ユービーアイソフトより2019年10月4日発売予定のアクションシューター『ゴーストリコン ブレイクポイント』。前作とのつながりや、本作ならではの協力プレイ、新たな舞台での戦いのポイントなど、気になる点を聞いた。

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『ゴーストリコン ブレイクポイント』開発者インタビュー。前作よりも挙動がリアルに。地形や環境を利用し、島の謎を追う【E3 2019】_01

Sebastien Le Prestre

Associate Lead Development Tester

――前作『ゴーストリコン ワイルドランズ』はボリビアが舞台でしたが、本作『ゴーストリコン ブレイクポイント』は架空の島でミッションに挑みます。島の特徴や地形の種類、島ならではの戦いかたなどを教えてください。

Sebastien舞台となる“アウロア“は、太平洋南西部に位置するミステリアスな島ですが、位置を特定するグリッドから外れてしまっています。ゴーストがこの島に胴体着陸しますが、ここで何が起きているのかは知りません。エネミーラインの後部に着陸した彼らは、この島の謎を解き、生き延びなくてはならないのです。

 巨大な島には山、砂漠、沼などの地形があり、多様なエコシステムが存在し、非常に美しい背景を提供しています。メインミッションのほかに、ファクション・ミッションや島の謎を解くための目標物があります。

 これまでの『ゴーストリコン』では、プレイヤーはスーパーソルジャーのようなキャラクターで、ずっと走っていることもできました。しかし今回は、いろいろな事象を考えてプレイする必要があります。目の前にある山を登ったほうがいいのか判断したり、ケガをしないようスピードをコントロールしたりすることで、より現実的で差し迫った感覚が味わえます。ある状況では乗り物を使わないほうがいいなど、島の環境を有利に使うことが必要です。

――プレイヤー(ゴースト)と、敵(ウルヴズ)の関係について教えてください。

Sebastienワイルドランズ』で2ヵ月前にリリースした“オラクル作戦”を覚えているかと思いますが、コール・D・ウォーカーはプレイヤーと同じくゴーストでした。同じチームの戦友だったわけです。ストーリーについてはあまり詳しく言えませんが、何かの理由でウォーカーは命令に従うのをやめて相手の側につき、プレイヤーと敵対しています。

 ウォーカーはゴーストとしてプレイヤーと同じトレーニングを受けていますから、同じアビリティ、アイテム、知識を持っています。プレイヤーはいまも最強のゴーストとして、自分の腕や知識をもって彼と競うのです。

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Sebastienウォーカーはかつてはオペレーターのひとりでしたが、その頃から影の部分を持っていました。しかし、最高のゴーストでした。アウロアで何が起きているのか、彼がなぜそこにいるのかはまだわかっていません。わかっているのは彼が命令に逆らい、元の戦友たちをコントロールして自らウルブスと名乗っていることです。彼らは大きな脅威であり、全てのドローンを制御しています。

 島は以前とても平和な地域で、農業用のドローンが開発されていました。ウォーカーがやってきて、これらを殺人マシンに変えてしまったのです。当初は起業家のジェイ・スケルという人物が、この地にユートピアを作りました。すぐれた労働者やエンジニアを連れてきて、美しい環境を作り上げました。かつてはテクノロジーを駆使した超モダンビルが並んでいたのです。しかし、ウォーカーが何らかの理由でこの島に来て、スケルからパワーを奪いました……アドベンチャーの中で、もしかしたらスケルに会うかもしれません。

――プレイしていてヘリコプター、装甲車などが出てきましたが、乗り物の種類はどのくらいあるのでしょうか?

Sebastienアウロアは軍の統制下にあるので、ミリタリーテーマの乗り物が多く、陸海空合わせて30種類以上あります。いろいろな地形に最適な乗り物があり、多くの地形に向いているものもありますが、重厚なタンクが最適な場合もあります。このゲームでは、地形がとても重要な要素になっています。

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――味方がドローンを飛ばしてビーコンを設置したり、ドローンどうしの戦いがあったりありました。

Sebastienゲーマーはつねに新しい、ユニークなチャレンジを求めています。本作は『ゴーストリコン』ですので、プレイヤーが人間型のエネミーを狙って頭を撃てば必ず倒せます。これに変わりはありませんが、ドローンはそこにさらにチャレンジが加わります。

 マシンなので撃たれても耐えられます。プログレッション・システムは2層になっていて、プレイヤーにはアビリティとスキルがあり、その中にギア・レベルがあります。ギア・レベルが高ければより多くのドローンと戦うことができ、倒せる可能性は高くなります。

――プレイヤーキャラクターのクラスは何種類あるのでしょうか?

Sebastienロンチ時にはシャープシューター、パンサー、アサルトとメディックの4つのクラスがあります。各クラスにはスペシャル・アビリティとスペシャル・アイテムがあり、たとえばアサルトは時間をかけてダメージを与えるグレネードを持っています。メディックはボックスを落として仲間のケガを治せるので、とても役に立ちます。ほかにも、ドローンを無効化したり、チームメイトや自分自身をリヴァイブさせるスペシャル・アビリティもありますね。

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――Co-opの最大人数は4人でしょうか?

Sebastienその通りです。もちろんソロでもプレイできます。協力プレイで可能なスペシャル・アビリティ――たとえばダップル、スリングショットなどはすべてソロプレイでも使用可能です。これらを使用するとき、前作ではAIチームメイトがいましたが、本作ではドローンを使って行います。

 当初は今作のテーマである、エネミーの背後に立つ孤独なゴーストには、AIチームメイトはふさわしくないと考えました。しかし、コミュニティからのフィードバックでAIチームメイトが非常に好まれていることがわかり、それはもちろん理解していますので、ロンチ後にAIチームメイトを加えることにしました。

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――敵の巨大な戦車が非常に強かったですが、4人で無事に倒すことができました。これはCo-opで戦うことを前提として実装しているのでしょうか?

Sebastienベヒモスですね。そうです。協力プレイでは、チームメイトと戦略を立てることができるので、ベヒモスのようなチャレンジにも立ち向かうことができます。

 しかしソロでもゲームのバランスをきちんと取っていますので、スキルとアイテムをうまく使えば、倒すことができます。まだ開発段階ですので、このあたりのバランスは調整中です。

――ミッションの種類はどのくらいあるのでしょうか?

Sebastienまず25~30種ほどのストーリー・ミッションがあります。ストーリーに沿ってこなしていきますが、セミ・リニアになっているので、あるところでは分岐します。

 それ以外には、今日プレイしていただいたファクション・ミッションがあります。これはデイリーで更新されるサブ・ミッションで、島にいるファクションに関係したものです。お金が手に入るので武器の購入などに使えます。ストーリー・ミッションを選ばずに進めても、もちろん経験は積んでいけます。また、ドローンを使ってランダム・ミッションをプレイして島のさまざまなイベントに関わることもできます。プログレッションはPvPにもそのまま持っていけるので、つねに経験値を積むことができます。

――ミッションに行かずに島を探索する場合、どんなことが可能でしょうか?

Sebastien島にある物資を集めることができます。これを使って毎日戦いに使うものを作成したり、武器の性能を上げるためにアタッチメントを作ったりと、いろいろなことが可能です。

 また、さまざまな目標物や施設を発見することもあります。これはミステリアスなエリアで、ここに入って調査を行うと、いろいろなものが見つかりますが、これらはストーリーをさらに深めてくれるでしょう。

 そしてもちろん『ゴーストリコン』ですから、多くのランダム・イベントが待ち構えています。森の中や、人々が住んでいる場所などです。今日プレイしていただいたベヒモスのように、島のあちこちにはドローンがいます。

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――PvP要素はありますか?

Sebastienはい。ロンチ時に実装されています。

――リリース後の拡張コンテンツについて教えてください。

Sebastienまだ詳細はお話できませんが、今年は多数のフリー・イベントを用意しています。初年度に3つのエピソードとレイドを追加します。シーズンパスはもちろんありますが、詳細はあらためてお知らせします。

――日本のファンにメッセージをお願いします。

Sebastien長年『ゴーストリコン』に興味を持っていただき、ありがとうございます。とても楽しめるゲームになっています。日本のゲームとはプレイのペースや感覚が異なる部分があるかもしれませんが、新しい経験を楽しんでいただければと思います。ありがとうございました!

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