“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』の公式コミカライズ。少年少女たちは、戦争で捕らわれた家族を取りもどすため、謎の巨大戦車“タラニス”に乗り込み復讐の旅を始める……。火曜日マンガ配信予定。マンガ掲載の翌火曜日には、『戦場のフーガ』開発者からの連絡ノート『インターミッション』を配信。
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足立たかふみ 氏
6月21日生まれ、B型。児童漫画、少年漫画、SF・ファンタジー漫画を得意とする。コミックガオ!にてデビュー。
平成13年「分解屋ピット!」で小学館第48回新人コミック大賞少年部門佳作を受賞。
代表作:『D・Mファイター焔』『メタルファイト ベイブレード』『バレエヒーロー・ファンタジー ダンの冒険』
『アニマギア』など。
Twitterアカウント:@takafumi_adachi

『インターミッション』執筆
松山洋
株式会社サイバーコネクトツー代表取締役/ゲームクリエイター/代表作『戦場のフーガ』、『.hack』シリーズ、『NARUTO−ナルト−
ナルティメット』シリーズ、『ドラゴンボールZ KAKAROT』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』/漫画原作『チェイサーゲーム』
Twitterアカウント:@PIROSHI_CC2
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【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第14回
2022-08-16 11:00:00
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【ソウルキャノンにいちばんにぶち込まれたキャラクターは誰か?】
社内でモニター会をする際にはかならず私自身も直接プレイして所感を開発チームに伝えます。
「序盤の敵戦車の強さはもう少しだけ下げよう」
「危険なルートを選択した際のやばさはもう少し上げよう」
わりとこんな感じの概念的な指示もありましたが、かなり細かくパラメーター調整の指示をしました。そして、同時に30名のモニター参加者のデータと見比べながら最適な数値を決定していきました。すると、いろいろな傾向も見えてきたのです。
"最初にソウルキャノンにぶち込まれる犠牲者は誰がいちばん多いのか?”
社内でモニター会を実施したときと、発売された後のお客様の選択結果は見事に一致しました。
1位:ボロン
2位:ソックス
3位:マルト
どうしてもみんな「太っちょとメガネは役に立ちそうにない」と、思う傾向があるようです。とくにボロンは太っている見た目から「いちばん役に立たなさそう、いちばんご飯食べそう、いちばんノロマなイメージ」という印象を持たれてしまい犠牲になることが多かったようです。
しかし! 『戦場のフーガ』をプレイすればご存じのはずですが、じつはボロンは最強キャラです。
だから(私自身も含めて)プレイの中盤から後半にかけてボロンがバトルの中で覚醒しつつその強さを発揮する姿を見ながら「あのとき(第1章のソウルキャノン選出時)はゴメンなぁ、ボロン」と心の中で謝り続けていたことでしょう。
こういった傾向が出ることは社内モニター会のときからわかっていたのでした。
【アメリカではまた結果が異なるのでした】
ちなみにアメリカのプレイヤーの多くは日本人とはまったく違う感覚で選んでいたようです。
"デブ=役立たず”というのは日本独自の感覚のようですよ。アメリカ人のソウルキャノン犠牲者ランキング
1位:メイ
2位:ソックス
3位:マルト
このランキング結果を見たときには「アメリカ人には人間の心がないのか?」と思わずにはいられませんでした。が、この結果にはちゃんとした理由があるようです。
アメリカはやはり日本人以上に戦争が身近にある、という感覚が備わっているのでしょうか。まずマルトの妹であるメイ(4歳児)が選ばれる理由の多くは「戦場では子どもは役に立たない、闘えないやつから死んでいく、全員が死ぬよりもマシな未来を選択する」という考えがあるとのことでした。
なんて冷静な判断なのでしょう。ちなみにソックスが選ばれた理由も同じような考えだったようです(いちばん弱そう)。そして、アメリカ人の感覚的には“デブ(体重がある)=強い”というイメージがあるようです。だから、ボロンは絶対に犠牲にならない。マルトが3位に入っているのは日本人とほぼ同じ感覚でした。
「お前がリーダーだろう、責任はお前が取れ」
そういう理由でマルトはソウルキャノンにぶち込まれていたのでした。
国によって結構こういった感覚の違いが出るのはおもしろいですよね。
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【編集部コメント】
『戦場のフーガ』最初のソウルキャノンランキングいかがでしたでしょうか。興味深い結果になっていましたね。
ちなみに、私が最初に選んだのはメイでした。理由はないです。そんなもんです。
来週2022年8月23日(火)は『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』の第15回を掲載予定です。お楽しみに!