チェイサーゲーム

現代のゲーム業界を舞台にくり広げられるお仕事マンガ。第13話まで無料公開中です。また、原作者であるサイバーコネクトツー松山洋(まつやまひろし)社長のエッセイ「デバッグルーム」も必読。マンガが収録されている単行本は、最終巻第7巻まで発売中。気になる方はぜひチェックしてみてください。

  1. ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com>
  2. 企画・連載>
  3. チェイサーゲーム>
  4. 【業界人・著名人に感想コメントいただきました!】『チェイサーゲーム』レターボックスvol.3

【業界人・著名人に感想コメントいただきました!】『チェイサーゲーム』レターボックスvol.3

2019-03-26 11:00:00

190306_レターボックス用バナーデザイン


 実在のゲーム制作会社、サイバーコネクトツーを舞台にした超リアルなゲーム業界お仕事漫画『チェイサーゲーム』。この漫画を業界関係者・著名人の皆さまに読んでいただき、率直な感想コメントをいただきました。火曜日から金曜日まで、おひとりずつご紹介する予定です。

■■■■■■

いつも笑顔のサイバーコネクトツーの皆さんは、裏側ではこんなにも熱い現場でシビアにご活躍されているのですね…!当社もそうなりたいと思います…!

富岡聡 @Satoshi_Tomioka
カナバングラフィックス
代表作:ウサビッチ イナズマデリバリー

■■■■■■

自分がゲーム業界にいたのは二十年前になりますが、松山さんの会社に就職してなくてよかった…と思います。こんな熱い上司がいたら生半可な気持ちで仕事してた僕は焼け死ぬところでした。
ゲーム作りというと最新のマシンや日々進化していく技術を吸収しつつ、さらにユーザーの支持を得るという本当にやることが多い作業ですが、結局は人、さまざまな特技や得手不得手を持つ個人をチームをどのように束ねて動かしていくかという、すべての社会や仕事に共通する要素で見せてくれるこのマンガは、今社会で働いてる人、これから社会に飛び込んでいく人など、あらゆる人が楽しめて学べるものがつまっているので、多くの人に読んでもらいたいです。

夏目義徳 @summereye
漫画家
代表作:トガリ クロザクロ B-TRASH!!

■■■■■■

普段何気にプレイしてるゲームの裏側にはこんなドラマがあるのか!!
仕事内容や業界の解説なども手伝って、非常にリアルで興味深い漫画である! あ、松山社長の額の広さも手伝ってるのかも(笑)

猿山長七郎 @saruyama_cho
漫画家
代表作:「はたらく漫画家」「明日ヒーローになれるドッジボール」

■■■■■■

 『チェイサーゲーム』はクイズである。

 本作を一読すると、最初はいわゆる『お仕事マンガ』に見える。「なるほど、リアルなゲーム業界モノね」と思う。

 『お仕事』では必ず問題が起きる。主人公(龍也)がそれをどう"解決"し、龍也や仲間はどう"成長"するか? 『お仕事マンガ』や『お仕事ドラマ』を見慣れた我々は、それを予想する。

「奇想天外な逆転の一手、圧倒的なカタルシス、そしてお仕事は続く、でしょ?」

 それが興味で読んでいるのである。

 ところが物語を追っていくうちに、興味の対象がいつの間にか変わっている事に気付く。

「"龍也"はどう解決するか?」「"龍也"はどう成長するか?」は関心から遠ざかる。代わりに近付いてくる"問題"は"自分"だ。

「"自分"だったら、こういう時どうするだろう?」

 『観客席』はいつの間にか『回答席』に変わっている。

 本作は、特にゲーム業界の関係者が読むと胃が痛むそうだ。提示される"問題"が余りにもリアルで、「身に覚えがある」からだろう。そしてそれは、意外な事にゲーム業界で働いていない我々にとってもそうなのだ。龍也の"気まずさ"は、誰でも「身に覚えがある」はずだ。

 1話時点での龍也の選択は、誰が見ても分かる明確な間違いである。もちろん"回答"は2話で提示される。だが、その前にふと考えてしまう。

「"龍也"と同じ状況に立たされた時、"自分"ならどうするか?」

 人は自分に甘い。

 「少なくとも龍也よりは上手くやれる」と考える人は多いだろう。正直、私は読んでいて「龍也、お前ちょっとそこ代われ!」と思う事が多い。

 しかし、本当にそうだろうか? 自分のミスや仲間のミスのために、帳尻合わせに駆けずり回った経験はないだろうか? 不本意な仕事を「仕方がない」と言い聞かせながら終わらせたことは?

 『チェイサーゲーム』で問われるのは、あなた自身の"正しい仕事"に対する姿勢である。"自分に恥じない仕事をするにはどうしたらいいのか?"、本作は問いかける。

 クイズは難しく、回答は苦い。それは我々の、リアルな経験に基づく苦味である。正しい事を当たり前に出来れば誰も苦労はないのだ。

 ぜひ、あなたも席に着いてこの『ゲーム』に参加し、クイズの答えを考えてみて欲しい。

 自身の回答に苦味を感じないなら、その人は幸いである。

江藤俊司 @esfeb0203s
漫画原作者
代表作:終極エンゲージ

■■■■■■