかりされない傾向がないことも…ないかなあと言えないこともないです。
 そこは誰かの怠慢ではなくって、単純にそこまでの工程が押してて時間が短くなる場合もありますし、まあテキストがすこ~しだけはみ出てるのよりも進行不能になるバグのほうが優先度高いということもあります。

 個人的に、ここは今後ワークフローや管理システムが改善されると改善される余地があるところだなあと思っています。今年のGDCでもSony Computer Entertainment Europe社Blizzard社の取り組みにおいて、もっとサクッと言語系バグ直すためにこうしました、という取り組みがなされていました。

 で、その言語テストなんですが、ゲームだろうがビジネスソフトウェアだろうが翻訳されたテキストが本当に輝きを見せはじめるのはテスト段階なんですよね。あ、ゲーム音声の場合は音声収録現場ですが。
 それまでコンテキスト(文脈)なく処理されていたテキストたちが、磨かれるのがこの段階。でも SimShip だとギリギリまで原語版が安定しないので、スケジュール押すとすぐここが不十分になっちゃう。
 第三回で「サウンドとローカライゼーション部署が”早よ完成させてオーラ”を出す」と書いたのは、こんなところの話でもあります。これについてはバグトラッキングシステム(見つけたバグの登録、担当者割り当て→修正確認までの流れを管理するシステム)とどうやって向き合うか?みたいな専門的な話になってまたLYEが無駄に長話を始めるので割愛します。

 さてここまで、 SimShip にまつわる地獄をめぐって参りました。いかがだったでしょうか? 楽しんでいただけましたか? NO! ダメだよ! 全然ダメだよ!
 というわけで恒例? の明るい話で SimShip 地獄めぐりを締めくくらせていただきます。


明るい話をお願いします

・技術の進歩に期待
 えーまずひとつが、ストリーミング技術でございます。といっても、ゲーマー諸氏が実際に遊ぶほうのクラウドゲーミングではなくって、開発段階での応用です。
 開発に活用する利点は、「開発中のデータを何一つ渡さなくても、受信ボックスとコントローラーだけでゲームが触れる」ことです。ゲームのストリーム配信についてはOnLive以外にもSCE社がGaikai社を購入したり、GameStop社がspawn lab社を買収したりしていてこの先色々楽しみな分野ではあるのですが、いずれの買収元もユーザー向けサービスへの利用を検討されているようで、個人的にはもっと開発側にもソリューション提供してくれたら嬉しいなーと思っています。
 ともあれ、どの分野に応用されるかは別にして、「解析すると色々わかっちゃうデータ」を1バイトも渡すこと無くゲームが即時プレイできる環境自体は、やろうと思えば今でもできる状態にあります(実は GameStopによる買収前にspawn lab社はそれを開発者向けに売っていた)。うまく進めばローカライズベンダーや翻訳者にとって助かる時代になると思います。特に煩雑な機材のやり取りが不要になるのはいいですよね。Xbox OneだろうがPS4だろうがコントローラーあればテストプレイイケるよ! というのは大きい! がんばれ各社!

 他方iOSではTestflightというソリューションを利用することで、特定のデバイスにゲーム実機を直接配信することができるようになっていたりしていて、ローカライゼーション従事者に喜ばれております。LYEも大好きです。たぶん開発者さんもだいたい大好きなはず。
 技術の進歩はこれに限りませんが、今紹介したような細かな改善の積み重ねが、同じ時間でより多くをできる時代の到来に結びつく…… はずです。

 色々書きましたけれども、開発のすべての段階と同じく、技術の進歩によって今ある問題は少しずつ解決されていくのは間違いないです。もっともソレに伴い新しい問題も出てくるわけですが、ゲーム業界に集まる優れた知性がそれをえいやとブチ殺して先へ進んでいってくれるとLYEは信じており、そう信じているからこそ、その人たちを支援、応援しています。
 んだば、もうひとつの明るい話、デジタルディストリビューションについて。これで最後です。長くてスンマセン。

デジタルディストリビューション
 色んな所で言われていることですが、もし数年後、ゲームが基本的にデジタル配信メインに移行していたら、今のSteamゲームと同様に「ディスクをプレスしてパッケージ作って物流に流す」必要がなくなります。そうすっと、これだけで数ヶ月の余裕ができます。え、はい。その分開発が押して結局時間ないかもしれないけど。
 でも少なくともデジタル配信がこなれてくればアップデートも柔軟に行えるようになるので (パッチ出すのに数百万とかかからなくなるので) 最終的にユーザーが体験するゲーム品質に与える影響はデカイす。

 つまり、ひどい誤訳が物語全体を台無しにしている! と指摘されたら、すぐに対応できる時代になります。しくみの上ではの話なので、すべてに対処し切るのは非現実的ですが、少なくとも今よりは敷居が下がるはずです。

 これは次世代機でも同様になるといいなと思っています。ただこれは「プラットフォーマーチェック」(マイクロソフト社やSCE社らの示す基準を満たしているかどうかをチェックする審査) が次世代機以降でどうやって提供されるかにもよりますが。あ、念のため言っておくと、これらテストは当然悪いことばかりではなくて、コレがあるからこそ品質が保証されている側面も多々あるので誤解なきよう!

 あと可能性としては、ローカライズされたベータ版を特定のユーザーに提供して、みんなで誤訳をぶっ潰そうみたいなことも、デジタル配信時代なら可能になるかもしれません。ゲームの種類によっては成立しないし、そもそも何のモチベーションがあってそんなことユーザーさんがしてくれるかは今全然回答できないですけど、可能性として。じっさい、MMOなんかでは時折ありますよね。ベータ版無料開放、なんかあったら教えてねみたいな。LYE も職業柄、表現の不統一があるとちまちま報告していたりしました。

結論
 インターネットとテクノロジーの進歩がんばれ……というのは半分くらい冗談です。

 スケジュールやワークフローの問題を解決するには、開発サイドとローカライゼーションサイドがしっかり振り返り、何がボトルネックなのかを特定して、ソレに対していくらぶっ込んでどうやって改善するの? と話を詰めること、それに尽きます。その点において、具体的な数字を示してくれた今年のGDCのSCEE社のセッションはすごく有用だったと思います。

 お金、知識、技術、プロセス、人間同士の関係。ゲーム開発それ自体と同じく、そのどれか一つが欠けたらローカライゼーションはうまくいきません。
 今うまく行っていないところがあるとしたら、それは先に挙げた5つのうち、いずれかが不足しているか、必要な関心が寄せられていないからだと考えます。気付き、認識するまで問題は存在すらしないのです。本ブログで書いたことが、気付きのキッカケになったらスゲー嬉しいです。アイ・ラブ・ローカライゼーション!


第一シリーズのおわりによせて

 この「なぜひどい品質の翻訳が世に出てしまうのか?」シリーズは、ゲーマー諸氏に少しでもローカライゼーションのことを知って欲しかった (質の低い翻訳が出てしまうことへの免罪符にするつもりはないですし、してはいけないと思います) から書いたものです。そして、ゲーマー諸氏とゲーム開発者の両方がそれを読み、ローカライゼーションというトピックについて語るための共通の土壌みたいなものを作れたらちょう嬉しいなと思って気合いれて書きました。

 次回以降のテーマは現状未定ですが、ゆくゆくはもっと具体的な、たとえば「ファン翻訳のほうが品質いいじゃん問題」とか「ゲーム翻訳者はゲームを遊ぶべきなのか」、あるいは「ゲーム翻訳者は担当タイトルのファンであるべきか問題」みたいなトピックについても話していきたいと思っています。

 毎回クソ長いポストを読んでいただけた皆様ありがとうございました、そしてこれからもドウゾヨロシク……それでは、次回は新シリーズでお会いしましょう。それまでハッピーゲーミング!!


今回の英語表現: 地獄

 今回は地獄尽くしだったので、ゲーム関係の地獄にまつわる表現をひとつ。

Bullet hell
・バレットヘル、すなわち弾丸地獄を意味するこの単語は、シューティングゲームのサブカテゴリである「弾幕系」を示す英単語です。
・親ジャンルであるシューティングゲーム全般を示す英単語としては Shoot’em up / Shmup があります。
・Shoot’em up は平たく言えば「全部撃っちまえ」みたいな感じ、Shmup はその短縮形です。
・発音はシュマップとなり日本人的には若干の舌足らずさを感じられます。

This is gonna be one hell of a show!
・ストリートファイター4で試合開始前にシャウト!されるセリフです。
・”this is gonna (= going to be)” + “a hell of” + “Show”
・”こいつは~になるぜ” + “スゲエ、トンデモない” + “ショウ”

「コイツはスゲエショウになるゼエェェ」となります。
・”Hell of a”の短縮形に “hella” があります。発音は「ヘッァ」みたいな感じです。

Hard as hell
・直訳で “地獄と同程度に難しい”
・「asdf*+@*_!?”# This game is hard as hell!!!」(くぁwせdrftgyふじこ このゲーム死ぬほど難しいわ!!!!!!)
・”Very hard” とか “Very difficult” では表しきれない苦悩をぶちまける時にどうぞ。

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LYE
ゲームローカリゼーション支援野郎。業界外から一念発起してゲーム業界を目指し、某有名デベロッパーでのローカライズ担当などを経て、2013年4月にアメリカ人の友人と架け橋ゲームズを立ち上げ。ゲームのローカライゼーションやウェスタナイゼーション、英日コミュニケーション支援を行なっている。過去には『レフト 4 デッド』や『あつまれ!ピニャータ2:ガーデンの大ぴんち』、『ディズニー エピックミッキー ~ミッキーマウスと魔法の筆~』、『スキタイのムスメ』などのローカライズプロジェクトに携わっている。公式サイトはこちら