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須田寓話 51FABLES

類を見ないセンスで国内外のファンから熱狂的に支持されるゲームクリエーター、須田剛一氏によるプロット・中短編・メモなどを断片的に掲げる連載。のちの作品に繋がるもの、エッセンスを残すもの、まったくの未完の欠片など、須田ワールドを形づくる珠玉の原石の数々。SUDA51のアタマの中を覗き込め。

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須田剛一による新連載第6回! 【須田寓話】まっ赤な女の子 #2(1/2)

2016-02-19 17:00:00

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makka05

01.00:魔子

僕は君鹿守。

続きの話をします。
例のまっ赤な女の子、彼女の名前は魔子。

話題の転校生、本城眞子は放課後の話題を独占していた。
クラスの男子がほとんど群がった。
僕ともっぴんだけは、
その輪から距離を置いてクラス全体を冷静に観察していた。
眞子は東京の中でも伝説の世田谷区に住んでいて、
同級生にアイドルが6人もいたらしいんだ。
アイドルっていってもピンキリだからさ、
「どのレベルだよ~、調子こいてんじゃね~し、
東京から来たからって何様~」
って女子は疑いの眼差しで様子を窺っていたんだけど、
その6人はメジャーデビューしているらしくて、
地下アイドル系その他大勢は
カウントされないってのが世田谷ルールらしい。
青沼を始め、女子のいじめっ子グループは
表情が固まったまま退散した。
多分、東京から来た転校生を標的にする計画だった、
けど眞子の情報力を使って
青沼グループの何人かはアイドルになろうって魂胆なんだ、きっと。
バカだよね。どの顔で言うんだよって
……いけねいけね青沼に祟られる。
女の恨みは怖いって、爺ちゃんが言ってた。

「マモルンバ、帰ろうっぜぁッ」
「もっぴんさ~、やめなよ、その永田さん語。流行らないからさ」
「いいから、帰ろうぜぁッ」
「悪い、もっぴん。これからアレだからさ」
「ああ、なるほどぜぁッ。アレでアレぜぁッて事?」
「うん、アレをアレするから」
「また明日ぜぁッ! マモルンバ。頑張ってぁ」

あ、マモルンバってのは、僕のあだ名。
つッても、もっぴんだけがそう呼んでるんだけど。
それにしてもウザいでしょ? もっぴんの永田さん語。
ああ~永田さん語の解説はよく分からないし
面倒くさいから省略しま~す。

本城眞子は、散子と仲良くなったみたいで一緒に下校していた。
散子は僕の幼なじみで、初恋の相手。
もちろん、散子は知らないよ。
言えないよ~普通。
だってさ、小さい頃からずっと遊んで一緒だったのに
中2になったら急に可愛くなっちゃって、
どうしようかって毎日思ってたんだ。
でも毎日一緒に学校行くし、夜中突然部屋に入ってくるしさ。
なんだっけ? 
あのアイドルグループの誰かに似てるって、
ガチョガチョが言ってたな。
なんだっけ? なんだっけ? ガチョガチョが言ってたあのグループ。
48系の派生だっけな。
あ、ガチョガチョはほんのり仲のいい加賀くん。
カガがガカになってガガになってメンズガガになって
ガガメンズになってガガメズになって
ガチョガチョってあだ名になったって流れ。
何の話してたっけ? あ、散子はもういいや。
また今度ゆっくり話しますね。


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