現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。月曜日配信予定。漫画掲載の翌月曜日には、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」を配信。単行本第5巻が好評発売中!
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【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第35回
2020-10-05 11:00:00
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【パブリッシャーとデベロッパー】
世の中のかたが「ゲームメーカーといえば?」と聞かれて頭の中に思い浮かべるのは、ほぼパブリッシャーです。
企画・製造・販売を手掛けるので、テレビCMやPVなどで頻繁にメーカーのロゴなどを目にすることがあるからです。しかし、会社数で言うと、“ゲームソフトを作っているデベロッパー”のほうが圧倒的に多いのが現状です。日本国内だけでも1000社以上あると言われています。
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【企画提案】
もちろんパブリッシャーからのオファーを断ると決めているわけではありません。内容によってはお話を伺いますが、メーカー側からのオファーで仕事をしたことがないのも事実です。
けっきょくのところ、全部を納得した状態で開発を行うためには自分たちで決めることがいちばんだと考えています(これは、あくまでサイバーコネクトツーの考えであって、すべてのデベロッパーがそうだと言っているのではありません)。
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【ウチでゲーム化する!】
『.hack』や、『NARUTO-ナルト-』、『ジョジョの奇妙な冒険』、『ドラゴンボールZ』、『鬼滅の刃』などのゲーム化はこのようなプロセスを経て、すべてこちらからの企画提案です。
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【仕様変更の回数が尋常じゃない】
胃が痛い話ですが、炎上しているプロジェクトでは仕様変更が多いです。決まらないから終わらないのです。
原因は決してひとつではありませんが、今回のエピソードでは“ある原因”のせいで、このような仕様変更が頻繁に起きているようです。
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【ひっくり返される】
いわゆる“ちゃぶ台返し”というやつです。
いったん合意して決めたはずの内容なのに、あとから「やっぱり違う」となってしまったり、「本当にこのままでいいの?」という指摘を受けその都度作り直したりしていると、そりゃ完成するはずもありません。
大きな方向を決めたら、その決定に従って進むべきです。もちろん細かな変更や調整は行いますが、大決定は覆すべきではありません。
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【マスターアップまで6か月しかない】
マスターまで残り6カ月の段階でボスバトルを作っているとしたら、それはもう滅茶苦茶な炎上案件です。
本来であれば、とっくにオールインしてすべてのリソースがほぼ完成していて、あとはバランス調整とデバッグ作業に移行するタイミングです。なかなかヒリついた状態でハラハラしてしまいますね。
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【クライアント定例】
クライアントとの定例会議は毎週実施しています。ゲーム開発の進捗状況の共有や発生している問題点とその解決策について話し合います。
開発終盤になるとプロモーションの話も同時に行い、メディアにどんな情報をいつ公開していくかを意識しながら仕上げの順序を調整したりもします。
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【プロデューサーの正体】
この『プロデューサー編』が公開されてからさまざまな反響をいただきましたが、中でも多かったのが「この更木ってプロデューサー本当にムカつくけど、マンガ的表現であって実際にはこんなヤツいないよね」という意見でした。
ここでハッキリ言っておくと、もちろんこの更木という人物は実在しません。が、私は20年以上たくさんのプロデューサーお仕事をしたり、お会いしたりしてきました。その中でとくに印象に残る何人かの『悪いプロデューサー』の要素を抽出して煮詰め、架空のキャラクターとして生み出したのが更木です。ある意味複数人のモデルがいるということです。
そして、これから更木が行うすべてのエピソードが“実際にあった話”であることをここで告げておきます。
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【守田円花さん】
ジーガ社のアシスタントプロデューサーとして登場した守田さんは、『チェイサーゲーム』の単行本1巻2巻発売記念の“実名登場権”を抽選で獲得された3人のうちのひとりです。
当選後にプロフィールと写真をいただいてチャーミングな女性としてデザインさせていただいたのですが、作中の上司が上司なので振り回されてかわいそうな役回りになってしまっています。今後の彼女の動向にもぜひご注目ください。
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【第36話の予告カットを公開】
宇宙のかなたに存在する惑星・ジーガより、地球に舞い降りた遅刻魔獣ザラキング。福岡にある科学ゲーム研究所・サイバーコネクトツーを破壊するザラキングに対し、なす術もない龍也隊員たち。突然、その場に颯爽と駆けつけた黒ジャケットにTシャツの謎の男のが……! あれは鳥か! 飛行機か! 松山社長か!?
次回、『チェイサーゲーム』!
10月12日(月)に公開予定。第36話。
『ラストリコード(3)』。
括目せよ!!