現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。月曜日配信予定。漫画掲載の翌月曜日には、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」を配信。単行本第5巻が好評発売中!
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【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第52回
2021-08-09 11:00:00
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【インゲームモーション】
新人アニメーターとして入社すると、まず3か月ほどの研修を実施します。
“ボールを弾ませる”や、“歩く・走る”、“バレーボールのアタック”といった研修課題が出され、新人アニメーターはみんな同じ課題を制作して上司からチェックを受けます。その3か月の研修が終わったら、実際のゲーム内で使用するインゲームモーションの制作を行うことになります。作中の龍也がやっているのは、まさにその段階ですね。
あくまで目安ですが、一日にひとつのインゲームモーションを制作して先輩にチェックを受けて合格してつぎのモーションに取り掛かる……という流れになります。先輩のチェックを受けてリテイクが発生した場合には、その都度修正をしなければなりません。
ちなみに1日1モーションという制作スピードは、あくまで若手に与えられたスケジュール目安であって、中堅やベテランのアニメーターは1日に2つから3つのアニメーションを制作しFIX(完成)させることが求められるようになります(もちろん、作るモノによって変動しますが、あくまで目安だと思ってください)。
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【まるで駄目だよ】
もちろん、先輩社員は新人に対してこんな酷い言いかたはしませんよ? おそらく、勇希はよっぽど機嫌が悪かったのでしょう。
ちゃんと“何が良くないのか、どうすれば良くなるのか”を説明&指示した上で再修正をやってもらいます。作中の勇希のようなやりかたで「もういい、あとは引き取る」なんてことを言っていると、新人はまるで成長できませんからね。絶対にやってはいけない行為です(勇希はよっぽど機嫌が悪かったのでしょう)。
ちなみに作中では表現的に割愛していますが、通常、インゲームモーション制作は“モーションコンテ”と呼ばれる絵コンテの制作から始まります。これからどんなモーションを制作するのか、ということを絵コンテ(編注:流れがわかる下書きのようなもの)に描いてまずはそれを先輩に見てもらって、オーケーが出てからモーション制作という流れになります。
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【先輩たちよりも俺のほうが勝っている】
第一部のときにも同様のシーンがありますが、見比べると同じセリフ・同じシーンでもずいぶんと印象が違うことがわかると思います。
見ている側のその時の心情によって、見え方かたは180度変わるものです。いったい、勇希に何が起きたのでしょう? その答えは第五部の中に!
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【2022年の新堂龍也(37)】
いきなり物語の設定が未来になってしまって困惑された方もいらっしゃるかもしれませんが。これが本作全体を通して最後の時間軸となります。
この未来にどのように物語が繋がっていくのか? ぜひ激動の第五部にご期待ください。
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【TGSフォーラムの登壇者メンバー】
テーブルに置かれた書類を見ると、新堂龍也以外にも何やら見たことがある名前が載っているようです。うーん、なんか作画的にボカしているようですが、よーく目を凝らして見ると、エイリム高橋英士&スクウェア・エニックス齊藤陽介&トゥーキョーゲームス小高和剛の名前が書いてあるようです。
しかも、そのあとのページでは、楽屋らしき場所でそれぞれが談笑しているようにも見えますね。これもたぶんまったく本人確認をしていないと思われます、いや、そんなことはないか、ファミ通のことだから、きっと編集部のほうで先回りしてそれぞれ事前に出演確認と実名表記の承諾を取ってくれていると私は確信してますし、絶対に大丈夫だし、仮にファミ通がまったく事前連絡や確認を本人たちに取っていなかったとしても、これまた仮にそれぞれの会社の別の部署の担当者がそれを見つけて「あれ?これってウチの会社の○○じゃね?」とか言い出して、また広報部署とか経由でそれぞれに報告が上がったとしても「え、そーなの? オレ出てるの? 別にいーけど」と言ってくれる器量のデカい素敵なクールナイスガイをゲーム業界の中からイケメン順に選ばせていただきました。だから絶対大丈夫! 絶対だ!
以上、原作コラムとなります。
そして次回は、先週のマンガ連載のときもお伝えしたように、「松山社長は『チェイサーゲーム』の中で死ぬのでは?」と以前から予言していたあるゲームクリエイターの方と松山社長の対談をお届けする予定です。
8月16日(月)の特別対談をお楽しみお待ちください。