現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。第13話まで無料公開中です。また、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」も必読。マンガが収録されている単行本は、最終巻第7巻まで発売中。気になる方はぜひチェックしてみてください。
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【業界人・著名人に感想コメントいただきました!】『チェイサーゲーム』レターボックスvol.13
2019-06-04 11:00:00
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実在のゲーム制作会社、サイバーコネクトツーを舞台にした超リアルなゲーム業界お仕事漫画『チェイサーゲーム』。この漫画を業界関係者・著名人の皆さまに読んでいただき、率直な感想コメントをいただきました。火曜日から金曜日まで、おひとりずつご紹介する予定です。
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物作りの現場で発生しうる様々な出来事が、赤裸々に描かれた作品です。
でも、描かれているような出来事は、ゲーム業界に限らず社会の色々な場面で発生しているようにも思います。
既に社会人として活躍する方のみならず、新たに社会人となった皆さんにも、是非読んでいただきたい作品です。
金田大輔
株式会社アトラス プロデューサー/ディレクター
代表作:『HOSPITAL. 6人の医師』、『世界樹の迷宮IV』、『ペルソナQ』、『ペルソナQ2』
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「まじかこれ!」
チェイサーゲームを初めて読んだ時、俺はそう思った。
これを読んだ業界人はみんなそう思ったはずだ。
しかし、俺はチェイサーゲームを最初からもう一度見直した上でみなさんの感想を読んでみたが、誰もそのことに触れている人がいない・・。
それぐらい、このことは触れてはいけない話題なのだ・・・。
健全な会社組織として、予算の決まっている作品を作る場合、極論すれば、組織は予算以上のクオリティを出そうとしてはいけない。
なぜなら、予算以上のクオリティを出すには、予算以上にお金を使うか、スタッフに無理をさせるしかないからだ。
しかし、クリエイターは良いもの作りたいから、あの手この手のグレーゾーンな手段でクオリティを上げようとする。そして、周りの人を苦しめる。俺にもその経験がある。
チェイサーゲームの主人公、龍也は第1話でいきなりそれをやってるから、俺はびびった。
第1話で登場する仕事の遅いクリエイター「上田」の仕事を終わらせるため、上司である龍也は会社に無断で上田に休日出勤出勤をさせようとする。
結果的には上田は来ずに、龍也一人で休日出勤するわけだが、部下に無断で休日出勤を強いる行為。本来これはやってはいけないことだ。
しかも、龍也の上司の「穴井」は龍也が無断で休日出勤していることを認識しているにも関わらず、それを叱ることも休日出勤扱いにする描写もなかった。(ただ、明確に無償の休日出勤を強いたわけでもない。グレーに描いている。)
俺は驚愕した。
この描写をゲーム会社のサイバーコネクトツーが発信してしまうことに、俺は驚愕したのだ!!「サイバーコネクトツーは仕事の遅れは社員が自分の時間を使って取り戻すことを是としている」と思われても仕方がない行為だからだ。
これを松山洋が意図してやっているのだとしたら、まさに「おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!」だ!!
たしかに、社員の能力不足や怠慢による作業の遅れに対して、会社がハイハイとスケジュールの超過を認めていたら、予算がいくらあっても足りない。
このように社員の善意に期待して、スケジュールに間に合わせる事はゲーム業界のどこにでもあることなのだろう(よく知らないけど)。これはとても難しい問題だ。
この1~2話では「仕事が遅い人に対してどう対処していくか」の結論は出ていないようだが、松山洋がこの話をゲーム業界への問題提起として書いたのであれば、とても興味深い。今後のチェイサーゲームがゲーム業界のグレーゾーンにどう切り込んでいくのか、俺はとても楽しみだ!
もしかしたら、今後、社員から訴えられる話もあるかもしれないぞ!!(笑)
世界一!!
笹原 ”世界一” 和也 @sasaharakazuya
CGアニメーション監督
代表作:CAT SHIT ONE THE ANIMATED SERIES. 風雲維新ダイショーグン
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大勢のスタッフが一つのゲームを作る為に意思統一する難しさ、大変さが分かりやすく描かれていると思います。
いろんな人間がいるからいろんな事態も起こり得るし、色々なトラブルが出てきそうでこれからの展開が恐ろしい。
だから龍也君達には逆境に打ち勝ってもらい、リアルだけではなく多少のフィクションが入ってもスカッとする展開も望みます!
同業者の目線で見ると、松島幸太朗さん絵が上手くて綺麗!
女の子達可愛い!
松山さん怖いです(笑)
皆川 亮二 @minagawa_ryouji
漫画家
代表作:『スプリガン』、『ARMS』、『海王ダンテ』
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自分なりに良かれと思ってやっているのに、周囲に迷惑をかけたり争いを産んだり間違いを産む。
誰も悪意を持ってやっているわけじゃない、それぞれが真剣に作品や人生に取り組んでいるからこそ起こる衝突。
それがひしひしと伝わってくる作品ですね~。
それに比べて私なんか、若い頃は本当に自分勝手なワルガキでした。
周囲なんかみんな雑魚にしか思えませんでしたよ、だって自分が最強でしたからね(オイ)
え? 今でもそうだろうって?
いえいえ、これでもようやく自分よりもチーム中心の視点を持てるようになったんですよ?
そんな感じで、例えば自分自身でも20代、30代、40代それぞれの時期で、この作品の見え方・感想がガラっと変わって来る気がします。
そして、この漫画の描くそれぞれの場面、その本当の意味や奥深さがわかるのは過去にそれを経験した者だけなんじゃないかなー? などとも思いながら、若い世代や学生の皆さんに少しでもリアルな現場風景・心情が伝われば嬉しいな、と思います。
「自分だったらどうする?」と仮定して読み進めれば、その後の答え合わせと二度美味しいんじゃないでしょうかね。
新たに始まった面接編。私も「うんうん、あるある、まさにこの通り」とか頷きながら読み進めています。
いやもうホント、ここにあるのがゲーム業界の本当の姿です。
松山社長も本当にあんな感じです、グイグイ迫って来ます。頭光ってます。(複数の意味で)
土田善紀 @tsuchidasama
(株)スクウェア・エニックス
代表作:FinalFantasyXII、ドラゴンクエストX 他
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