
大塚角満
週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。
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ゲームのプレイ日記を書き続ける大塚角満の『パズル&ドラゴンズ』ブログ“大塚角満の熱血パズドラ部”の出張版。稼動開始となったアーケード版『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』をプレイ!
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大塚角満の熱血パズドラ部!アーケード版
2014-04-25 14:18:00
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●“パズバト”のノスタルジー
祝! 『パズドラ』のアーケード進出!!
そして、稼働スタートおめでとうございますーーーー!!!
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……ということで、ついにゲーセンに並びましたよ、『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』が!! 4月24日にはタイトーステーション秋葉原店で稼働記念イベントが行われ、大いに盛り上がったようですが、そのころ俺は原稿に追われて冷や汗をかきまくり、会社の片隅で加齢臭を発散していたのでありました。
まあ、俺の加齢臭はどうでもいいんだけど(よくないけど)、稼働したからにはさっそくコイツを遊び倒したい!! って思うわけで。いまさらスマホ版の『パズドラ』や『パズチャレ』(パズドラでタイムアタックができるスピンオフのアプリ)で日本の頂点を目指そうとは思わないけど、4月24日からヨーイドンでスタートした『パズバト』だったら、トップグループに肉薄できるかもしれないからな。なので本気で、『パズバト』には向き合おうと思っている。
そしてマジになって遊ぶからには、このゲームを通じて出会った風景や出来事を“日記”としてまとめてみたいと思った。過去、いろいろなゲームでプレイ日記なるものを書いてきた俺だけど、アーケードゲームを対象に選ぶのはこれが初めてのことだ。果たしてどんな内容になるのか、そしてどれくらい書けるのかわからないけど、コソコソと更新していこうと思っているので、たまに思い出して覗いてみてくださいな。
さてこの『パズバト』について、俺は週刊ファミ通5月1日号(2014年4月17日発売)において、かなりの長文で想いを綴らせてもらった。内容は、『パズドラ』の山本大介プロデューサーがアーケードゲームに寄せていた“憧憬”や“夢”といったものにフィーチャーし、さらに初めてこのゲームで対戦したときの様子をまとめたもの。せっかくなのでこの文章の中から、俺が初めて『パズバト』で対戦したときの様子を抜き出してみようと思う。
◆◆◆
山本さんの“夢のタイトル”、『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』を実際に触れたのは、今年の3月に入ってからだった。それまでにも何度かプレイさせてもらえるチャンスはあったのだがナゼかスケジュールの都合が合わず、発表から3ヵ月も経過してからようやく、プレイする機会に恵まれたのである。
俺の初プレイ時の対戦相手は、何を隠そう山本さんであった。
「大塚さんが初プレイかどうかなんてどうでもいいです。ガチで勝ちにいきますから」
大人げなくそういう山本さんに、俺もガブリと噛みついた。
「俺も、負けるつもりはまったくないっすよ。本気でいきますからね!」
小学生の口喧嘩のようなやり取りをしつつ、対戦に突入する。その前に軽くルールの説明を受けたが、基本中の基本は“『パズドラ』のドロップ操作”なので、ものすごくすんなりとゲームのキモを理解できてしまった。当然、アーケード版ならではの演出やルール、プレイスタイルがあるけど、『パズドラ』の基本を押さえているので「なるほど!」、「そういうことね!」とすぐに自分の中に吸収されたのがわかった。
でもこれ、俺が特別なんじゃなく、全世界3000万人の“パズドラ士”も同じように感じると思うのだ。新しいゲームを遊ぶときってルールを覚えるまでのハードルが高いけど、『パズドラ バトルトーナメント』に関してはそんな心配をする必要はまったくない。『パズドラ』にテクニカルダンジョンや究極進化が導入されたときと同じく、「新しい遊びが加わった!」って感じで肩ひじ張らずにプレイできると思う。
でもこれって、すごいことだよな。
敷居が高いアーケードゲームにありながら、それを感じさせないなんて。言ってみれば3000万人に迫るパズドラーがアーケード版のプレイ予備軍みたいなもので、すでにルールを理解し、稼働を待っているようなものなんだもの。
「じゃあいきますよ!!!」
ボケッとそんなことを考えているうちに、山本さんとの対戦がスタートした。俺も慌ててドロップを動かし、おなじみ「ド、レ、ミ、ファ、ソ~!!」という軽快なコンボ音を響かせながら山本さんに攻撃を加える。
ドロップ操作に神経を集中しつつ、山本陣営のHPをチラチラと確認。火力が足りないと思ったら“ブレス”のスキルを使って直接攻撃を試みたり、“ドロップ変換”のスキルを発動させてコンボを作りやすくしたりする。
やっていることは、間違いなく『パズドラ』だ。でも隣りに、もしくはネットワークの向こう側に俺を打ち負かさんとする生身の対戦相手がいることにより、まるで違った“ゲーム風景”が眼前に展開する。
スマホ版の『パズドラ』も、ニンテンドー3DSの『パズドラZ』も、相手はあくまでもモンスター(つまりコンピューター)だ。当たり前だが、コンピューターからは感情も温もりも、うれしさも悔しさも感じることはできない。
でも、こいつはどうだ――!
筐体の向こう側からビシビシと、対戦相手の感情が迸っているじゃないか!
「これは、まったく新しい『パズドラ』の解釈だわ……」
山本さんから手痛い攻撃を叩き込まれつつ、俺はそっとひとりごちる。
――いいぞこれは! 全国のパズドラーが向こうにいるなら、10数年ぶりにゲームセンターに通ってやろうじゃないか!!
「めっちゃいいですね!! 超燃える!!」
俺は笑顔で、山本さんにそう言った。
対戦は負けた。
◆◆◆
以上が俺と『パズバト』の出会いのシーンなわけだが、このとき、俺と山本さんの間に強烈なライバル心が生まれた。
「ほかの誰に負けてもいいけど、この人には負けるわけにはいかねえ!!!」
というね。これは俺だけじゃなく、山本さんも同じように思っているはずだ。
その証拠に先ほど、山本さんから1通のメッセージが届いた。
「今晩、『パズバト』で対戦しましょうよ!! 逃がしませんよ!! ゲーセンに集合で!!」
このメッセージを見て、俺はなんとも言えないノスタルジックな気分になった。
まだ実家に暮らしていた少年時代、学校の部活が終わって手持無沙汰になったとき、何度「んじゃ、ゲーセンいこっか」って友だちと言葉を交わしたろう。
東京に出てきて初めて独り暮らしを始めたとき、互いに「ゲームが好き」ということで意気投合した友だちと、毎日のように「じゃ、馬場(高田馬場)のゲーセンに集合な」って言い合ったっけ……。
いま山本さんと交わしているやり取りは、ゲーセンに通い詰めていたガキのころとまったく同じもの。ゲーセンを宝の山のように思っていたあのころに、俺たちはタイムスリップするのだ。
「おっしゃ!! やりますか!!! 受けて立ちますよ!!」
10数年ぶりの、ゲーセン通いが始まった。
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大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman
https://twitter.com/otsuka_kadoman
大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
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パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:アーケード
■稼動日:2014年4月24日より順次稼動
■プレイ料金:1プレイ100円[税込]、コンティニュー100円[税込]
■ジャンル:パズル・RPG/対戦・育成
■備考:プロデューサー:門井信樹、運営プロデューサー國澤 仁、メインキャラクターデザイン:野村哲也、ストーリー&世界観設定:井上堅二、田口仙年堂、日向悠二、音楽:伊藤賢治、田中公平、監修:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
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