チェイサーゲーム

現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。2週に1度、月曜日配信予定。漫画掲載の翌月曜日には、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」を配信。単行本1・2巻が好評発売中!

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【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第34回

2020-09-21 11:00:00

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 第34話 ラストリコード(1)

企画志望


【学生時代は企画志望】

“学生時代は企画志望”という学生さんは本当に多いです。そして、非常に言いにくいのですが、その多くがネガティブな理由によるものです。

「プログラムもできないし絵も描けないけど企画なら誰でもできそう!」という感覚で、安易に企画を志望する人間が多いのです。実際には、企画という職種は多くのものを求められるのですが、ほとんどの学生さんがそれを知らないということです。

なので、インターンシップなどを経験し「簡単に企画を目指してはいけないな」と、気づいた人は早々に職種を変更して、技術を身につけてからゲーム業界を目指し直すというパターンは少なくありません。

セカイの想像


【夢は新しい世界観を創造すること】

これも多くのゲームクリエイターが夢見ていることです。

自分自身が考えた世界の中を、数多くのプレイヤーに遊んでもらうというのは、まさに夢の創造主とも言えます。しかしながら、やはりこれも一筋縄では実現できないことです。

どんなに大規模なゲーム開発プロジェクトでも、世界観を創生できるのはほんのひと握りの人間だけですからね。しかし、夢や目標を持つのはいいことです。その夢の実現に向けてコツコツと経験を積み重ねていってほしいですね。

神様は2つ


【神様は2つくれない】

極論を言ってしまうと“優れたクリエイターほど人間的に破綻している人が多い”ということです。

身も蓋もないですが“人間的にマイルドな人は作るものもマイルド”というパターンが多いです。ただこの世のほとんどのクリエイターは凡人です。なので、黙々と作っては直しをくり返して、少しずつ磨いていくようなモノ作りが多いです。

産休


【産休からの育児休暇】

だいたい出産予定日の2か月くらい前から産休を取ることが多いです。

もちろん出産後は育児休暇も取得できます(育児休暇は1年から最長2年間)。そのあいだは作中のようにほかのスタッフが頑張ってなんとかします。元気な赤ちゃんを産んでしっかりと育てていけるように会社もサポートをしています。

開発


【発売予定日が近いものから優先】

やはり発売予定日が近いプロジェクトから優先的に人員がアサインされます。そしてひと通りのリソース(必要なデータ素材)が揃ったらまたもとのプロジェクトに戻ることになるのですが、やはりその分スケジュールは押しているので仕様変更や開発期間の見直しなどが発生します。

君嶋


【君嶋良太くん】

『チェイサーゲーム』単行本1巻2巻の発売記念キャンペーンで“実名で登場できる権利”を獲得された3人のうちのひとりです。

実在するご本人もエンジニアとしてお仕事をされているようなのでプログラマー役として登場していただきました。当初いただいた写真を見ながら松島幸太朗がキャラクターデザインをしたところ地味になりすぎていたので、私が特徴的な顔になるようにデザインし直しました。なので、実在する君嶋くんは作画と違ってずいぶんとハンサムですよ。

ボスバトル


【ボスバトルは少人数で制作可能】

これは意外に思われるかもしれませんが、ボスバトルはゲーム全体の流れから独立していますので少人数で制作されることが多いです。

が、さすがにふたりで制作するのは無茶ですね。だから作中のように龍也班・魚川班が投入されて「一気に遅れを取り戻しながら仕上げてしまおう!」としているわけです。

この後の展開はどうぞ引き続きマンガの中で見守ってください。

炎上


【炎上プロジェクト】

正直自分で書いていて胸が痛いというか、耳が痛いというか複雑な気分でした。ホントこれもあまり言いたくないですが、日常的にどのプロジェクトでも同様の事態が起こり得ます、というか起きています。

そして、マンガでは緊急的に別プロジェクトからアサインされたスタッフに頼る形で一気に仕上げてしまう……という展開ですが、かなり現実に則した形で描かれています。

なぜこうした炎上が起きてしまうのか?という原因というかパターンはいくつか存在しますが、今回のエピソードはその数あるパターンのひとつだと思ってください。


余談ですが、今回から始まった『プロデューサー編』では本作の中で最長最大の事件を描くことになります。そして、公開された第34話もいままでで、いちばんおおきな反響がありました。おそらく第34話の段階で早くも「波乱の予感」を読者が感じ取ったのだと思います。こういう言い方はよくないかもしれませんが「本当に皆さん人の苦しむ姿がお好きなんだなぁ」とネットの反響を見ながらニヤニヤしてしまいました。

この後の展開もなかなかの衝撃が待っていますので覚悟して読んでくださいね。

35話予告カット


【第35話の予告カットを公開】

さて、第35話の予告カットを見ると懐かしい面々が……。 担当編集者は、本田さんのことが好きなので、久しぶりの登場が楽しみです。そして、右下には「2名様ご来店です」というテキストとともに、謎の人物が描かれた2つの風船が。どうやら今後の話の重要人物になってきそうですね。

次回第35話は、9月28日(月)に公開予定です。