戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ

“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』の公式コミカライズ。少年少女たちは、戦争で捕らわれた家族を取りもどすため、謎の巨大戦車“タラニス”に乗り込み復讐の旅を始める……。火曜日マンガ配信予定。マンガ掲載の翌火曜日には、『戦場のフーガ』開発者からの連絡ノート『インターミッション』を配信。

  1. ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com>
  2. 企画・連載>
  3. 戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ>
  4. 【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

2024-05-07 11:45:00

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【【<<「第46話」】】

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【新型のベルマンガイスト】

 ゲームソフト『戦場のフーガ2』ではマンガと同様にベルマンガイストと呼ばれる敵が登場します。

 ただゲームは全12章で構成されていて左から右へと進行しながらバトルマスに止まったときにのみ戦闘が発生する仕様になっています。

 毎度おなじような敵が出てくると戦略もいっしょで攻略性がなくなりますし飽きてしまいますので、ゲームの進行に応じて少しずつ新しい敵が出現するように設計されています。

 なので、ベルマンガイストも序盤はボロボロの無人機のように見えていて、中盤くらいから半分が肉に浸食されたようなデザインになっています。終盤になると全体が肉で覆われたゾンビ戦車のような化物になっていく、という演出&設計が施されています。

 マンガ版ではその段階を省略していますので、いきなり肉戦車と闘っているというわけなんですね。

 せっかくなので開発資料を公開しますね(近日発表告知予定の『2』の完全設定資料集より)。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回


 ちなみに資料内の画像には半分肉のデザインがしっかり存在していますが、実際のゲームでは実装されませんでした(あくまでコンセプト段階の設計ということですね、実際に開発を進めながら「うん、あんまり差別化が図れてないね」などの理由でオミットされていくなんてことは多々あるということです)。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回 【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【ジンは殴り飛ばしてワッパは説得する】

 復讐に囚われ続けるマルトについにジンが拳を振り上げます。が、じつはゲームソフトのほうでは殴るなんてシーンは存在していません。

 ゲームを進行していきながら少しずつマルトに心境の変化がやってくる、という演出になっていたのですが、やはりマンガではそんなに時間をかけてはいられませんので。

 マルトに目を覚ましてもらうためにジンに気持ちよくブン殴ってもらいました(よくブッ飛びましたね、マルト)。

 そして、重ねるようにワッパがマルトを説得します。これもゲームにはない演出となっています。

 やはりマルトがおかしくなったときに、いちばん目が覚めるメッセージを出せるのはワッパだろう、ということで核心をついていただきました。

 こういう役割分担ができているところが仲間って感じがしていいですよね、グッと来ます。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【ハンナからのメッセージ】

 「あなたのお父さんとお母さんが亡くなった時」としれっとハンナが語っています。

 これはマルトの中のハンナのイメージなのでかなりマルトの視点というか想いが重なってしまっている感じです。

 マルトの父と母の死の真相はこれから『戦場のフーガ3』でしっかりと語られる予定なのですが、同時進行的に『3』の開発とマンガの連載が平行していくので少しずつ混ざっていきますね。

 もともとこのマンガ版のようではゲームで語られる内容を少しずつ先取りしながら構成&演出を行っていますので。

 こういうちょっとしたセリフに伏線が隠れていたりもするのです。

 あ、マンガ掲載時にはページが分かれてましたがせっかくなので見開きの状態で公開しています

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第46回

【編集部コメント】
 
 ハンナからのメッセージにあった 「あなたのお父さんとお母さんが亡くなった時」という言葉。『3』にも関係してくるということで、ぜひ覚えておきましょう。

 また、ゲームにはなかったジンやワッパの演出など、マンガならではの物語を楽しめるのがいいですね。

 次回、第47話は2024年5月14日(火)に掲載予定です。お楽しみに。