2014年4月6日、『
GUILTY GEAR Xrd(ギルティギア イグザード サイン)』(以下、『
イグザード』)の第1回公式大会が、東京レジャーランド秋葉原店にて開催された。その模様をリポートする。
公開日時:2014-04-08 14:35:00
初代覇者が決定! 期待の新人の台頭も†
2014年4月6日、東京レジャーランド秋葉原店にて開催された『GUILTY GEAR Xrd(ギルティギア イグザード サイン)』(以下、『イグザード』)の第1回公式大会。東京レジャーランド秋葉原店は、メーカーの枠にとらわれない、豊富な種類のゲームが数多く揃っているゲームセンター。『イグザード』などが遊べるALL.Net P-ras MULTI対応筐体の設置数も秋葉原屈指の店舗だ。また、週末には、ユーザーの持ち込みイベントからメーカー公式大会まで、大小さまざまなイベントが開催されている。そんな同店にて、公式大会として新人戦と無差別戦が行われた。新人戦は、平成生まれ(1989年1月1日生誕)以降という、出場資格に年齢制限の設けられた2on2大会。一方の無差別戦は、その名の通り出場資格に制限のない1on1シングル戦トーナメント。おもなレギュレーションは下記の通りだ。
■新人戦レギュレーション
早稲田式2on2のトーナメント。
先鋒戦・大将戦と2試合を順に行い、先に2勝を挙げたチームの勝利。
1勝1敗となった場合、各チームの勝者同士で決定戦を行う。
■無差別戦レギュレーション
1on1のトーナメント。
1試合2ラウンド先取制。
ベスト8までは1試合先取したプレイヤーの勝利。
ベスト8以降は2試合先取したプレイヤーの勝利。2試合目以降は、前試合の敗北側プレイヤーのみキャラクター変更可。
|
新人戦には36チーム72名が参加。当初予定していた16チームという枠を大きく上回る参加者に、『イグザード』のプランナーを務めるパチこと関根氏は「新人戦はどのくらい人が集まるのか不安でしたが、こんなに集まってくれてうれしい」とコメント。格闘ゲームファンの高齢化が進むなかで、若いプレイヤーがこれだけ集まったことには記者も正直驚かされた。新人戦の参加者を見てみると、すでに10段近くの“ガチプレイヤー”もいたが、まだ“初段”に到達していない“級”のプレイヤーや女性プレイヤーの参加も多くみられ、非常に幅広い層のプレイヤーが参戦していたようだった。36チームで争われた新人戦は、“がぞう”選手(ファウスト)と“ごんざぶろう”選手(アクセル)の“親子”チームが優勝をおさめた。会場に訪れていたゼネラルプロデューサーの石渡氏は「新人とは思えないクオリティーの高い試合だった」とプレイヤーのレベルの高さに感心していた。
|
新人戦で優勝したチーム“親子”のふたり。
|
|
優勝を決めた瞬間、ふたりはハイタッチ!
|
|
お互いの健闘をたたえあっていました。写真ブレてごめんなさい!
|
一方の無差別戦には、新人戦を上回る109名が参加。参加プレイヤーを見ると、まちゃぼー選手(ソル)、ネモ選手(ファウスト)、かずのこ選手(ソル)、シュウト選手(アクセル)などの古豪プレイヤーに加え、新人戦で優勝したごんざぶろう選手とがぞう選手といった期待の新人プレイヤー、さらには『ブレイブルー』や『P4U』の強豪プレイヤー“ソウジ”選手も参加するなど、まさに無差別の名にふさわしいメンツが揃っていた。そんななかでも頭ひとつ抜けていると言われている“まちゃぼー”選手と“ネモ”選手のふたりが、ベスト4で激突。「キャラ対策よりも人読みを重視した」というまちゃぼー選手が、ネモ選手を2-0で撃破した。続く決勝のHEVEN選手(ヴェノム)との一戦では、「ヴェノムは火力が低いので思い切りいった」(まちゃぼー選手)という言葉通り、開幕に突進技の“ファフニール”をくり出すなど、大胆な立ち回りでペースをつかみ、危なげなく2-0で勝利。勝負強さと圧倒的なやり込みの力を見せ、見事に第1回公式大会の覇者となった。新人戦優勝の“ごんざぶろう”選手と“がぞう”選手には、“第一回公式大会 新人戦 覇者”、無差別戦優勝のまちゃぼー選手には“第一回公式大会 無差別戦 覇者”の特別称号が付与された。
|
レジェンドプレイヤーのひとりネモ選手は、ベスト4で惜しくもまちゃぼー選手に敗れていた。
|
|
決勝戦前の席決めのじゃんけん。格闘ゲームの大会において、じゃんけんの強さは重要な要素のひとつ。
|
|
落ち着いて決勝戦を戦うまちゃぼー選手。
|
大会終了後には、「どんな人が出てくるのかな? と思っていましたが、古豪も新人も出てきて、さらにそのぶつかり合いが見られて、すごくおもしろかった」とパチ氏がコメントすれば、プロデューサーの石渡氏は「最終的には勝ったのは、歴史のあるキャラクターでしたけど、新しい風を吹かせるような試合も見られたのが楽しかったです。『イグザード』は、今後も研究してもらえれば新しいテクニックも生まれると思いますので、ぜひみなさんプレイしていただければ。今回は、まちゃぼーさんおめでとうございます!」と、今後のプレイヤーのやり込みに期待を寄せていた。また、4月8日よりタイムリリースされる新キャラクターのラムレザル=ヴァレンタインについては、「CPUとして登場したときとは少し違った仕様も入れてありますので、ぜひ触っていただきたいです」とコメントしていたぞ。
※『GUILTY GEAR Xrd -SIGN-(ギルティギア イグザード サイン)』2014年4月8日よりラムレザル=ヴァレンタインが参戦(→こちら)
次回の公式大会は、ゴールデンウィークの5月3日~6日に、京都のゲーセン“a-cho(アチョー)”にて、『ギルティギア』、『ブレイブルー』、『ペルソナ』の3タイトル合同で行われる予定だ。詳細については、後日公式サイトで発表されるので、チェックしておこう。
優勝者インタビュー†
|
新人戦優勝チーム“親子”。
がぞう選手(左)、ごんざぶろう選手(右)。
|
■新人戦優勝チーム「親子」ごんざぶろう選手、がぞう選手
――優勝おめでとうございます。いまの気持ちを教えてください。
ごんざぶろう選手(以下、ごんざぶろう) 「やったぜ!」みたいな感じで、燃え尽きました(笑)。めっちゃうれしかったです。
がぞう選手(以下、がぞう) 昨日(4月5日)が誕生日だったので、おめでたついでに優勝できればと思っていたら、本当に優勝できてうれしいです。
――新人戦の出場資格が平成生まれということでしたが、おいくつですか?
ごんざぶろう 24歳です。
がぞう “昨日で”24歳です(笑)。
――公式大会に参加するのは初めてですか?
ごんざぶろう 僕は、ゲームセンターで格闘ゲームをやり始めたのが『イグザード』からなので初めてです。いままでは、家庭用でパッドを使って遊んでいました。
――それなら新人戦はすごくいいタイミングでしたね。
ごんざぶろう そうですね。ちょうどよく開催されたのでうれしかったです。
がぞう 僕は小学校くらいのころから『青リロ』をプレイしているので、大会自体は初めてではないですね。一応、闘劇などの予選には参加したことがあります。でも、勝てるようになってきたのは最近のことですよ。
――ふだんはどこのゲーセンでプレイされているのですか?
ごんざぶろう 地元のSpica大宮南銀店か、高田馬場のミカドですね。
がぞう 僕は勤務地から近い新宿か溝の口あたりが多いですね。
ごんざぶろう ふだんは大宮でやり込んでいたのですが、いろいろな人と対戦したほうが上達すると思ったので、公式大会が発表されてからは定期を購入して毎日ミカドに通いました。
――すごいやる気!
ごんざぶろう やる気があっても結果を出さないと意味ないので、今回の優勝はうれしいですね。でも、緊張してミスが多かったので、今回勝てたのはがぞうさんのおかげかなと。
――やっぱり緊張するんですね。若い人は勢いがあるから緊張しないのかと思っていました(笑)。
ごんざぶろう しましたねー。ヤバかったです(笑)。決勝戦なんて手汗が止まらなくて、1ラウンドごとに手を拭いていたんですけど、汗で滑っちゃってたいへんでしたよ。
がぞう いやー。僕も胃が痛くてしょうがなかったです(笑)。
――(笑)。ちなみに、おふたりは新人という立場ですが、目標とするプレイヤーはいらっしゃいますか?
ごんざぶろう 同じ大宮にいる“まちゃぼー”さんです。いろいろ教えていただいてるので、まちゃぼーさんに勝てるくらいまではやり込みたいと思っています。
がぞう 僕は、ネモさんやナゲさん、七夕さん、大坂さんといったファウストの強い人たちを参考にしています。でも、参考にしつつも自分なり動きができたらなと。
――ありがとうございました。
|
無差別戦優勝、まちゃぼー選手。
|
■無差別戦優勝 まちゃぼー選手
――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは?
まちゃぼー選手(以下、まちゃぼー) 最近になって使用キャラクターをカイからソルに変えたんですけど、まだソルでやり慣れていないキャラクターが多くて不安でした。知っているキャラが来れば絶対に勝てる自信はあったんですけど……。苦手なキャラやプレイヤーに当たりながらも勝ててよかったです。
――苦手なキャラとは?
まちゃぼー ファウストですね。ベスト8でファウストに当たって、ベスト4もファウストだったので、そこがいちばんの難関でした。ほかにはチップも苦手ですね。使っている人が少ないから対策ができないんです。
――確かに、ソルでファウストはキツイという方が多いですよね。ファウスト戦で意識したポイントはありますか?
まちゃぼー ベスト8で当たった“がぞう”選手は対戦するのが初めてなうえ、若いプレイヤーということで情報もなかったので、ふつうのキャラ対策で挑みました。そうしたら相手がすごく強くて負けるギリギリまでいってしまい、危なかったですね。ベスト4で当たったネモ選手は対戦したことがあったので、“人読み”の比重を大きくしました。とりあえず2回勝つためだけに、キャラ対策というよりも人対策ですね。それがうまくいった形です。
――なるほど。大会ならではの動きをしたわけですね。では、決勝戦はいかがでしたか?
まちゃぼー ヴェノムは無敵技がないので、ソルに対して受けにまわらざるを得ないキャラなんです。そこでリターンの大きい“ファフニール”を大胆に使っていったんですが、それがうまく機能した感じですね。ファフニールは通常技に負けやすいんですけど、ヴェノムは火力がないので、「読みが外れても巻き返せるかな」というくらいの気持ちで挑んだのがよかったですね。
――ちなみに、まちゃぼーさんはどこでプレイされているのでしょうか?
まちゃぼー 埼玉県のSpica大宮南銀店でプレイしています。たまに高田馬場のミカドにも行きますよ。
――ミカドはやる気のある『ギルティ』プレイヤーが集まるゲーセンですよね。今後大きい大会も開催されると思いますが、そういったものにも積極的に参加するのでしょうか?
まちゃぼー 『イグザード』は個人的に大好きなので、ぜひ出たいですね。『ギルティ』は一時期離れていたんですけど、『イグザード』がすごくおもしろくてハマっちゃってます(笑)。
――『イグザード』のどういった部分が気に入っているんですか?
まちゃぼー キャラクター性能よりもプレイヤースキルに依存する部分が多いところです。ゲームスピードが早いので、状況判断がすごく求められるゲームなんですよ。そういったスピードの中で、ロマンキャンセルをうまく使って危険な状況を回避したり……通常技に“黄色キャンセル”を仕込むことでバースト対策したりと、そういった細かいやり込み要素が多いので、プレイヤーがやり込んだ分だけ勝率が上がるところがプレイヤー冥利に尽きますね。『イグザード』はものすごくいいゲームだと思います。
――プレイヤースキルで差がつくゲームは、やりがいがありますよね。
まちゃぼー それに『青リロ』で全盛期だったネモさんやシュウトさんといった強いプレイヤーも戻ってきているので、すごく楽しいですよ。だからもっといろんな人にプレイしてほしいほしいですね。
――古豪もそうですが、今日の新人戦では若いプレイヤーも出てきていますよ。
まちゃぼー そうですね。新人戦は人が多くて観れなかったんですけど、ベスト8で当たった“がぞう”さんとかすごく強かったので、今後が楽しみです。
――新人戦でこんなに集まるとは思いませんでしたね。
まちゃぼー 平成生まれだけなのにそんなにたくさんいるの!? というくらいビックリしましたよ。「こんなに『ギルティ』が好きな人がいるんだな」と、うれしくなりました。
――まちゃぼーさんを目標にしているという新人プレイヤーもいますし、もう追われる立場ですね。
まちゃぼー 『ギルティ』は昔からやり込んでいるので、挑まれる立場になってるとは思います。今後も安定して勝ち続けて、「あいつは強過ぎる」と言われるくらいになりたいですね。それに、「キャラを変えてから微妙なんじゃない?」とか言われたくないですから。『ギルティ』というゲームでは絶対に負けないというプライドを持って挑戦者を揉んでやりたいですね(笑)。
――では、最後に『ギルティ』プレイヤーにメッセージを!
まちゃぼー 『イグザード』はキャラが少ないと不満を持っている人もいると思うんですけど、それでもゲーム自体はすごくおもしろいですし、いまからでもぜひやってほしいですね。
新人戦トーナメント結果†
無差別戦トーナメント結果†
この記事の関連URL