シーズン2 第26話　“ 黒き翼の天使（6）”

【じつは更木と月は成田空港の近隣ホテルで一泊していました】

　漫画内では表現していませんが、前回の“284日前”から1日が経過して“283日前”となっていることにお気づきでしょうか。

　あのBARで本田からスーツケースを預かって車を運転して成田空港に向かっている時点ですでに夜なんです。

　もうその時点で上海行きのフライトはありませんでしたので、これも本田が手配していた近隣のホテルにふたりは宿泊しています。

　しかし、すぐに月が寝てしまったため、ろくになんの会話もすることなく飛行機に乗って上海に到着した、という流れになっています。

　すべてを細かく表現してしまうとキリがないのでこうやって省けるところはマンガの表現として意図的に省いておりますのでご容赦ください。

【おねつがでやすいカラダなんだって】

　月ちゃん自身の口から語られていますが、“熱が出やすい身体である”ということはドラマ『チェイサーゲームW パワハラ上司は私の元カノ』の中でもじつは表現されていたのです。

　ドラマ第2話の冒頭で冬雨が浩宇に対して「（月の）熱は？」と尋ねて「もう下がったから大丈夫」と答えるやりとりがあります。

　その後にはウィルス性の風邪にかかったりもしていましたね（ドラマ第4話で樹が看病しています）。

　あまり多くは語りませんが（カクレンボとか）、どうやら月ちゃんにはまだ明かされていない事情があるようです。

【ママがまえにニホンでせいかつしてたから】

　「日本語（話すのが）お上手ですね」という更木の問いに「ママが前に日本で生活してたから、お家では日本語だよ」と月ちゃんが答えています。

　だから、月ちゃんも日本語がペラペラなんですね。

　ママというのが誰を指しているのかは聡明な読者の方であればすでに察してらっしゃると思いますが、あえてここでは触れませんので（あしからず）。

【いちばんおおきなおうちにつれていってください】

　月ちゃんはどうやら祖母から「迷った時は一番大きな家に連れて行ってください」と伝えるように言われていたようですね。

　それにしてもとんでもなく大きいですねぇ、林家。

　少しだけ中国と日本の文化的な違いを説明しておくとですね。日本と違って中国の家には表札を飾るという文化がありません。

　どうやら表札文化は（昔は名字を名乗れなかったという）日本の歴史的背景から育った文化のようです。

　中国の一般家庭には表札を飾るなんて風習や文化はなくて、歴史的建造物などにのみ表記されたりします。

　最後のコマにもありますが“林府”（中国では右から左に漢字が表記されます）と門に表記されていることから林家がどれだけ大きい存在なのかが伝わってきますね。

　余談ですが、“林府”というのは“林家”という意味です（中国語では家は府と表記されます）。

【編集部コメント】

　月の登場で、なんだか更木がイイお兄さんに見えてしまう……。更木の珍道中はまだ続くみたいですね。

　次回のマンガ『チェイサーゲーム』シーズン2第27話は、2024年4月8日（月）に掲載予定です！　

　また、4月23日発売予定の『チェイサーゲーム』の単行本第10巻も予約中です。ぜひ、チェックしてみてください。

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