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“カルト教祖”のめちゃくちゃな存在感は、歴代ボスにも負けていない【リードライターに訊く『ファークライ5』】
公開日時:2018-03-05 17:00:00
2018年1月に台湾・台北で開催された、台北ゲームショウ。多くのゲームメーカーが出展し、大盛況だった本イベントにはユービーアイソフトもブースを出展。中でも注目を集めていた『ファークライ5』だったが、現地で本作のリードライターであるAndrew Holmes氏にインタビューすることができた。
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2006年より開発スタジオのVolitionで『Saint Row』シリーズや『Red Faction』シリーズにライターとして携わり、2012年からはIrrational Gamesで『Bioshock Infinite』などのライターを担当。そして現在はUbisoft Montrealで、アメリカ・モンタナ州の架空の郡“ホープ・カウンティ”を舞台に、終末思想に捉われたカルト集団“エデンズ・ゲート”との戦いを描く『ファークライ5』のリードライターとして、この刺激溢れる物語を構築している。 |
初めて台北ゲームショウに参加し、「とてもクールで、皆さんの熱量には驚いている」と語るAndrew Holmes氏に、本作の世界観について訊いてみた。
――Andrew Holmes氏は『Saints Row』シリーズや『Bioshock Infinite』などでライターを務めていたとのことですが、『ファークライ5』に携わると決まったときはどう思われましたか? また、好きな『ファークライ』シリーズ作品は何ですか?
Andrew 『Saints Row』シリーズや『Bioshock Infinite』を作った経験は、『ファークライ5』のリードライターとして、すごく活かされています。2作ともオープンワールドのタイトルで、類似性はあるかもしれませんが、『ファークライ』シリーズにはいつもダークでエネルギッシュな印象がありますよね。いままで携わった作品にも同じような印象があるので、『ファークライ5』のような難度の高い作品も作ることができました。シリーズの中でいちばん好きなのは、自分が作っているのでどうしてもひいきしてしまいますが、『ファークライ5』です。今回のキャラクターは、とても個性が強く魅力的ですから。
――アメリカのモンタナ州という舞台設定、終末思想を掲げるカルト教団というテーマを、どのようにしてストーリーに落とし込んでいるのでしょうか?
Andrew ゲームを作り始めるときに、実際にモンタナ州に行って調査しました。住民たちとも交流を深めたのですが、とても田舎で、実際にカルト宗教の活動があったという歴史もありました。中央からも非常に離れた土地なので、政府もそれほどコントロールできなかった。場所、背景のせいで、カルト宗教が入りやすかったんですね。
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Andrew 『ファークライ』シリーズの敵キャラクターはめちゃくちゃ強くて、ストーリーでも存在感が大きく、特徴があります。今回もそれらに負けないような魅力を『ファークライ5』の敵に持たせるためには、カルト集団のリーダーという設定が最適でした。Dan Hay(『ファークライ5』のクリエイティブ・ディレクター)とも話したのですが、現代社会では、不安や緊張に満ち溢れた日々を、みんなが送っています。このような現在社会こそ、カルト集団が入りやすい。それが本作のコンセプトになりました。
――主人公(プレイヤー)はどのようにして“エデンズ・ゲート”との戦いに参戦するのでしょうか? そのストーリーを教えてください。
Andrew 主人公は新人の警察官で、エデンズ・ゲートを止めるためにモンタナ州へ派遣されます。しかし、トラブルに見舞われて捕まってしまいます。その後にいろいろとありまして、何とか住民たちと連絡を取ることに成功する。そこで、住民もエデンズ・ゲートに洗脳されていて、仕方なくエデンズ・ゲートに従っている人もいることを知ります。主人公がエデンズ・ゲートに対抗しようとすれば、住民の中から主人公をサポートしてくれる人も出てきて、レジスタンスとなって主人公とともに戦ってくれるようになるのです。
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今回はシリーズの中でも、より制限されずに、いろいろなミッションを自由に受けることができます。そのミッションをクリアーすればするほど“レジスタンスメーター”が溜まっていき、それが主人公たちの力となっていくのです。
――そのレジスタンスですが、個性的なコンパニオンキャラクターが登場することも判明しています。彼らは物語にどのような影響を与えていくのでしょうか?
Andrew 出会ったキャラクターたちは、ゲームの進行を手助けしてくれます。誰に出会って、誰とコミュニケーションを取るかによって、NPCの行動に影響が生じます。とはいえ、これらのNPCはメインストーリーに影響を与えることはありません。ただ、彼らの存在はゲームの世界観とストーリーを知るために役立ちます。たとえば、ニックとグレイスのふたりですが、彼らと話すと、エデンズ・ゲートがホープ・カウンティに入ってくる前の話をしてくれます。そのおかげで、ストーリーをより深く理解できるというわけです。いろいろなキャラクターと交流することで、さまざまな情報が手に入ります。
私がメインライターとしてすごく気を付けたのは、キャラクターと遭遇できなかったり、サイドミッションをクリアーできなかったことで、メインストーリーの進行が妨げられることのないようにした点です。キャラクターに会わなかったから、サイドミッションをクリアーできなかったから、メインストーリーが進まないという事態は起こりません。
――レジスタンスメーターは本作独自のシステムですが、このメーターがストーリーに与える影響は?
Andrew レジスタンスメーターは、ゲームの中でメインストーリーとサブストーリーをつなげる存在です。ストーリーの進捗を記録してくれるシステムと言ってもいいでしょう。ミッションをクリアーしたらもらえるポイントを溜めていくことで、レジスタンスメーターが高まっていきます。これを高めることでメインストーリーは進行していくのですが、メーターが高くなるほどカルト集団の反抗も強くなります。彼らからの注目を集めるようになるからです。
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たとえば、メーターを高めてジョン・シード(教父ジョセフ・シードの弟)を激怒させると、彼から電話が掛かってきて、主人公を捕まえると告げられます。そこで彼に捕まれば、さらに新たなストーリーが展開していくのです。発生する新しいミッションは、ストーリーを進める役割を果たしますが、このエピソードは必ずしもクリアーしなくてもいいのです。
――お話を聞くほど設定が刺激的なゲームだと思うのですが、宗教、しかもカルトという題材を扱うことで難しかった点はありませんか?
Andrew どのようなゲームでも、変わらない難しさがあると思います。単純に、カルトがセンシティブなテーマだから難しい、というわけではありません。本作のテーマを決めてから、カルトについて研究し続けました。実際の例も参考にしましたね。確かに、現実のカルトの研究が本作には活かされていますが、あくまで仮想の世界が舞台なので、その点はあまりセンシティブだとは思いません。逆に、カルトの要素は『ファークライ5』のシリアスな世界観を、より魅力的にすることに役立ちました。
――最後に、『ファークライ5』を通して、プレイヤーにはどのような体験を楽しんでほしいですか?
Andrew このゲームを通じてこんな体験をしてほしいというよりは、自分ならではの体験を楽しんでいただければうれしいですね。ライターの立場としては、ゲームで描かれるモンタナ州の環境と、目まぐるしく変わる多彩なシチュエーションを楽しんでいただきたいです。皆さんはそこでいろいろな人物と出会います。カルト集団というテーマを重く感じる方がいらっしゃるかもしれませんが、たとえば魚を釣ったり狩りをするのもおもしろいですし、本当にたくさんの体験が楽しめる作品になっています。ぜひ、多くの方々に『ファークライ5』の舞台を楽しんでほしいと思います。
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●GAME SPEC
タイトル:ファークライ5
ハード:プレイステーション4、Xbox One、PC
メーカー:ユービーアイソフト
発売日:2018年3月29日
価格:各8400円[税抜](各9072円[税込])
ジャンル:アクションアドベンチャー
CERO:18歳以上のみ対象
©2017 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Far Cry, Ubisoft, and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries. Based on Crytek’s original Far Cry directed by Cevat Yerli. Powered by Crytek’s technology “CryEngine.”