“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』の公式コミカライズ。少年少女たちは、戦争で捕らわれた家族を取りもどすため、謎の巨大戦車“タラニス”に乗り込み復讐の旅を始める……。火曜日マンガ配信予定。マンガ掲載の翌火曜日には、『戦場のフーガ』開発者からの連絡ノート『インターミッション』を配信。
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漫画家
足立たかふみ 氏
6月21日生まれ、B型。児童漫画、少年漫画、SF・ファンタジー漫画を得意とする。コミックガオ!にてデビュー。
平成13年「分解屋ピット!」で小学館第48回新人コミック大賞少年部門佳作を受賞。
代表作:『D・Mファイター焔』『メタルファイト ベイブレード』『バレエヒーロー・ファンタジー ダンの冒険』
『アニマギア』など。
Twitterアカウント:@takafumi_adachi
開発者からの連絡ノート
『インターミッション』執筆
松山洋
株式会社サイバーコネクトツー代表取締役/ゲームクリエイター/代表作『戦場のフーガ』、『.hack』シリーズ、『NARUTO−ナルト−
ナルティメット』シリーズ、『ドラゴンボールZ KAKAROT』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』/漫画原作『チェイサーゲーム』
Twitterアカウント:@PIROSHI_CC2
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『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第52.5回
2024-09-03 10:50:00
【【<<「第52.5話」】】
【バウム&シュトーレンの老人コンビ】
ベルマン軍人だったバウム&シュトーレンはゲーム本編でもわりとサブ的なポジションに置いておきながら、じつは少年マンガ的な脚本作りにおいて重要なファクターだったりするのです。
とくに私はこの“老人と子ども”という組み合わせが大好きで、本編脚本の作成時にもかなりこだわって調整したことを覚えています。
老人というのはやはり老衰とともに現役時の力は発揮できずともその豊富な知識を持っています。
一方で子どもたちは幼いがゆえに無鉄砲で無垢で純粋であるがゆえに力はないですが、未来があります。
まるで真逆な立場の老人と子どもの組み合わせにより生まれるシチュエーションや物語にいつも私はグッとくるのです。
共通しているのはどちらも現在は力がないということ。
老人は過去に力を置いてきていて、子どもたちはこれからの未来で力を手に入れるかもしれません。
こういう組み合わせにワクワクしませんか(私はするのです)?
【幕間回はいつもゲーム脚本担当の野口と相談して決めています】
こういう幕間回はいつもサイバーコネクトツーの社内にいる脚本担当の野口と相談して内容を決めています。
単行本の巻末に掲載されることが前提なので5ページという制約がある中でどういうエピソードを挿入するのが最適か? という相談をします。
もちろん5ページしかありませんので、そんなに長いエピソードを作ることはできませんからね。
この段階で物語的に伏線として回収しておかなければならないこと、補足しておかなければならないこと、などをいつも10分程度の話し合いで決めます。
まぁ付き合いも長いので、そんなに長時間話し合わなくても「このタイミングだとやっぱりあの部分のエピソードを補完しておくべきだよね」という風な感じで話しながらなんとなく決まっていく感覚です。
今回は「出番が少ないバニラと次の巻の展開につなげる伏線としてバウム&シュトーレンの老人コンビを出しておこう」ということになりました。
【松山のネームを公開します】
例によって幕間回のネームは私(松山)が担当しています。
コピー用紙の裏紙に手描きでババッと勢いで描いたものに赤文字で指示を入れて足立先生にお渡ししています。
お渡しした後には打ち合わせを行って確認事項を潰したうえで作画に入っていただく、という流れです。
実際にお渡ししたネームはこんな感じです。
だいたいのキャラクターがわかるシルエットで構成して、もう名前なんかも書いちゃったりしています。
それでも伝わりにくい部分などは赤文字で説明を入れている感じですね。
マンガのネームってこのレベルでも成立するんですよ。
ここからしっかり汲み取ってマンガに落とし込んでくれる足立先生の力量があってこそ、のやりかたなんですけどね。
【編集部コメント】
存在を忘れていたころに出てきたバウム&シュトーレン。そんなふたりが、『1』では敵国の軍人ではありながら『2』に入ってからはいい感じの立ち位置で子どもだちをサポートしているのが微笑ましいですね。
次話の更新が1週間おくれまして、『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』第53話は2024年9月17日(火)に掲載予定です。お楽しみに。