
大塚角満
週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。
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ゲームのプレイ日記を書き続ける大塚角満の『パズル&ドラゴンズ』ブログ“大塚角満の熱血パズドラ部”の出張版。稼動開始となったアーケード版『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』をプレイ!
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大塚角満の熱血パズドラ部!アーケード版【第4回】
2014-06-13 19:00:00
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●決着の時
「ついに決着をつけるときが来たな、角満」
猛禽を思わせる双眸をギラリと光らせ、その美女は言った。
「決着も何も……けちょんけちょんにして、泣かせてやんよwww」
俺の舌鋒も鋭い。このオンナに後れを取ることなど、1ミクロンたりとも考えていなかった。
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○月×日。
場所は都内某所のゲームセンター。
俺たちふたりの前で、『パズドラ バトルトーナメント』の筐体がギラギラと輝いていた。
この美女とは以前から、「どう考えても、角満より私のほうがパズドラがうまい!」、「笑わせんなw キャリアも実力も俺のほうが圧倒的!」という醜い言い争いを展開していて、最終的に「いつか目にモノを見せてやるからな!」と吐き捨ててハァハァと荒い息をついていたのである。
『パズバト』が発表されるずっと以前からくり返されてきた、恒例行事のような口喧嘩……。俺たちは互いに「勝負をする尺度のようなものがあれば、いつでもコテンパンにしてやるのに」と心の中で考えていた。しかし、スマホ版の『パズドラ』でランク勝負をしても意味がないし、“レアガチャでどっちがいいのを引くか勝負”なんてのもナンセンスの極みであろう。『パズチャレ』のスコア対決がもっとも現実的だとは思ったが、それでもイマイチ釈然としない。
「何かで決着をつけられないものか……」
我々は、そう願ってやまなかったのである。
そんなとき、“パズドラで全国の猛者と対戦ができる”をコンセプトとした『パズバト』が発表された。
手に入れたモンスターでパーティーを作り、育て、試合に臨んで、リアルタイムの勝負をする――。
「これだっ!!!!」
と俺は思った。サシのパズル対決ができる『パズバト』こそ、俺たちが待ち望んでいた決着手段ではないか!!
俺が嬉々として『パズバト』の情報を読んでいると、速攻で例の美女からメールが飛んできた。メールの向こうで、彼女がニヤニヤと笑っているのがわかる文面だった。
「ゲーセンでパズドラ対決ができるようになるらしいじゃん!! コレでしょコレ!!!w 勝負しようよ!!! ギッタギタにしてやっからさ!!wwwww」
俺は苦々しくそのメールを読んだ後に「ふwww」と笑い、「そのセリフ、まんま返すわwww」とだけ返事を送った。負ける要素なんて、毛の先ほどもないわ!!!
そして、話は冒頭に戻る。その美女……ブログ“熱血パズドラ部”ではおなじみ、同僚の美人ドSパズドラー・Tさんと、白黒つけるときがきたのだ。燃える目からドSビームを照射しているTさんに、低い声で俺は言う。
「んじゃ、NESiCAをプレゼントするから。手に入れたモンスターとか対戦成績はすべて、このカードに記録されるのでインチキはできないぞ」
Tさんはニヤリと妖しく笑い、「わかったw 角満の敗北が刻まれるカードってことね」と言った。
ひと通り『パズバト』のなんたるかをTさんに解説したのち、最初の勝負が始まった。
「うわーーー!! ゲーセンでゲームするなんて久しぶりだから、超ワクワクするー!!!」
Tさんがピョンピョンと跳ねた。そして俺が口を挟む隙もなく「早くやろ!! 勝負勝負!!!」と言うので、「んじゃ、“店内対戦”を選択して」と告げて対決の土俵へ。ここからは、ガチンコだ。
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で、数分後――。
俺、2連勝で圧勝wwwww
「やったーーーー!!!www 俺、つえええええ!!www」
喜びのサンバステップを踊る俺の横で、Tさんの目がスッと細くなったのがわかった。いつもの甲高い声からは信じられない紫色の声色で、Tさんはこんなことを言う。
「おかしい……! こんなに圧倒的な差で負けるはずがない!! やい角満!!! なんかインチキしただろ!!! ぜーったいにおかしい!!!」
Tさんの筐体に100円玉をポンと置いてから、俺は種明かしをした。
「うん、いまのは練習w 俺のほうがモンスターが育っているから、Tさんが負けても仕方がないのよ。100円返すから、つぎこそガチな! “ランダムチーム”ってのをふたりで選べば、対等の条件で戦え」
そこまで言ったところで、スネをガツンと蹴っ飛ばされた。
「最初っからそう言え!!! でも1回やってみて、『パズバト』がどういうものかわかったよ。超おもしろい!!www じゃ、つぎが本番ね!!」
スネをさすりながら、俺は再び店内対戦の人となった。今度はキチンと“ランダムチーム”を選択し、Tさんと同じ土俵に上がる。同一条件でも、負ける要素はひとつもない。早々に2連勝で勝負をつけて、「角満様にはかないません……><」と言わせてやる!
で、数分後……。
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Tさん2連勝で俺涙目wwwww
……って、笑ってる場合じゃねええええ!!! お、おかしい!!! なんでこんなことに!!? これじゃ俺の威厳が!!! 社内での立場ってもんが!!!!><
「うぷぷぷぷぷ!!!ww 角満弱すぎ!!www まったく負ける気がしない!!www」
呆然と立ち尽くす俺の横でひとしきり躍ったあと、TさんはドSな目をギラリと光らせてこんなことを言った。
「何か、言いたいことは??w」
俺、深くうなだれながら、蚊の鳴くような声でしぶしぶと言う。
「Tさんには、かないません……><」
おしまい……。
★『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』バージョンアップ情報!
2014年6月11日に、『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』がVer1.004にバージョンアップされ、初心者向けの“ルーキーサポート”システムと、中級者~上級者向けの“チャレンジバトル”システムを追加。
ルーキーサポート:全国クラスがビギナー~アマチュアクラスのプレイヤーが対象。全国バトルトーナメントをプレイした際に、どこで負けてもタマゴ交換チケットが3枚もらえる。
チャレンジバトル:全国クラスがプロクラス以上のプレイヤーが対象。全国バトルトーナメントで、ある一定以上自分よりレベルが高いプレイヤーとの準決勝・決勝時に適応。優勝するとガチャドラがゴッドフェス仕様になるなど、報酬がグレードアップする。
大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman
大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中
※『大塚角満の熱血パズドラ部(改訂版)』好評発売中!
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パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-
■メーカー スクウェア・エニックス
■対応機種 アーケード
■稼働日 2014年4月24日より稼働開始
■プレイ料金 1プレイ100円[税込]、コンティニュー100円[税込]
■ジャンル パズル・RPG/対戦・育成
■備考 プロデューサー:門井信樹、運営プロデューサー國澤 仁、メインキャラクターデザイン:野村哲也、ストーリー&世界観設定:井上堅二、田口仙年堂、日向悠二、音楽:伊藤賢治、田中公平、監修:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
(C)GungHo Online Entertainment, Inc. / SQUARE ENIX CO., LTD.