声優・夏川椎菜さんが綴るゲーム日記。毎月1回(月末)の更新予定です。
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夏川椎菜さん(なつかわ しいな)
1996年7月18日生まれ。千葉県出身。代表作は、『ハイスクール・フリート』(岬明乃役)、『アイドルマスター ミリオンライブ!』(望月杏奈役) など。ユニットTrySailやソロアーティストとしても活動中。
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/natsukawashiinablog/
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夏川椎菜のGAMEISCOOL! 第45回 麻雀 から学ぶ 中国語
2022-03-25 13:00:00
・【夏川椎菜さんが隔週のMCを務めるゲーム情報バラエティー“ファミ通LIVE”は金曜20時から配信中!】
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夏川の所属するTrySailというユニットの活動では、時たま長い待ち時間に耐えなければならない時があります。
大抵はMVやジャケット写真の撮影。
メンバーのソロを撮っている間やセットチェンジ中は、食事休憩も兼ねた長めの待ち時間が発生します。
待ち時間の過ごし方は人それぞれですが、夏川は大抵、スマホでゲームをしたり、調べ物をして過ごしています。
2021年の年末から2022年頭にかけては、TrySailの撮影が多かったのですが、そこで発生する長い待ち時間に、夏川は同じTrySailのメンバー・雨宮天ちゃんからあるものの指南を受けることになったのです。
それは『麻雀』。
存在はもちろん知っていましたが、やはり難しいイメージがありましたし、周りにやってる人もいなかったので、今まで手をつけたことがありませんでした。
麻雀といえば、恰幅のいいおじさんたちが狭い雀荘で宅を囲み、タバコの煙と酒の臭いに絡まりながら延々打ち続けている……イメージ。
そして多分そのイメージは決して間違いではないと思いますが……。
今、麻雀プレイヤーの中でアツいのが“オンライン麻雀”というもの。
その名の通り、オンライン上で顔の知らないメンバーとも卓を囲めるように開発されたアプリが、たくさん存在するのです。
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編注:画面は『セガNET麻雀 MJ』のものです。 |
自分が思っていたより敷居が低くなっていること、
自分の近くに指南してくれる先生(天さん)がいること、
そしてなにより、ボードゲーム好きとして通らないわけにはいかないと思ったこと、
以上の理由から、夏川の麻雀修行が始まったのですが……。
それは長く、そして険しい道のりで
「は? なんなん?! 意味わかんねぇよおおおおお!!!」
という苦難の連続なのでした……。
“夏川椎菜のGAMEISCOOL”、第45回。
今回は、麻雀修行中の夏川が、同じく麻雀修行中、もしくはこれから始めようと思っている人に向けて
「どうやらこういうことっぽい」という、ふわっとしたアドバイスや
「ね! 意味わかんないよね! なんなん!?」という文句を共有するブログです。
![]() |
さてまずはじめに、検索で引っかかった麻雀修行中の方へ届いたらいいなという願いを込めまして。
そして何より自分のストレス発散としまして、一言失礼。
「ネットにいる熟練麻雀プレイヤーって、ずっと呪文しか唱えんくない!?!?」
暴言失言失礼いたしました。深く反省しております。
が、これが言えてすごく気持ちいい自分がいます。
すいません。ほんとうに。
誤解のないように言っておくと、懇切丁寧に教えてくれる優しい熟練さんもたくさんいることは理解しています。
そいでもって夏川に麻雀を教えてくれた天さんはとても丁寧に教えてくれたのですごくわかりやすかったです。
基本のルールを把握して、いざ実践! と打ち始めると、初心者がぶち当たる壁があります。
それは
「上がれる状態だと思うけど何故か上がれない」
です。
そんで、具体的なアドバイスを求め某・知●袋などを彷徨うと、すごーくすごーく顔をしかめたくなります。
「これはヤクがない」
「シャボはよくない」
「初心者はメンゼン」
えーん(´;Д;`)
そう、麻雀というのはとんでもない数の“専門用語”があり、その専門用語ひとつひとつを紐解いて解説しようとすると、とんでもない物量になってしまうのです。
だから初心者がネットなどの解説をみると、平気で知らん単語が出てきて「呪文かな?」となるわけですね。
しかも、麻雀は中国語が使われているので、漢字で表記されているとさらに訳のわからないことになります。
“自摸”を“ツモ”と読むなんて、思わんやんね?
“麻雀 単語”とかで調べるとまとめてあるサイトがたくさん出てきますが、物量もさることながら、肝心の解説の部分にも専門用語が使われているせいで泣きそうになります。
もう、ほぼ語学です。
ゲームのルールを覚えるとかそういうことじゃないです。
語学です。
敷居が高いイメージの麻雀ですが、それは全く間違いではありません。
超敷居が高ぇです。少なくとも撮影の合間の暇つぶし〜程度の覚悟では理解してまともに打てるようになるまで、すごく時間がかかります。
ただ参加するだけなら、それこそ30分ほどあれば基本はわかるかと思います。
麻雀は絵あわせ、数字合わせです。
自分の14枚の【手牌(テハイ)】のなかで
3・3・3・3・2の組み合わせを作るのが目的。
絵柄も数字も同じ3枚【刻子(コーツ)】
絵柄が同じで数字が階段になっている3枚【順子(シュンツ)】
をどんな組み合わせでもいいので4つと
【アタマ】と呼ばれる、絵柄も数字も同じ2枚を集めれば良いのです。
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編注:イラストはイメージです。実際は“刻子”や“順子”を揃える必要があります。 |
自分のターンが回ってきたら、一枚牌を引き、一枚捨てる。
手牌を入れ替えて3・3・3・3・2を作るわけですね。
これだけ知っていれば、麻雀に参加することは可能です。
ただ、これではとても戦略性があるとは言えませんね。
どんな手牌で、どんな牌をひけるのかが全てなのですから、ほぼ運じゃん)^o^(
となりますね。
そうです、このままでは麻雀はほとんど運ゲーなのです。
麻雀に戦略性をもたらすのが【ポン】と【チー】という概念です。
簡単に言うと、他のプレイヤーが捨てた牌を自分の手牌に加えることができます。
【ポン】は、その捨て牌を使って、絵柄も数字も同じ3枚(コーツ)にする時
【チー】は、その捨て牌を使って、絵柄が同じで数字が階段になっている3枚(シュンツ)にする時使います。
【ポン】はどのプレイヤー相手にも使うことができますが、【チー】は自分の左隣のプレイヤーの捨て牌にしか使えません。
そして、この【ポン】、【チー】をすることを【鳴く】と言います。
人の捨て牌から3・3・3・3・2を作れるんだから、これじゃあ【ポン】【チー】したもん勝ちじゃん。
と、思いますね?
そうです、その通りです。
【ポン】、【チー】は欲しい牌を揃え放題でズルっこいので、それなりのペナルティがあります。
さあー!! ややこしくなってまいりましたぁ!
ちなみにここまででもかなり端折ってます。
鳴きには“カン”と言う種類があったり、必ずしも3・3・3・3・2でなきゃいけないわけでもなかったり。
でもその辺は夏川も全然わかんないんで、一旦亡きものにしてます。
【ポン】や【チー】を一度でも【鳴いた】場合に課せられるペナルティ、それは……。
【上がり方が一部制限される】ということ!
(もしかしたらニュアンス違うかも&多分ペナルティはこれだけじゃないと思う)
さて、夏川、イマココーーー!!
ここが麻雀のややこしいところの一つだと、夏川は思います。
今まで散々「3・3・3・3・2」を作るゲームやでー、と言ってきたんですが、それだけじゃ上がれないんです麻雀は。
「3・3・3・3・2」を作った上で、条件を満たしていないと上がれないのです。
RPGで例えるなら、クエスト完了に必要なアイテムを揃えただけではクエストは完了しませんよね?
依頼人にアイテムを渡したり、そのアイテムをどこかに納品しないと行けませんよね?
そんなイメージです。
さて、基本ルールだけ教わって、初心者らしく【ポン】、【チー】を避け、運ゲーだけで遊んできた麻雀ビギナー勢は、ここでつまずくわけです。
「私今まで条件なんて気にしてなかったけど、3・3・3・3・2を揃えたら上がれてたよ?」と。
夏川が、まさにそう。
それもそのはず。
【一度も鳴かずに3・3・3・3・2を揃える】というのが
【門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)】という条件の一種だから。
(とてもよく出てくる条件ですが、これを略して“ツモ”と言うせいで色々こんがらがる。山から牌をひくことも“ツモる”って言うんだよね)
後よく出てくるのが【立直(リーチ)】っていう条件。
これは【一度も鳴いてない状態で、後一枚で上がれるぜーってなった時(テンパイしてる時)宣言する】と成立する条件。
(この“宣言”時になんかようわからん棒を出しますが、ようわからんので割愛します)
![]() |
編注:ようわからん棒 |
リーチすると、自分の手牌は変えられなくなる。
待ってる牌を自分で引くか、他のプレイヤーが捨てるのを待ってる状態になるんだよね。
さてここで、ややこいポイントー!
リーチしたあとに、他のプレイヤーの捨て牌で上がることを【ロン】というんだけど、これは【ポン】や【チー】みたいにズルっこい感じがするやん?
でも既に【立直(リーチ)】って条件を満たしているから、上がれるんだよね。
だから【立直(リーチ)】してない状態では【ロン】じゃ上がれない。
この言葉が正しいかわかんないけど【ロン】で上がってんじゃなくて【立直(リーチ)】で上がってんのよね。
じゃあ【立直(リーチ)】したあとに待ってる牌を自分で引く……【ツモ】ったら、どうなるのかって言うと
【立直(リーチ)】って言う条件と
【門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)】っていう条件を同時に満たしたってことになって
得点が上がる!!
なるほどねーーー!
ごめんね、知ってる人からすると「なに当たり前のことを長々と」って感じだと思うんだけど、夏川にはこの辺がすごくややこしくて、これが少し理解できた時、色んなことにすごく納得できたんよね。
さて、夏川が先ほどから「条件、条件」いうとりますが、より正しい言葉を使うと、この上がるための条件のことを……
【役(ヤク)】といいます!
わー!!
そーいうことかー!!
つまり、冒頭で話した某・知●袋に生息する麻雀熟練者の
“ヤクがない”と言うアドバイスは
“上がるための条件を満たしていない”と訳する事ができる訳です。
夏川にはこの“ヤクがない”という言葉が、すごく簡単に理解できる言葉のようで非常にややこしくて、なんでかなーって考えてたんですが、多分
ポーカーとかでも“役”って言うからだわ、という結論に至りました。
同じ“役”という言葉でも、ポーカーと麻雀では複雑さがだいぶ違うんですよね。
ポーカーの役といえば、ツーカード、フルハウス、フラッシュなどが浮かびますね。
カードの種類や並びに条件があって、それを満たせば役は成立しています。
でも麻雀の役はもう少し複雑。
絵柄や数字だけじゃなく、上がり方やプレイの仕方に条件が絡んでいるのです。
役の数もポーカーの比じゃないし、役が同時に複数成立することもある。
ポーカーの役を想像しちゃうと、絵柄と数字だけにとらわれちゃうんですよね。
夏川は、最初教わった時に「あー、ポーカーみたいなもんかー」と勝手に解釈してしまったのが仇になって、すんごくややこしいことになってました。
【ポン】、【チー】に手を出さないうちは、その解釈でも問題なく打てちゃってたのも要因ですね。
さて、長くなりましたが【ポン】、【チー】した場合のペナルティについての話に戻しましょう。
他のプレイヤーから牌を頂くことで簡単に3・3・3・3・2を揃えられてしまう【鳴く】と言う行為。
これをすると【上がり方が一部制限される】みたいなんですね。
例えば、先ほど紹介した【立直(リーチ)】や【門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)】は使えなくなります。
つまり、脳死で3・3・3・3・2だけ揃えてれば勝手に成立してた条件が使えなくなるということ。
【門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)】や【立直(リーチ)】には、上がり方の条件はあれど「3・3・3・3・2」の内訳に条件がありませんでしたが……
一度でも【鳴く】と
【3・3・3・3・2の内訳にも言いがかりをつけてくる難しい条件】に限られてくるみたいなんです!
あーーーもうむりーーここからは夏川全然わからんです。
例えば【断么九(タンヤオ)】という役。
これは【2〜8の数字の牌しか使っちゃダメ】と言う条件。
割と揃えやすくてよく出てくる役みたい。
あとは【対々和(トイトイ)】とか。
【同じ絵柄で同じ数字の3・3・3・3・2】
この条件はなかなか難しいから、点数高いみたいよ。
もちろん、これらの役は一回も鳴いてなくても運が良ければ成立する場合があります。
その場合は、この役にプラスして、【門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)】とか【立直(リーチ)】とかの役も乗っかってくるから、高得点ってわけ。
で、麻雀には役が、たっっくさんあるってわけ。
役覚えたもん勝ちってのはそういうこと。
役を覚えれば覚えるほど、戦略も広がるんだって。
はぁ、疲れたぁ_:(´ཀ`」 ∠):
ひっさしぶりにあたまつかったあ
でもこうやって、誰かに伝えようと思って調べたり、書いたりするとより理解が深まるね。
まだまだわかんないことだらけなんだけど、ちょっとずつ学べている実感はあるかな!
学べば学ぶほど面白くなっていくゲームだから、熟練プレイヤーの心を掴んで離さないのかも。
敷居は確かに高いし、覚えること多くて一朝一夕で楽しめるゲームではない……というのが、夏川の正直な感想だけど
一筋縄ではいかないからこその面白みがすごくあるゲームだよ!
あと、単純に専門用語羅列して会話できたら超かっこいい感じあるよ!!
わかりやすい解説動画やサイト、教則本も死ぬほどあるし、気になった人は新たな趣味としていかがでしょうか。
夏川のアドバイスとしては、まず基本的な単語を覚えるところから始めるといいと思うよ。
麻雀は、マジ、語学だから。
それではまた次回!
ばいなーんす!!
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