現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。第13話まで無料公開中です。また、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」も必読。マンガが収録されている単行本は、最終巻第7巻まで発売中。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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【漫画の裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム』シーズン2 第38回
2024-11-18 10:50:00
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【まずは楽しい空気作りから】
正直、今回のエピソードについて詳細を言及したくなかったのですが、さすがにもうむりがあるので触れておきますね。
一連のこのアニメ業界編の数々のエピソードは、残念ながら私自身が実際に体験してきた経験談からできているのです。
会議室に参加者が揃っている状態であるにも関わらずいつまでたってもミーティングが始まらない、どころか、まだ名刺交換や挨拶すらできていない。
みんな自由に雑談していてまるでこちらの話を聞いてくれない。基本的に無視される。
私自身も(数10年前の出来事なので)若かったこともあって空気を読みながらも行儀よくブチ切れたりしながらしっかりと揉めた後に仲よくなったりして関係性を築いていきましたが、それも(文字通り)大昔の話ですからね。
現代のアニメ業界でここまで酷い姿が確認できるかどうかはわかりませんが、蓮実のような若いクリエイターがちゃんと向き合えるような現場になってるといいなぁ、と思いますしそう願います(とか言いながらね、現在のアニメ業界の人たちに取材をしてみると私が経験したこと以上に酷いエピソードしか出てこなかったのでさすがに不採用にしました)。
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【アニメ業界はクリエイターが強すぎる】
もうこれも言ってしまいますが、アニメ業界はゲーム業界(というより一般的な企業常識)と根本的に感覚が違っていて、作り手が異常に強いんです。
たぶんこれもなんとなく肌感覚で感じてらっしゃるかもしれませんが、とにかくアニメーターの待遇・主に金銭面の薄謝が原因というか、いや、わかりにくいですね、ハッキリ言い直しますね。
要するにアニメーターはギャラが安いのをいいことに「こんな安いギャラで仕事してやってるんだから少しくらいのわがままは許してくれよ」という主張が異常なほどにまかり通っているのです。
だから約束を守らない・スケジュールを守らない・言うことを聞かない、だって安いギャラでこき使われてるんだから、こっちはね。
もちろんアニメ業界全体の名誉のためにも言っておきますが、全員がそうではありませんよ。一部のそういう人が実在するだけ、なのですが、そういう人に限って影響力が大きくて声がデカいんです。
だからみんなが振り回される。
結果、アニメーターが強くて、資本提供者であるはずのクライアントメーカーのプロデューサーの方が弱いという図式が成り立ってしまうのです。
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【アニメ業界編の核心へ突入していく】
このシーズン2ではゲーム業界×アニメ業界という両方の世界を行き来しながら同時に描いていくスタイルをとっています。
そして、これから物語はその核心へと触れていきます。私自身がこれまでに経験してきたことや出会った人々、そして数々の取材を通して知った最新の業界事情も含めて、シーズン2の全体構成をプロットとしてくみ上げたときに「こういうことを伝えたいな」とイメージしていた核心部分です。
その時・その瞬間まではもう少しだけ蓮実には苦労してもらうことになりますが。
いましばらくお付き合いのほどよろしくお願いいたします。
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【編集部コメント】
マンガの内容だけでも十分強烈ですが、それ以上のエピソードもあるとのこと。“劇薬 チェイサーゲーム”として、怖いもの見たさでいつか公開してもらいたいですが……。
次回のマンガ『チェイサーゲーム』は11月25日(月)に掲載予定です。