“戦争×復讐×ケモノ”をテーマにしたドラマティックシミュレーションRPG『戦場のフーガ』の公式コミカライズ。少年少女たちは、戦争で捕らわれた家族を取りもどすため、謎の巨大戦車“タラニス”に乗り込み復讐の旅を始める……。火曜日マンガ配信予定。マンガ掲載の翌火曜日には、『戦場のフーガ』開発者からの連絡ノート『インターミッション』を配信。
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足立たかふみ 氏
6月21日生まれ、B型。児童漫画、少年漫画、SF・ファンタジー漫画を得意とする。コミックガオ!にてデビュー。
平成13年「分解屋ピット!」で小学館第48回新人コミック大賞少年部門佳作を受賞。
代表作:『D・Mファイター焔』『メタルファイト ベイブレード』『バレエヒーロー・ファンタジー ダンの冒険』
『アニマギア』など。
Twitterアカウント:@takafumi_adachi

『インターミッション』執筆
松山洋
株式会社サイバーコネクトツー代表取締役/ゲームクリエイター/代表作『戦場のフーガ』、『.hack』シリーズ、『NARUTO−ナルト−
ナルティメット』シリーズ、『ドラゴンボールZ KAKAROT』、『鬼滅の刃 ヒノカミ血風譚』/漫画原作『チェイサーゲーム』
Twitterアカウント:@PIROSHI_CC2
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【『戦場のフーガ』開発記録】『インターミッション』第7回
2022-03-29 11:00:00
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【プログラマーがいなくてもゲームは作れる?】
「プログラマーがアサインされないんじゃゲームは作れませんよ?」と、言う人もいると思いますし、普通に考えるとプログラマー無しではゲームソフトは作れません。しかし、そんなことを言っていたらいつまでたってもゲーム開発をスタートすることができませんので、まずはやれることから始めました。
システム概要・シナリオ・グラフィックリソースの洗い出し・メインキャラクターデザイン・イメージボード作成などの作業から粛々と進行しました。どのみちこういった要素から先行して用意しないと、いざプログラマーがアサインされたとしても“何をどうすればいいのかわからない”ということになってしまいますからね。
なので、最初の1年(2018年)はひたすら仕様書と絵素材の制作に努めましたよ。そして、およそ1年近い年月が経って「いくらなんでもプログラマーの合流が遅くないか?」と編成に確認したところ、「まだ『戦場のフーガ』にアサインできるプログラマーの目途は立っておりません」ということでした。そうなのです、そのころのサイバーコネクトツーでは巨大な二つのプロジェクトが進行していて、その両方が同時に炎上していたのです。
この巨大な二つのプロジェクト内での度重なる仕様変更とそれに伴うスケジュール遅延のせいで、それはもうわかりやすく炎上して完全に火の車状態だったのです。
そして私はサイバーコネクトツーの代表であり責任者でもあるわけですから、その状況は誰よりもわかっていますし、すべてを把握しています(ちなみに片方は、なかなかの規模の仕様変更&作り直しを行っていました。完全に余談ですがこういった仕様変更などはゲーム開発においては日常茶飯事なのです。「そうならないようにしよう!」といくら気を付けていても絶対に全ての要素で順風満帆に開発が進行することはありません。絶対に大なり小なり仕様変更は発生します。それをいかに最小限に抑えるかがキモとなってくるのですがこの時は割と根本からひっくり返して作り直している真っ最中でした。しかし! こういった見直しや仕様変更による数々の作り直しを経て一本のゲームソフトはどんどん洗練され面白くなっていくのです。だからサイバーコネクトツーの開発スタッフも私も誰も悪くないのです)。
いずれにせよ。
「あぁ、こりゃ当分は無理だな、どれだけ待っても『戦場のフーガ』にプログラマーがアサインされるのはずいぶん先になってしまうな、よし、“プランB”に切り替えるか」。
そうやって発動された“プランB”によって、同じ福岡にある別のゲーム開発会社にプログラム部分をまるごと発注することにしたのでした。
【プログラム部分をまるごと外部の協力会社に発注】
「社内でプログラマーをアサインできる目途が立たないのなら外の人に手伝ってもらおう」
これこそが“プランB”なのです。
正攻法=当初の予定通りに物事が進まないなんてことはよくあることです。それをただボーっと待っていても事態は改善されるはずもありませんからね、だったら違うプランを模索して提案し実行するのがクリエイターです。
福岡にある小規模なゲーム開発会社に打診をしてプログラマー3名をアサインすることが出来ました。これでゲームが、バトルが、システムが作れます。やっぱり困った時は地元の仲間ですよね、頼りになります。こうして『戦場のフーガ』は新体制のもと、改めて開発を再スタートすることになったのでした。しかし、やはり、それでも、開発は難航することとなったのです。
肝心のサイバーコネクトツー側に外部のプログラマーをうまくハンドリングしていっしょにモノを作っていくという経験があまりにも無かったのでした。
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【編集部コメント】
途中かなり長い松山社長の独り言がありましたが、『チェイサーゲーム』のようなできごとは頻発していたのですね!
そして、“プランB”で外部からプログラマーの協力を得ることができたのですが、またもや暗雲立ち込める最後の一文が……。 果たして、このプロジェクトはどうなっていくのでしょうか。次回の『インターミッション』をお楽しみください。
来週4月5日(火)は『戦場のフーガ 鋼鉄のメロディ』の第8回を掲載予定です!