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ワールドの創造主たるアートディレクターが語る、アウロア島の全容
公開日時:2019-10-03 12:00:00
『ゴーストリコン ブレイクポイント』の舞台となるアウロア島。かつてスケルテック社のテクノロジーにより、ジェイス・スケルと島の住民が夢見た理想郷は、いまやウルブズの支配下にある。
高くそびえるフィヨルドや雪に覆われた山々、底深い沼地まで、不規則かつ多様な風景が広がる本作のオープンワールドはどのようなものなのか。
ワールド設計のキーマンである、テクニカル・アートディレクターのベノア氏のインタビューをお届けする。
テクニカル・アートディレクター
ベノア・マルチネス氏
――ベノアさんは本作にどのように関わっているのでしょうか?
ベノア リード・アーティスト、テクニカル・アートディレクターとして、ゲームの環境を作っています。オープンワールドのデザインと制作、そしてそのためのツールを作っています。
――本作で舞台を島にした理由は何でしょうか?
ベノア 前作『ワイルドランズ』とは違うものを目標にしていたので、ユニークな設定で、かつすべてのものから離れた遠い場所にしました。ビリオネア(スカルテック創始者のジェイス・スカル)が新たな世界を構築しようとした場所なので、僻地の島はぴったりだと思いました。
――現実にある島やロケーションを参考にしたのでしょうか?
ベノア 太平洋のさまざまな島を参考にしました。ニュージーランドの島は多様性にすぐれ、多様なバイオーム(生物群系)を提供しています。
――舞台となるアウロアは巨大な島ですが、どんな地形が存在するのでしょうか?
ベノア 壮大な雪山、雨林、沼地、農地が広がる緑地、海岸線、深い森林、そしてフィヨルドもあり、火山性の島の多様性を組み合わせています。
――そのような多様な地形や、そこに棲む生物、植物などはゲームプレイにどのように影響するのでしょうか?
ベノア さまざまなサバイバル要素を含み、岩などをカバーにしたり、泥を体に塗って隠れて撃つこともできます。植物や動物は素材として集めることができ、また各バイオームには天候が伴い、霧、雨、雪などに見舞われるので、ゲームプレイに多大な影響をもたらし、変化を楽しめます。
――島や地形のデザインで苦労したところはどこでしょうか?
ベノア より深く詳細を描くことでした。PCのほかにPS4、Xbox Oneと、プラットフォームはすでに決まっていましたので、それらの機能でさらにどこまで描けるのかを追求しました。岩についた苔や木々に絡まる蔦など、よりリアリスティックに、深く描くよう努力を重ね、より美しく、没入感の高いものにするためにできることを追求し配慮しました。
――なるほど。実際にプレイした際には、バイクを飛ばして移動してしまいましたが、もっと美しい環境に目を向けるべきですね(笑)。
ベノア プレイヤーの皆さんには、やりたいようにプレイしてほしいです(笑)。プレイヤーによっては、撃ちまくるのが好きな人、車を飛ばしたい人、戦法をしっかり立ててゆっくりエネミーの集まる場所を攻めたい人、軍隊のように進めたい人など十人十色ですが、本作はそうしたすべてのプレイヤーに対応し得る魅力があります。
――たとえば、島を端から端まで歩くとどれくらい時間がかかるのでしょうか?
ベノア どなたかが実際に試してくださるのを待ちます(笑)。ある程度はゲームの中で憶測できますが、皆さんにはまずゲームを体験してご自身で探索を楽しんでほしいですね。
――天候だけでなく時間が変化するが、夜間はゲームプレイにどう影響しますか?
ベノア ナイトビジョンなどのギアを使う必要があります。エネミーに驚かされることもあり、照明を使う必要もあるでしょう。天候と同様に、昼と夜はゲームに変化をもたらします。夜を待って攻撃したほうがいい場合もあります。ビバーク(野営地)が導入されたので、そこでワンボタンで時間を経過させることが可能です。
――ストーリーやミッションを進めることでさまざまなエリアに行くことになると思いますが、それ以外に探索できる場所はありますか?
ベノア 本作はとてもオープンなので、好きな順番で好きなことをやっていけます。ストーリーラインに沿って進み、いろいろな人に話を聞けば情報を得ることができ、そこから異なる場所へ行き、新しいギアや新しいキャラクターを見つけることになります。またワールドで何が起きているかについて情報を得ることができ、次のオブジェクティブがわかります。プレイヤーには島を探索して多数の情報を得て、新たな発見をしてほしいです。
――メインの島以外の場所には行けるのでしょうか?
ベノア マップで見えるところにはどこでもボートやヘリコプターなどを使って行けます。泳いでも行けますが、ボートをお勧めしますね(笑)。フェイクな場所はありません。それらの場所に行けば何かが見つかり、何かするべきことがありますし、ルート・ボックスや新しい動物も見つかるでしょう。
――ワールドのディレクターとしてもっとも注目してほしいところはどこでしょう?
ベノア ビリオネアがこの島を新たな世界として作り上げたのですが、これはストーリーの層のひとつになっています。彼が来る前にこの島にあったもの、スケル・テクノロジーができる前はどうなっていたのかなど、アウロア島には独自の長いストーリーがあります。古い鉄道もありましたし、金鉱掘りもいました。そして、それらはストーリーの背景として、べつの層のストーリーを形作っています。
――プレイしていくうちに島の全容や歴史がわかってくるのでしょうか?
ベノア いろいろなものを発見し、理解していきます。一部は完全に説明されますが、そうでないところもあります。これはプレイヤー次第です。ゲームの一部はゴーストであるプレイヤー自身の置かれた状況を探り、理解して解決することです。プレイヤーによっては触れないままになる部分もあります。早くエンディングまで辿り着きたいと思えば、通り過ぎてしまうものもあります。また、ゲームとしてリリース後も拡張し続けることが大事だと考えます。それは私たちに新たなストーリー、ナラティブを追加する多くの機会を与えてくれます。
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