短期連載第5話　“青き瞳の王子（2）”

【短期集中連載第5話：今回もほとんどが実話でした】

　短期集中連載は現代が舞台となっていますので、いまの時勢をかなり反映させた問題が起きています。

　ウクライナ情勢の影響でロシア語翻訳者の仕事のギャラが振り込めないかもしれない、という問題は実際にサイバーコネクトツーで起きた出来事です。

　『戦場のフーガ』のロシア語の翻訳者の仕事がちょうど完了したタイミングで戦争が始まってしまったので、取引銀行から「入金は難しいかもしれないし、いつになるかわからない」という連絡がありました。

　幸いにも（作中の通り）後日入金は無事に完了したのですが、やはりこの先はどうなるかわかりません。

　ゲームビジネスと戦争なんて何も関係が無い、なんて思うのは大間違いなんです。結果的に（現在も）せっかく制作したロシア語版はプラットフォーマー各社が販売サービスを停止した影響でリリースできていません。せっかく作ったゲームソフトなのに販売すらできないなんて本当に悔しいです（もちろん情勢が落ち着いたら各プラットフォーマーの判断で販売が再開されるとは思いますしそれを祈って待っています）。

　また第5話の中で西川さんに寄せられた、“寄付に対するクレームがあった”、“公表していない会社の外線電話に『.hack』の権利を主張する謎の人物から電話がかかってくる”、“自販機におつり30円の取り忘れ”などのトラブル相談はいずれも実際にあった出来事です。

　取締役って大変なんですねぇ。毎日さまざまなトラブルが起きるのが会社なんです。

　ゲーム開発会社の仕事はおもしろくて売れるゲームを制作すること。ですが、ゲーム会社の役員の仕事はそこで起きるさまざまなトラブルの相談検討対策解決をすることなんです。

　ホントは西川さんだって開発スタッフといっしょに毎日コツコツとゲームソフトを作り続けて生きていたいはずですが、残念ながら立場がそれを許してくれません。けれど、役員だからこそ判断して解決できることも多いですしそれこそが勤めなので、もうがんばってもらうしかありません。

　がんばれ、西川！ 負けるな、西川！

　予告カットには、久しぶりに本田さんがバーンと登場していますね。

　じつは第4話の冒頭で“宮崎＆本田は北海道出張中”と書かれていたのですがお気付きでしょうか。さて、本田さんと宮崎社長の北海道出張の話、になるかどうかは読んでからのお楽しみ！ ということで。

　短期集中連載第6話は2022年10月13日（木）の午前中に公開予定です。

【ドラマ第5話：マンガよりも久井田さんの心が赤裸々です】

　会社を辞めることになった久井田さんと、それに動揺する魚川の姿が実に対照的でしたね。原作マンガ以上に久井田さん自身の心情というか心境の変化や本音は赤裸々だったように感じます。

「ふつうの人は休みの日はゲーム以外もするんだよ？」

「ほかにも欲しいものがいっぱいあるの」

「いっかいゲームから離れてもらえる？」

　もうなんか観ていて辛いw

　まるでワタシ自身が責められているような感覚になりましたね。そして、魚川＆龍也の「まるで言ってる意味がわからない」セリフシンクロが切実で良かった。

　ドラマ第6話からはついにあの男が登場して滅茶苦茶になりますよ。マンガ以上に暴れ回るあの男とそれに翻弄されまくる龍也たちのリアルな苦悩を（胃をキリキリさせながら）楽しんでください。

　第6話はこれまで通り木曜日の夜24時30分から放送予定です。

【期間限定】第1話「助けてと言えないクリエイターはダメなんだよ」チェイサーゲーム 渡邊圭祐 東啓介 宇垣美里 ゲーム業界の夢と苦労をリアルに描いたお仕事ドラマ【公式】

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