ゲームDIY部

ゲームに登場するアレコレのアイテムを自作して楽しむ“ゲームDIY部”の活動記録。不定期更新。部員はいつでも募集中です。

  1. ファミ通.com>
  2. 企画・連載>
  3. ゲームDIY部>
  4. 【ゲームDIY部】『パズドラ』ドロップソープはいかが? 後編

【ゲームDIY部】『パズドラ』ドロップソープはいかが? 後編

2018-04-09 17:00:00

 キンコンカンコーン! “ゲームDIY部”の部活動第2弾“『パズドラ』ドロップソープはいかが?”後編の時間です。前編は稲屋マギさんが執筆してくれましたが、今回はワタクシ、江野本ぎずもが担当します。いったい何の話をしているのかわけがわからないよ、という方はコチラからどうぞ。

 さて、前編でマギさんが説明してくれたように、今回制作したドロップソープは香りつき! 着色料を入れて各属性ドロップの色を再現した際、そのドロップのイメージに合わせてアロマオイルを加えていたんです。香りを言葉で説明するのってめちゃんこ難しいのですが、ここでは貧困な語彙力を精一杯振り絞ってご紹介したいと思います。

 ちなみに。「わざわざ香りなんてつけて悪趣味、香害になってるんじゃないか」と眉をひそめる方もいらっしゃるかもしれません。確かに石鹸って香りの強烈なものもあって、愛好家の方はサシェ代わりにクローゼットに仕込んだりもするけれど、苦手な方は頭痛や眩暈がすることも。個人的には香りモノって大好きなんですけど、苦手な香りもあるので(しかも柔軟剤に多いから、メルカリで服を買って開封した瞬間死の淵を見る)、香りすぎは禁忌! 今回もほのかに香る程度を目指したのですが、結論から言うと、ほのかすぎました……。ハンカチで包んだら属性吸収くらって、ほとんど香りがシャットアウトされちゃったくらい。が、それはともかくとして、香りモノがいまいち好きではない方にも許容してもらえるものを目指したので、あまり身構えずに読んでいただけたらと思います。

 なお、香りづけに使用したのはほぼ個人所有のアロマオイル。そのへんで安く手に入るものばかりなので、正直あまり凝った調香はできません。つか、素人が鼻をフガフガさせながら作り上げた香りなので、市販のフレグランスのような深みは到底望めないのです。一方で、すべてエッセンシャルオイル(精油)と呼ばれる植物由来の芳香物質を使っているので、アロマテラピーとしても使用できる本格的なもの。ただし、今回は香りづけメインで考え、それぞれの効用や禁忌(種類によっては妊娠中は使用を控えたほうがいいものなども)についてはスルーしていますのでご了承くださいませ。

01

 突然ですが、火、水、木、光、闇属性それぞれに香りがあるとしたら、どんな香りだと思いますか? いちばんイメージが湧きやすいのはたぶん、木属性かな。火や水にはとくにこれといった香りはないし(プールの水とか焚火の火は別として)、光と闇は言わずもがな。それに対して、樹木にはしっかり樹木そのものの香り、それもい~い匂いがあります。フレグランスでも「ウッディー」と呼ばれる、まさに樹木のような香りがあって、木属性ドロップにぴったり!

 そんなわけで、最初に決めたのは木ドロップの香り。名前からしてウッディーなシダーウッド・アトラスをメインに、サイプレスマージョラムを1滴ずつ垂らしました(いきなりマニアックな名前を並べてごめんなさい!)。シダーウッド・アトラスの重い樹木の香りに、濡れた枯れ葉のようなサイプレスがアクセントになって、それをほんのり薬草のように甘く香るマージョラムがまとめる、という構図。よくトップノート(最初に感じる香り)、ラストノート(香りが変化して最後まで残る香り)なんて言いますが、この木ドロップ、トップノートはシダーウッド・アトラスが密林となって生い茂り、「おーい、わしじゃー! 樹じゃー!」っとガツガツ主張してくる感じ。ところが、まる1日経つとシダーウッド・アトラスお爺も丸くなって香りはまろやかになり、うららかな木陰で日向ぼっこでもしているかのような芳しいラストノートに変化。5種ドロップの中で、いちばん変化を楽しめた香りです。


 次にイメージしやすい香りといえば、水属性でしょうか。水そのものの香りを感じられる人は少ないと思うけど、水を表現したフレグランスなら数多く。香水は苦手という方でも、シャンプーや柔軟剤、制汗剤などで「アクア」とか「マリン」と名前のつく香りを嗅いだことがあるでしょう。スーッと清涼感溢れる香りで、どちらかというと男性が好む傾向(だよね?)。ただ、今回はありふれたアロマオイルのみで表現するということで、アクアやマリンと呼ばれるような香りを作ることは叶わず……。そこで思いついたのが、ジントニックの香り!! いやなんで!?と思われるでしょうか。アクアやマリンは夏に合う香りですが、じつはワタクシ、夏場はジントニックの香りを模した香水がさっぱりして使いやすく、愛用しているんですね。ええ、ただそれだけの理由です。

 ジントニックの香りを作るのは簡単。そもそもジンというお酒は、ジュニパーベリーという果実によって香りづけされているので、この果実から作られたエッセンシャルオイル、その名もジュニパーベリーをチョイス。苦み走ったジン特有の爽やかな香りに、柑橘系のライムグレープフルーツを加え、隠し味としてペパーミントを。ね、清涼感たっぷり、夏らしくなってきたでしょ?


 木と水の次に考えたのは、闇ドロップ。もしかしたら、闇がいちばんイメージ湧かねーぞって方もいらっしゃるかなと思うのですが。闇の香りなんぞ正解があるわけないので、気軽に考えられたのがよかったのかも。闇そのものというよりは闇キャラ、とくに闇女子の香り(と書くと変態ぽいが)を目指しました。エキゾチックで甘ったるく、清涼感はこれっぽっちもないけれど、沼のように深くて重く、嗅ぐ者を虜にして離さない、媚薬のような香り……。

 そんなイメージ先行、闇女子の香りを再現してくれたのが、イランイランです。この香りはとにかく重い、まとわりつく! そして、催淫効果があるとも言われているのです。個人的には、イランイランの香りを嗅いでも「わー、イランイランだー」と思うだけでまったくエロい気持ちにはならんけどね。そんなイランイランの香りを整え、ただのアブナイ闇女子からひとつ格を上げてくれるのが、フランキンセンス。別名・乳香とも呼ばれ、絶世の美女クレオパトラが愛用していたとか、イエス・キリストが誕生したときに東方の三賢者が持参したうちのひとつだとかいう由緒正しき香り。これだけでも十分に“媚薬”という感じなのですが、さらにベンゾインを一滴。これはそのまんまバニラの香りで、甘ったるく濃厚。魅惑の闇女子、これにて爆誕です。


 さて、残るは火ドロップと光ドロップ。これはどちらもめっちゃ悩みました。が、闇ドロップが決まったことで、光はその対極を目指すことに。闇女子=悪女の反対といえば、聖女でしょ! 神聖で、清らかで、穢れのない、清浄なる香り……。正直、これも超難題だと思うけど、でも、方向性さえ決まればあとは片っ端から香りを嗅いでお清めのイメージを膨らませていくのみ!!

 そんな中で、「なにこれ、清まるー!」っとなったのが、ラベンダーゼラニウムでした。ラベンダーはおそらく、今回使用したアロマオイルの中でもっとも馴染みのある香りでしょう。いわゆるフローラル調で、華がありながらも甘すぎず、すっきりとした後口。ゼラニウムは、同じくフローラルですが、もっとグリーンが強く瑞々しい香り。ローズに似ているとも言われますね。この2種だけでもスーッと心が洗われるような清浄感があり、しゃきーんと背筋が伸びるのですが、さらにその効果を高めようと加えたのがペパーミント。フワッと清浄なる香りに包まれた後、鼻の奥にミントが残ってさらに清められる感じ。これぞ完全無欠の清浄なる聖女の香り……と、思ったんですけどね。たまーに、ふと気を緩めると、すごく、トイレの芳香剤の匂いがします……。ラベンダー&ミントとか、あるある……。


 最後に残ったのは、火ドロップの香り。これは本当に難しかった。漠然とスパイシー調のカッと頬が熱くなる感じはどうかなと思っていたのだけど、スパイシー×スパイシーではただ料理がおいしくなりそうなだけで香りとしての完成度はイマイチ。スパイシーなだけじゃなくほかに何か……と考えていて思い至ったのが、赤いもの! 赤をイメージさせる香りにスパイシーを加えて、うまくまとめることができれば……!

 というわけで、赤を連想させる香りに選ばれたのは、ブラッドオレンジ! ま、名前を知っているから赤が脳裏に浮かぶだけで、香りからイメージする色はオレンジ色かなと思うけど。でも、ここは絶対にオレンジじゃなくてブラッドオレンジだったんです。より濃くて、より甘く、力強くて元気いっぱいな印象は火属性に不可欠! そして、スパイシー担当はナツメグシナモン。ブラッドオレンジの柑橘系ながらも力強く甘い香りをベースに、ナツメグとシナモンがチャイのように複雑に絡まり合って鼻孔をくすぐり、ホワッと体温を上げてくれるような感じ。ただ、この3種類では食欲が湧くだけでドロップソープの香りとしては微妙だと思い、最後にほんのちょっぴり加えたものが。独特な甘みと苦みがあり、まるで“土”のように芳醇な香りのパチュリです。自己主張の激しいブラッドオレンジとナツメグとシナモンをパチュリがしっかりとつなぎ止め、大地のように下支えしてくれたのでした。



 と、悩んで悩んで楽しみまくって作り上げた属性ドロップの香りですが、ここまで書いてきたことぜーんぶ、自・己・満・足! もしかしたら、何も知らない人には「なんかいい匂い」で済まされちゃうのかもしれません。切ない。ここはひとつ、香りだけでドロップの属性を当てることができるのか、スメルテストをしてみたいと思います。

 こんな時にひっぱり出されるのは不本意でしょうが、なんか社内で暇そうにしていた大塚角満氏に依頼。目隠しをした状態で、香りだけを頼りに5つのドロップソープを5属性に振り分けてもらいました。前述のように香りがほのかすぎたこともあってか、「匂いがゲシュタルト崩壊を起こした……!」と苦戦していた様子でしたが、なんと……!

水ドロップ→水属性 「なんかシュッとした匂い。これは水で間違いない」
光ドロップ→光属性 「ラベンダーの香り……紫だから闇? いや、レモンの香り……黄色だから光か?」(※レモンは入っていません)
木ドロップ→木属性 「森っぽい……?」

 ここまで3種、正解! 光ドロップにレモンは入ってないけども! まあでも、清らかな聖女の香りなので、スーッと清涼感のあるレモンに間違われても仕方ないのかも(?)。

 残る闇ドロップと火ドロップは、どちらも決め手に欠けたようで悩みに悩んだ末、互いに逆を選択してしまいました。魅惑の闇女子、全否定! でもでも、5種類中3種類を当てられただけでもすごいです。水ドロップと木ドロップはまさに思惑通りのコメントだったし、ちゃんと属性のイメージに合った香りをつけられた、と言えるんではないでしょうか。やー、よかったよかった!! 全問正解を逃したのは残念だったけど、グッジョブ角満!

写真 2018-03-29 18 41 20

 今回、初めて本格的(なのか?)な調香をしてみましたが、思っていた以上に難しく、奥が深く、でもだからこそおもしろすぎた! 機会があれば、ゲームDIY部でもまた、香りのDIYにチャレンジしてみたいと思います。



(c) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.