チェイサーゲーム

現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。2週に1度、月曜日配信予定。漫画掲載の翌月曜日には、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」を配信。単行本1・2巻が好評発売中!

  1. ファミ通.com>
  2. 企画・連載>
  3. チェイサーゲーム>
  4. 【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第24回

【マンガの裏側を語る!】『チェイサーゲーム』原作コラム デバッグルーム第24回

2020-03-30 11:00:00

181218_CG_column


第24話  “トランスミッション(1)”

新しいゲーム


【新しいゲームソフトの開発】

ゲームソフトの企画を作る方法はさまざまですが、最初に“破壊の爽快感”というようなテーマを決めたら、つぎに“どうやって・どのように”と、そのテーマを最大限に活かせる舞台やシステムを考えて絞り込んでいくのがセオリーです。そして、それに近しい他社のゲームソフトを具体的に挙げて比較・検討していきます。

が、やりかたは各社さまざまですし、ディレクターの個性によって生み出しかたは大きく変わっていきますので、付箋にアイデアや要素を貼って固めていくタツヤたちのやりかたもあくまで一例だと思ってください。

PS2


【プレイステーション2の時代】

アイデアや努力でなんとかすることができたのは、まさにこのプレイステーション2のときまででした。

アーティストのちょっとした工夫でデータ量はびっくりするくらい少なくなってサクサク動かすことができましたし、逆にむだが多いデータだと同じ見た目でも処理落ちしてゲームがフレームレートを維持できないなんてことが簡単に起きていました。もちろんプログラマーの工夫によってそれらが解消することもありますが、分業が徹底的に進んだいまと比べると開発スタッフひとりひとりの役割範疇が広くてみんなそれぞれが決戦存在(人類が危機に瀕したとき、ふつうの人から現れる世界を変える力を持つ英雄的な存在)として、キーマンとして活躍しながら声をかけあって作っていた・作ることができていた時代です。

現在の開発では規模が大きくなりすぎて、ひとりのアイデアや工夫だけではなかなか大きく貢献できなくなってきています。その代わり、10年前では表現できなかったとてつもないクオリティ&規模のゲーム作品が生み出されるようになってきたことも事実ですから、なんともジレンマを抱えていますね。

独学

【独学で学んでいった】

これはもう、ハッキリとお伝えしておきますが、“技術は独学で身に着ける”ことが大前提であり常識だと思ってください。

極端な言いかたをあえてしますが、“家でどれだけ独学でやるか”がすべてということです。プロとしてゲーム開発に従事しているクリエイターの多くが、そうやって自分で能力を身につけてきたのです。学校で何を学んだかは関係ありません。自分が何を学んで何を身につけたかがすべてです。

中学生


【中学生オーディション】

声優オーディションのありかたは、各社本当にさまざまです。幼年部から小学生・中学生・高校生・社会人・老年まで幅広く募集する事務所もあれば、10代のみで開催されるオーディションもあります。基本はデモテープ(音声データ)と必要書類を送るだけなので、わりと誰でもオーディション自体には参加しやすくなっています。

第一次


【第一次審査合格通知書】

こうした豪華な感じの賞状みたいな合格通知書は稀です。

ましてや一次審査の合格通知書は、ふつうはもっと簡素というか、メールで“この度は弊社のオーディションに参加いただきありがとうございました。一次審査を通過しましたので二次審査のご案内をいたします”みたいな事務的な感じで送られてくることが多いです。ですから、作中の合格通知書が豪華なのはあくまでマンガ的演出だと思ってください。

挑戦


【挑戦するだけでも意味がある】

タツヤが説明しているエントリーからプロデビューまでの道のりはじつは間違っています。正確ではありません。あくまでタツヤが頭の中でこういうイメージで考えているということです。実際にどういった道のりになるのかは、つぎのエピソードで説明されますので公開されたら比較してみてください。

ケロッと


【ケロっとカエル】

「ここにカエルのイラストを小さく入れてみてよ」と松島幸太朗に指示したのは私ですが、このイラストを実際に描いたのはサイバーコネクトツー東京スタジオの総務部で働いている女子スタッフです。

共有スペースに頂き物のお菓子などを置き、スタッフに「○○さんからいただきました。ご自由にお取りください」なんてメモを書いている女子なのですが、そのメモに描かれているかわいいカエルのイラストを松島幸太朗が気に入って発注したようです。かわいいです。

こぶし


【こぶしプロダクション】

こぶしプロダクションは実在しません。が、次回から登場する“こぶしのぶゆき”という声優さんは実在します。昨年キャンペーンで実施した『マンガに登場できる権利』を抽選で獲得した一人です。抽選後、アカウントを調べたら声優さんだったのでご本人に連絡を取って「声優事務所の社長として登場させてもいいですか」と相談したところご快諾いただきました。

今回から3話構成でスタートした『声優編』は、こぶしのぶゆきさんにインタビューしたり、実在するほかの声優さんのエピソードを参考にしたりして作られています(すべてがこぶしのぶゆきさんの話ではないということです)。

25話予告カット


【第25話の予告カットを公開】

予告カットを見ると、声優オーディションでドキドキしているカナンの姿が。次回は、タツヤとユーキがカナンの声優オーディションに付き添う東京での話になります。いままでゲーム業界の仕事の実情が語られることの多かった本作ですが、第25話では、声優業界に関する実情が細かに描かれることになります。いまのゲーム業界において切っては切り離せない存在と言える声優さんについて、どのように描かれるのでしょうか。第25話「トランスミッション(2)」は4月6日(月)公開予定です。お楽しみに!