チェイサーゲーム

現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。第13話まで無料公開中です。また、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」も必読。マンガが収録されている単行本は、最終巻第7巻まで発売中。気になる方はぜひチェックしてみてください。

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【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム・短期連載編』第3回

2022-09-26 11:00:00


短期連載第3話 “幻の月の少女(3)”

【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム・短期連載編』第3回


【短期集中連載第3話:金と誇りのために】

 仕事ってなんのためにするのでしょう?

 お金を稼ぐために。夢のために。自分自身の生きがい。家族を養っていくために。好きなことを仕事にしているから。自分自身の能力をいちばん伸ばしていけるから。世の中の役に立ちたい。趣味の延長線上。自分の特技を生かしている。正直なんでもいい。ただの労働。ぶっちゃけやりたくないけどやらなきゃいけない……。

 働く理由や動機などは本当に人それぞれだと思います。

 みんな、いろいろなことを考えたり考えなかったりして働いているというのが現状なんじゃないかと思います。“従業員”の皆さまは。

 働いているほとんどの人がきっと誰かに雇われて仕事して報酬を貰っているという立場(従業員)の人が多いのではないでしょうか。

 では、“雇う側”である経営者が考えていることってなんだと思いますか?

「誇りと金のために働け」

 本作第三話では魚川の口から(過去に言われたエピソードとして)そんな言葉が語られました。
じつはこれ、著者である私自身がこれまでにも何度もサイバーコネクトツー社内で従業員に対して伝えてきた言葉なんです。実際に言っているということです。

 だって、結局みんな必死に働くんですよ。動機はさまざまですが、いざ仕事を始めると結局みんな一所懸命その使命を果たそうとがんばってくれるんです。

 そんな従業員のために経営者が・会社が、返してあげられることってなんでしょうか。

 “誇りと金”しかないんです。

「この仕事やってよかった」

「この仕事は私が担当したんです」

 そうやって胸が張れることってあまりなかったりします。それでもどんな仕事でも携わって仕事をしてくれたスタッフひとりひとりが「やってよかった」と思って胸が張れる仕事を用意する。そして、最後までその誇りを胸に持ったまま闘えるような環境を用意すること。それが経営者の務めであると私は常々思っています。

 そしてもうひとつは金です。結局のところ金しかないんですよ。がんばっていい仕事をしてくれた従業員に経営者が返せるものって。

 もちろん「ありがとう」という感謝の気持ちが先にありますよ。けどそれをカタチにして伝えられるのは金だと思っています。

 だから、誇りと金のために働いて欲しい。欲しがって欲しい。

 ほかの企業のすべての経営者が同じであるとまでは言いませんが。少なくとも私はずっとそう思って願って仕事をしています。


【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム 『デバッグルーム・短期連載編』第3回

 次回!短期集中連載第4話はどうやら西川さんが中心の回?になっているようですね。お楽しみに!

【ドラマ第3話:最初から完成された会社なんてない】

 これまた反響の大きい回でしたね。木本の嫌な部分が全開で、渡邊くんと三浦さんのインターン生ふたりの苦悩と、上田の印象が少し変わるようなぎゅっといろいろな要素が詰め込まれていたようなエピソードでした。

 トランスジェンダーもいて、コミュニュケーションが下手なクリエイターもいて、すぐに怒るような上司もいて、セクハラ&デリカシーの欠如した人間もいて、すぐに仕事さぼってお菓子ばかり食べているような人間もいる。

 会社って組織っていろいろな人間の集合体なんですよね。

 けどね、みんなが何かしらの期待をされてそこにいるってことは間違いないんです。

 そして、いろいろな人間がいていいんです。

 そうやって少しずつみんなで与え合って助け合っていっしょに目標を達成していく。

 そういったメッセージが込められているような回でした。

 さて、「番組後半の展開で声優さんが起こした不祥事でゲーム自体が作り直しになるなんてことがあるのか?」と、いう部分が視聴者の間でも話題になったようなので少しだけ補足しておきますね。

 ゲームソフトの制作を行っている中で、今回のように声優さんやアイドルの方を特別に起用してゲーム内で大きく取り扱うなんてことはじつは少なくありません。有名なタイトルだとSEGAさんの『龍が如く』などがそうですね。

 実在する有名な役者さんの顔や演技をそのままゲーム内で表現することはやはりあります。そして、“もし!そういった役者さんが不祥事を起こしてしまった”場合には(本当に何度も協議を重ねた末にですが)作品内のデータをゼロから作り直すことだってあるんですよね。

 今回の(正確には第4話)エピソードではそんな問題が語られていく予定です。

 また龍也たちがその困難をどうやって乗り越えていくのか?必見のドラマ第4話はまた木曜日(9月29日)24:30から放送予定です。お楽しみに!

 なおドラマ『チェイサーゲーム』第1話はYouTubeで無料公開中です。

【期間限定】第1話「助けてと言えないクリエイターはダメなんだよ」チェイサーゲーム 渡邊圭祐 東啓介 宇垣美里 ゲーム業界の夢と苦労をリアルに描いたお仕事ドラマ【公式】


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