
ゲームDIY部 部長
江野本ぎずも
DIYのことを考えるとわくわくが止まらないけど、わくわくするだけで終わっちゃいがちなファミ通BOOKS編集者。ホームセンターで工具を眺めるのが至福の時。
Twitter:@GIZMO_E
ゲームDIY部 部員1号
稲屋マギ
ゲームと肉とDIYをこよなく愛する肉食系ライター。小学生の頃から編み物、ビーズなど様々なDIYをこなす。今は遅れてきたアイロンビーズブーム中。ドット絵のアイテムを作れるのが楽しすぎる!
ゲームに登場するアレコレのアイテムを自作して楽しむ“ゲームDIY部”の活動記録。不定期更新。部員はいつでも募集中です。
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【ゲームDIY部】愛くるしすぎて困っちゃう『旅かえる』の刺繍お守り作りました。
2018-09-05 23:00:00
ゲームに出てくるアイテムや料理を再現したり、ゲームキャラを使ったDIY作品を作っちゃう部活“ゲームDIY部”。部員1号の稲屋マギです。夏休みは終わってしまいましたが、自由研究の題材にDIYはいかがですか? 今回も素敵なDIY作品を自作しちゃいますよー!
というわけで、第5回ゲームDIY部は、カエル大好きのぎずも部長たっての希望! あちこち旅行するかえるが愛くるしい癒し系アプリ『旅かえる』の刺繍付きお守り袋制作にチャレンジします。お守りはもちろん、『旅かえる』に登場するゲーム内アイテムを模したもの。旅の安全を祈願して、南の方角に行きやすくなる赤色のお守りを作ってみたいと思います。
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前回に引き続き、今回も初心者だけでは不安だったので、プロの方にレクチャーしていただきました! 今回お世話になったのは「中しまともみ」先生。フランス刺繍を使ったイラストテイストの刺繍を得意とする刺繍作家さんで、ユーモアあふれる作品を日々生み出しています。おもしろかわいい作品は見るだけでも楽しいですよ!(中しまともみ Twitter@naka4matom、Instagram@naka4matom)
ではでは、先生の指導のもと、制作スタートです。
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(1)トレーシングペーパーに図案を写して、まち針で止める
まずは、中しま先生に起こしていただいたかえるの図案をトレーシングペーパーに写します。アウトラインの太さなどもしっかり写し取ること! その後、トレーシングペーパーをコンパクトにカットし、フェルトに直接まち針でとめて刺繍枠を取り付ければ、刺繍の準備は完了です。
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(2)図案のアウトラインをバックステッチで縫う
なんと、トレーシングペーパーの上から直接図案を縫ってしまいます! こうすることで、布に書き写す手間が省け、図案通りに縫うことができるんですね。刺繍糸3本をまとめて使う“3本取り”で、縫いかたはバックステッチ。バックしながら縫うので線が繋がったように見えます。図案のアウトラインを縫うときに、よく使われる技法です。
ちなみに、とめておいたトレーシングペーパーはどうなるかというと、縫い終わったあとにペリペリはがす! これはかなり気持ちいい作業なのですが、調子に乗って無理やり引っ張ると糸が伸びてしまうので、力ずくは厳禁! 針や目打ちを使って細かいところまで取っていきます。
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ひと通りアウトラインを縫い、トレーシングペーパーを外したら、ラインに強弱を足すなど微調整。とくに顔の部分は、トレーシングペーパーの通りに縫ったはずなのにどこか印象が違ってしまって、何度も針を入れました。中しま先生曰く、「キャラは顔が命」。一発で決めようとせず気に入るまで微調整をくり返したらいいのだそうです。この後さらに、目の内側をアウトラインと同じく黒の刺繍糸で埋めたら、いちばん大切な顔の完成です。
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(3)アウトラインの内部をサテンステッチとロング&ショートステッチで埋めていく
続いて、アウトラインの内部を刺繍していきます。かえるの被っている帽子は濃い緑、かえるは黄緑と部分的に白の刺繍糸を使い、アウトラインと同様、3本取り。縫いかたは、アウトラインの線と線の間に糸を渡して敷き詰めていくサテンステッチが基本。頭部だけは範囲が広いので、サテンステッチの応用版であるロング&ショートステッチを使いました。こちらは、長さの違うステッチを交互に組み合わせて縫っていく方法で、広い範囲を埋めるには適しているのですが……初心者には難しい! ロングとショートがうまく組み合わず、なんだかスカスカ……(涙)。でも、先生によると、何度でも上からステッチしてOKだそうです。あとは根気よく刺繍していくだけ!
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最後に全体を微調整して、刺繍の完成です。フェルトの地が見えてしまっているところに再度ステッチを入れたり、目打ちで糸を少し引き出してふわっとさせたりして見た目を整えていきました。なんと、ここまでで5時間が経過! 細かい作業が多かったので疲労度ハンパない! 「刺繍は根気がいる」とは聞いていましたが、身を持って実感しました。先生によれば、刺繍をする上で大切なのは何より「集中力と根気!」。あとは失敗したら戻る勇気を持って、最後までやり切ること。そして、それを何十回何百回とくり返すことで上達する、ともおっしゃられていました。うう、未熟者でした……。でも、刺繍のいちばんの楽しみは「最後の微調整のワクワク感と、できあがった時の達成感」だそうで、その片鱗は感じられたと思います!!
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さて、心臓部の刺繍ができたところで、残るはお守り袋の制作。あともう少し! まずはフェルトを袋のサイズにカットし、かえるの裏面にビーズ刺繍を施しました(疲れがピークだったので、ビーズ刺繍は中しま先生が代行してくださいました。めっちゃ手が速かった、すげえ!)。
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最後に、フェルト本体を袋状に縫い、紐を通せるようにすれば……『旅かえる』のお守り袋完成でーす! 制作時間はじつに7時間!! かなり大変でしたが、少しずつ刺繍が埋まっていって図案が浮かび上がるのはうれしかったですね! 長時間お付き合いいただいた中しまともみ先生、本当にありがとうございました!
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今回、基本のステッチ3つを教えてもらったのですが、この技術だけでも簡単な図案なら作れるそうなので、ほかにも作ってみたいと思いました。初心者にオススメなのは、単純なハートや花などの図形だそう。数をこなすことでスピードもどんどん上がってくるそうです。何ごとも精進あるのみ、ですね。
さて、次は何を作ろうかな?
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