中村彰憲のゲーム産業研究ノート グローバル編

立命館大学映像学部 中村彰憲教授による、その見識と取材などを元に、海外ゲーム情報を中心としたブログ連載!

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【ブログ】【ChinaJoy 2024】開催まであと1週間弱!ChinaJoyの見どころを勝手に推測!

2024-07-19 13:00:00

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 今年で21回目を数える「ChinaJoy」。7月26日から7月29日まで、例年どおり上海新国際博覧中心で行われる(7月26日はビジネス出展のみ)。昨年(2023年)の来場者数は33万8000人を数え、コロナ前のピークであった36万4000人に接近している。人々の熱狂はコロナパンデミックを経た後も削がれることなく続いていたことが明白となった。

 2024年のテーマは「Stay True, Game On」。31カ国・地域から600以上の出展者が登録しており、フランス、アメリカ、カナダ、ドイツ、イギリス、日本、アラブ首長国連邦、オーストラリア、ベルギー、韓国、マレーシア、ポルトガル、トルコ、シンガポールといった海外勢が全体の30%を占めるほど国際化が進んだ。

■注目は日本企業のブースと恒例の開発者会議

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▲2023年の「ChinaJoy」。来場者はコロナ前の水準に戻ってきた



 出展ブースとして注目なのは、やはりプレイステーションブースだろう。KURO Gamesが5月にサービス開始したF2PのPC/スマホ向けオープンワールド・アクションRPG『鳴潮』が、同ブースで出展されることが既に報じられているが、PlayStation中国のプレスリリースによれば、それ以外にも、Papergamesが開発し、日本国内ではニキ株式会社がリリース予定のオープンワールド着せ替えアドベンチャーゲームの『インフィニティニキ』、Bungie開発による“カンフー・パンク”アクションゲーム『Phantom Blade Zero』、Arrowhead Game Studiosのアクションシューター『HELLDIVERS 2』などが出展予定だという。またソニー・インタラクティブエンタテインメント自らも、自社開発スタジオのTeam ASOBIが開発した『アストロ プレイルーム』を出展する。

 BANDAI NAMCO Entertainment(SHANGHAI)は、エンターテインメントのIPブースの面積と内容を大幅に増加し、「機動戦士ガンダム」「ワンピース」「デジモン」「ナルト」、そして「銀魂」シリーズなどの展示を準備しているとのこと。また巨大なIPアートインスタレーションも展示され、各IPの独特な世界観を表現する予定だという。

 例年どおり、ChinaJoy会場の上海新国際博覧中心に隣接するケリーホテルで開催される「中国ゲーム開発者会議」にも注目だ。登壇者として、デジタルエンターテインメント分野の著名なリーダー約300名が、基調講演、ディスカッションなど様々なトークイベントに登壇する予定となっており、Tencent Interactive Entertainment、Unity China、Sony Pictures Entertainment China、アタリ、Evil Empire、Shengshu Technology、52TOYSなどそうそうたる企業の関係者が、登壇者として名を連ねている。

■中国最大規模のゲーム博物館も「ChinaJoy」会期中に落幕

 中国では、主要主催団体のひとつである中国音像与数字出版協会(CADPA)管轄で、国内最大規模、中国初の本格的デジタルゲーム専門博物館「中国音数協遊戯博物館(Video Game Museum of CADPA)」の建設が進められてきた。「ChinaJoy」開催と時を同じくして7月下旬、上海にオープンする予定で、館内は「早期のビデオゲーム」「コンソールの戦い」「コンピューターゲームの発展」「中国のゲーム」と4つのステージが用意され、常設展示は1000点にのぼるとされる。アジアでも最大規模の博物館となる予定で、「ChinaJoy」同様、こちらの展示がいかなるものになるかも気になるところだ。