戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ

“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』の公式コミカライズ。少年少女たちは、戦争で捕らわれた家族を取りもどすため、謎の巨大戦車“タラニス”に乗り込み復讐の旅を始める……。火曜日マンガ配信予定。マンガ掲載の翌火曜日には、『戦場のフーガ』開発者からの連絡ノート『インターミッション』を配信。

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【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

2024-01-09 11:00:00

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

【【<<「第39話」】】

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

【エネルギー状態励起確認!】

 タラスクスをタラニスに接近させることで励起状態を継続して、仲間たちを転送させて奪還するという流れはゲームソフト『戦場のフーガ2』でも同様にあったのですが、じつは各章ごとのボス戦で何度していたことなんです。

 しかし本作はマンガですので、毎回同じ展開をダラダラとやるわけにはいきませんからね。(ゲームソフトはチュートリアルを兼ねていたり前の闘いの応用を攻略要素の中に含めたりしているので意味が異なるのです)

 マンガのほうではテンポ良く連続して奪還していくという流れを表現させていただきました。

 また“励起状態”という言葉はゲームソフトには登場していません。

 マンガだけの表現となっています(足立先生のアイデアです)。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

【ブリッツだけが感じ取った違和感】

 「待った、マルト!なんだか嫌な予感がする」

 なんて素敵なセリフなのでしょう。そしてその予感は絶対に悪い方に的中してしまうという少年漫画の王道的展開とセリフです。

 このへんの流れもゲームソフトには登場しません(ブリッツはこんなことを言わない)。

 マンガならではのキャラクター性ということで新たに設定させていただきました。

 こういうマンガならではの要素はだいたい私が全体の構成プロットを足立先生にお渡しするタイミングでセリフを具体的に書いて指示をしています。

 余談ですが、『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』は単行本に6話単位で掲載されていますので、だいたい毎回私が6話単位で物語のプロット構成とおおまかな(強調すべき)セリフを書いて足立先生にお渡ししています。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

【ゲームソフトとマンガでは表現が異なる理由】

 ハンナの散り方がゲームソフトよりもエグみが増しています。これは意図的に足立先生に「エグみを強くしてください」とハッキリとお伝えしています。

 というのもですね、ゲームソフトには各国ごとに設定されたレーティング審査というものを受けなければゲーム自体を発売することができません。

 そしてそのレーティングも(推奨年齢が)低ければ低いほど販売できる国や地域は増えていくのです。

 なのでゲームソフトではなるだけレーティングが高くなってしまわないように配慮された表現にすることが多いのです。

 ゲーム本編である『戦場のフーガ2』を実際に遊ばれた方なら、同じシーンでのハンナが散っていく表現が大きな光に包まれてパーンとパーティクルのように消えていったことを覚えてらっしゃるかと思います。

 かなりマイルドな表現になっていますよ、ゲームソフトのほうは。

 しかし! 本作はマンガですからね。ゲームソフトでは制限されていた表現を思いきりイメージとインパクト優先で描くようにしています。

 おかげでこの第39話が公開された時には(とくに海外で)大きな反響がありましたね。

 さて、次回も見どころ満載でお送りしますよ(私はネームを含めた制作中の原稿を逐一チェックしていますからね、先にあのシーンを見ています)。

【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第39回

【編集部コメント】

 ゲームより衝撃的な演出がされていた第39話ですが、松山社長の解説によると今後もよりマンガだからこそできる表現で『戦場のフーガ2』が描かれていくことになりそうですね。

 次回、1月16日(火)に『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』第40話を掲載予定です。お楽しみに。